沖縄問題を考える
この講義シリーズは第2話まで
登録不要で無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
6,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
安全保障は心の問題―国民が沖縄の歴史を知ること
沖縄問題を考える(6)沖縄の歴史:戦後の沖縄と安全保障の考え方
島田晴雄(慶應義塾大学名誉教授/テンミニッツ・アカデミー副座長)
歴史から考える沖縄問題。島田晴雄氏が戦後の沖縄を語る。米軍統治下で厳しい生活を強いられた沖縄が、返還後も期待を裏切られ、積年の不満は基地問題へと繋がっていく。いま日本の防衛、安全保障の根幹を担う沖縄に対し、何をすべきか、考えていきたい。(全6話中最終話)
時間:11分33秒
収録日:2013年12月25日
追加日:2014年2月24日
≪全文≫

●戦後の米国統治下で産業が育たず


 後世の沖縄に格別のご配慮があったかと言うと、日本はサンフランシスコ条約で独立をするのですが、沖縄はなんと米軍統治下に残されたままでした。

 沖縄には大した産業がありません。今はどんな産業があるかと言うと、あるのはサトウキビとオリオンビール、そのほか観光はなかなかよろしいのですけれども、あとは補助金です。

 なぜそういうことになったかと言うと、やっぱり米軍統治下だからなのです。米軍統治下で米軍基地がたくさんあって米軍の方々がいらっしゃるので、米軍もアメリカから食料を輸入していますが、沖縄も輸入したのです。それはPXというところへ来るのですけれど、沖縄でもアメリカのものを輸入したので、肉や牛乳がどんどん入ってきました。そのためには、為替レートがあまり安くては困るのです。だから、沖縄の円は本土の円より何倍も高い価値がついていました。ですから、輸入をするにはいいのだけれど、輸出をするには全然だめなのです。

 本土では「1ダラーブラウス」と言って、アメリカがブラウス一つ10ドルか20ドルするのに、日本は1ドル以下で作って売っていたから、それはものすごく売れます。糸へんブームになります。沖縄はそういう産業が起きなかった。ずっと米軍支配下にあったのです。

 米軍というのは軍隊ですから、そこに存在して、もちろんみんなしっかり行動はしているのですが、米軍の車両にはつい最近まで車両の番号がついていませんでした。ですから、事故を起こして、さっといなくなってしまうと、沖縄の警察はどこの番号だか調べようがないのです。

 そういうことが続いているものですから、毎日のようにレイプがあったりするので、沖縄県民は非常に不安なのです。明日が見えない、本当に鬱屈したストレスの中で生きていたと思います。


●沖縄返還で産業育成の機運が高まる


 そういう生活が続いた中で、1971年に沖縄返還ということになります。そのために佐藤総理大臣がノーベル平和賞をもらうわけですが、これを実際手足となって実現した人は、田中角栄さんです。

 この当時、宮澤喜一という、後に総理大臣なられた方が外務大臣をやっておられたのですけれども、この人は非常なストレスがかかるとものすごくお酒を飲むのです。それで、もうセルフコントロールを失ってしまって、「沖縄をアメリカが返してもいい。ただ...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
戦略的資本主義と日本~アメリカの復活に学ぶ5つの提言
戦略的資本主義とは?日本再生へアメリカに学ぶ5つの提言
片瀬裕文
お金とは何か?…金本位制とビットコイン(1)お金の機能とその要件
お金の「3大機能」とは何か? そしてお金のルーツとは?
養田功一郎
躍進するインドIT産業の可能性と課題(1)下請けから世界の中心へ
インドが世界有数のIT産業の拠点へと発展した理由
島田晴雄
民主主義の本質(1)近代民主主義とキリスト教
なぜ民主主義が「最善」か…法の支配とキリスト教的背景
橋爪大三郎
第2次トランプ政権の危険性と本質(1)実は「経済重視」ではない?
トランプ政権の極右ポピュリズム…文化戦争を重視し経済軽視
柿埜真吾
地政学入門 ヨーロッパ編(1)地図で読むヨーロッパ
ヨーロッパとは?地図で読み解く地政学と国際政治の関係
小原雅博

人気の講義ランキングTOP10
高齢者のフレイル・認知症とその予防対策(1)老年病科と高齢者の疾患・病態の特徴
頻尿、低栄養、転倒、誤嚥、フレイル…増える老年症候群と高齢者の疾患・病態の特徴
小川純人
「満洲」から考える日本とアジア(7)シベリア出兵と張作霖爆殺事件
軍閥割拠の中国は魑魅魍魎の世界…列強やコミンテルンの思惑も絡む中で翻弄される日本と張作霖爆殺事件の謎
宮脇淳子
『オデュッセイア』で読み解く神話の秘密(1)物語の構造を読み解くおもしろさ
『オデュッセイア』の面白さの秘密を神話の構造から読み解く…なぜ波乱万丈の神話が人間の創作の源泉になったか
松村一男
編集部ラジオ2026(34)『オデュッセイア』の秘密と愉しみ
【10min解説】大ヒット映画『オデュッセイア』がもっと楽しくなる神話講義
テンミニッツ・アカデミー編集部
仏教とキリスト教が照らし出す日本の宗教(2)教義の宗教と覚りの宗教
キリスト教は教義の宗教、仏教は覚りの宗教…仏教はなぜ普遍宗教か
橋爪大三郎
豊臣兄弟~秀吉と秀長の実像に迫る(2)秀吉の実像と「太閤神話」
秀吉・秀長の出自は本当は…実像は従来のイメージと大違い
黒田基樹
習近平中国の真実…米中関係・台湾問題(5)恐るべき台湾への「浸透」
浸透工作…台湾でスパイ裁判が約70件、それも氷山の一角
垂秀夫
禅とは何か~禅と仏教の心(1)アメリカの禅と日本の禅
「禅とは何か」藤田一照師が禅と仏教の心を説く…自発性を重んじる
藤田一照
モンゴル帝国の世界史(1)日本の世界史教育の大問題
なぜ日本の「世界史」はいびつなのか…東洋史と西洋史の違い
宮脇淳子
中国春秋戦国時代と始皇帝(序)映画『キングダム』の中国史監修
中国古代史の真実と『キングダム』…史実がわかれば物語はもっと面白い
鶴間和幸