沖縄問題を考える
この講義シリーズは第2話まで
登録不要で無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
6,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
沖縄米軍基地移設「最低でも県外」とは何だったのか?
沖縄問題を考える(3)名護市長との議論と鳩山首相の発言
島田晴雄(慶應義塾大学名誉教授/テンミニッツ・アカデミー副座長)
基地移転の問題について、名護市長と島田晴雄氏はどのような議論を交わしたのか。また民主党政権時代、鳩山首相の発言によって沖縄県民がどれほど怒りを覚えたのか。当時の様子を振り返りながら詳しく状況を語る。(全6話中3話目)
時間:12分48秒
収録日:2013年12月25日
追加日:2014年2月24日
カテゴリー:
≪全文≫

●語らない名護市長、悩む中央政府


 それはどういうことかと言うと、岸本さんという市長さんで、市の重役をしていた人が、旗色鮮明にせず穏やかないい性格の方だということで、市民は信頼して市長にした。

 ところが、中央政府は、この人が基地を受け入れる気があるのかないのか分からないものですから、非常に悩んだのです。

 沖縄でサミットが開かれるということが確定したときに、テレビに彼が出てきてカチューシャを踊るわけです。喜んで、喜んで、「沖縄はみんなで各国の首脳を迎えるのだ」と。ところが、いざ基地のことになると、むっと口をつぐんでしまうのです。そのため分からない。一度中央官庁の役人が、少し政治的なことを聞こうということで市役所に入ったのですが、そのことがその地域の市会議員、国会議員の耳に入りまして、ものすごく怒鳴られて、それ以降立ち入り禁止になったのです。安達さんという内閣府の担当官で、実は島田懇の面倒を見ていてくれた人ですけれども、もう入れなくなってしまいました。

 事態が分からないから時間だけ過ぎていく。アメリカ側はいらだっていますし、中央政府はなんとか決着をつけたいと思っていました。


●名護市長との議論と基地受け入れへの本音


 そうしたら、誰かが「島田委員長は名護市の施設を見ていますか」と言いました。実は島田懇談会というのは千億円の予算がついて、50いくつの施設を沖縄の中に作るということになったものですから、私もレポートを出してから何度も何度も沖縄へ行って見ているのですが、名護市で新しく作った施設をいくつか見ていない。それを見に行きませんかという話になって、行きましょうということになりました。

 そして、島田委員長という何も知らない学者が行くのだから、かばん持ちが1人必要だということで、それで安達さんがかばんを持ってくれるというので行ったら、さすがに市長も会ってくれるわけです。学者先生だし委員長だし、何億円もの施設を作るもとになっていますから。

 本当に小さい小料理屋とも言えない、タコの刺身を泡盛で飲むようなところで、市長が小さな机のところに座っていました。「島田先生、よくいらっしゃいましたね」と、仕官で担当官の安達さんはここへ座って、彼はかばん持ちですから黙っている。それで私は「普天間基地というのは大きな基地ですね」と言いました。あそこは何十億円と...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
AI大格差~最新研究による仕事と給料の未来(1)最新研究から見えてくる未来像
AI大格差…なぜ日本の雇用環境では「ショックが大きい」のか?
宮本弘曉
危機のデモクラシー…公共哲学から考える(1)ポピュリズムの台頭と社会の分断化
デモクラシーは大丈夫か…ポピュリズムの「反多元性」問題
齋藤純一
紛争が絶えない世界~私たちは何ができるか(1)「戦争の世紀」から再び戦争の時代へ
再び戦争の時代へ――私たちは何を考え、どう動くべきか
小原雅博
地政学入門 ヨーロッパ編(1)地図で読むヨーロッパ
ヨーロッパとは?地図で読み解く地政学と国際政治の関係
小原雅博
内側から見たアメリカと日本(1)ラストベルトをつくったのは誰か
トランプの誤謬…米国製造業を壊した犯人は米国の経営者
島田晴雄
ロシアのハイブリッド戦争と旧ソ連諸国(1)ロシアの勢力圏構想とNATO拡大
「ハイブリッド戦争」の実像…ロシアが考えていることとは何か?
廣瀬陽子

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2026(39)上野誠先生の万葉集講義と現代
【10min解説】万葉集に学ぶ「公務員倫理法」の大失敗?
テンミニッツ・アカデミー編集部
ロシア人の見る「ロシアの歴史」(6)ピョートル大帝の宗教改革
王座に乗った革命家・ピョートル大帝の「宗教改革」と、ソビエト時代のロシア正教の「弾圧」と「利用」の実情
上月豊久
「良き対話」とは?――哲学から考える(1)対話とは何か――会話・説教との違い
「良き対話」のヒントを哲学から考える…「対話」の大前提とは、そして「会話」「説教」「場回し」とは何が違うのか?
納富信留
昭和の名将・樋口季一郎…キスカ・占守島編(1)キスカ島撤退作戦
5200人の将兵を救え…米軍も称賛した「キスカ島撤退作戦」の奇跡
門田隆将
チームパフォーマンスを高める心理的安全性(1)心理的安全性が注目される理由
なぜ今「心理的安全性」なのか、注目を集める背景に迫る
青島未佳
『源氏物語』を味わう(3)形容詞からの楽しみ方
美しい形容詞の使い分け…『源氏物語』の表現を味わう
林望
なぜ働いていると本が読めなくなるのか問答(1)読書と教養からみた日本の近現代史
『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』で追う近現代史
三宅香帆
ロシア「内政・経済・外交」の真実(1)国民の支持を意識するプーチン政治
ウクライナ侵攻も支持率対策か…プーチン政治の実態に迫る
上月豊久
『「甘え」の構造』と現代日本(1)「甘え」のインパクト
「甘え」は現代においてダメなものなのか…名著『「甘え」の構造』への2種類の誤解とは?
與那覇潤
死と宗教~教養としての「死の講義」(1)「自分が死ぬ」ということ
世界の宗教は死をどう考えるか…科学では死はわからない
橋爪大三郎