沖縄問題を考える
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沖縄米軍基地移設「最低でも県外」とは何だったのか?
沖縄問題を考える(3)名護市長との議論と鳩山首相の発言
島田晴雄(慶應義塾大学名誉教授/テンミニッツ・アカデミー副座長)
基地移転の問題について、名護市長と島田晴雄氏はどのような議論を交わしたのか。また民主党政権時代、鳩山首相の発言によって沖縄県民がどれほど怒りを覚えたのか。当時の様子を振り返りながら詳しく状況を語る。(全6話中3話目)
時間:12分48秒
収録日:2013年12月25日
追加日:2014年2月24日
カテゴリー:
≪全文≫

●語らない名護市長、悩む中央政府


 それはどういうことかと言うと、岸本さんという市長さんで、市の重役をしていた人が、旗色鮮明にせず穏やかないい性格の方だということで、市民は信頼して市長にした。

 ところが、中央政府は、この人が基地を受け入れる気があるのかないのか分からないものですから、非常に悩んだのです。

 沖縄でサミットが開かれるということが確定したときに、テレビに彼が出てきてカチューシャを踊るわけです。喜んで、喜んで、「沖縄はみんなで各国の首脳を迎えるのだ」と。ところが、いざ基地のことになると、むっと口をつぐんでしまうのです。そのため分からない。一度中央官庁の役人が、少し政治的なことを聞こうということで市役所に入ったのですが、そのことがその地域の市会議員、国会議員の耳に入りまして、ものすごく怒鳴られて、それ以降立ち入り禁止になったのです。安達さんという内閣府の担当官で、実は島田懇の面倒を見ていてくれた人ですけれども、もう入れなくなってしまいました。

 事態が分からないから時間だけ過ぎていく。アメリカ側はいらだっていますし、中央政府はなんとか決着をつけたいと思っていました。


●名護市長との議論と基地受け入れへの本音


 そうしたら、誰かが「島田委員長は名護市の施設を見ていますか」と言いました。実は島田懇談会というのは千億円の予算がついて、50いくつの施設を沖縄の中に作るということになったものですから、私もレポートを出してから何度も何度も沖縄へ行って見ているのですが、名護市で新しく作った施設をいくつか見ていない。それを見に行きませんかという話になって、行きましょうということになりました。

 そして、島田委員長という何も知らない学者が行くのだから、かばん持ちが1人必要だということで、それで安達さんがかばんを持ってくれるというので行ったら、さすがに市長も会ってくれるわけです。学者先生だし委員長だし、何億円もの施設を作るもとになっていますから。

 本当に小さい小料理屋とも言えない、タコの刺身を泡盛で飲むようなところで、市長が小さな机のところに座っていました。「島田先生、よくいらっしゃいましたね」と、仕官で担当官の安達さんはここへ座って、彼はかばん持ちですから黙っている。それで私は「普天間基地というのは大きな基地ですね」と言いました。あそこは何十億円と...

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