「自動運転の民主化」が生み出す近未来の社会
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自動車教習所でも応用可、人手不足を解決する自動運転技術
「自動運転の民主化」が生み出す近未来の社会(2)自動運転技術の利用例
加藤真平(東京大学大学院情報理工学系研究科 特任准教授/株式会社ティアフォー 創業者)
自動運転は現在、開発から社会実装へ移行しつつある段階で、具体的には過疎地や郊外での人の移動から、屋内での人の移動などに利用できる技術開発を行っている。特に完全に無人化した自動運転技術の開発を目指す点で、人手不足に悩む日本の状況改善につながると加藤氏は力説する。また、自動運転技術は物流の自動化や自動車教習所への応用も可能だ。自動運転そのものの実用化だけではなく、自動運転技術を利用した別のビジネスも今後増えていくだろう。(全5話中第2話)
時間:12分36秒
収録日:2020年11月25日
追加日:2021年4月8日
≪全文≫

●ベンチャー企業が自動運転の分野で注目を浴びている理由


 2020年の段階では、自動運転の開発から社会実装へ今まさに移行しつつあるという現状です。私も含めて、国内外でどのような実験が行われているのか、最初に紹介します。その後、技術の話に移っていきたいと思います。

 「自動運転」と一言でいっても、さまざまな自動運転があります。私が個人的に思いを持っていた自動運転とは、自分で車を持つのではなく、呼ぶ、あるいは来て欲しいと思った時に来てくれるという、タクシーやバスに近い自動運転でした。これは高速道路を走るというよりは、過疎地や郊外など、移動に困っている地域で住民の足となり、人手不足を解決するような技術です。過疎地といいましたが、必ずしも一般道路を走るだけではないと思っています。過疎地や郊外に行くと、私有地も非常に大きく、その中での移動も時には困難となります。その時には、本当の完成車を使うというよりも、例えば小型のカートを使った敷地内のモビリティとなるでしょう。

 また、屋内でも利用可能です。最近のコロナ禍の中で、非接触、3密を避けることが推奨される中で、配送ロボットなどが注目されていますが、そのような小さなロボットも同じ自動運転の技術を用いています。今後、屋内ではこのような小さな搬送ロボットも活躍していくと考えています。これを別々に開発していくと開発コストは急激に上昇していくので、いかにして共通のプラットフォーム、例えばソフトウェアや、センサーやコンピュータなどのハードウェアをいかにして共通化していくかということが、今後自動運転の技術を社会実装していく上で重要になってくると思います。

 いくら良い技術であっても、高価であるが故になかなか手に入らないということでは、社会における実用化は難しいというのは、歴史を振り返っても当てはまります。いかにして共通化を通じて、コストを下げた上で、同時に品質も担保していくという開発が、今後注目されていくと思っています。

 ベンチャー企業が今、自動運転の分野で注目を浴びているのは、テクノロジーの先端性という点もありますが、開発手法が新しいという点も重要です。いかにして品質の高いものを低コストで開発できるか、というノウハウもスタートアップは持っているのです。


●究極的には運転の無人化を目指している



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