●土屋公三と船井幸雄から教わった人生で大事なこと
平林 それにしても、恵まれているなと思います。だから、妻によく「あなたは本当に不思議だ」「人から過大評価されすぎているよね」といわれるのです(笑)。かみさんにも「いや、あなただって過大評価されているよ」と言って、2人でそんな冗談も最近は言い合っています。
―― いい夫婦関係になってきましたね。
平林 自分の人生の中で、家庭、会社、そして、プライベート、この3つのバランスが一番大事です。僕が20代後半くらいの時に、土屋経営の(創業者)土屋公三さんの勉強会に行かせていただいて、会社と家庭と個人のバランスが大事だということを教えていただいたことは、今でも鮮明に覚えています。
―― それはすごいですね。いいことを早い段階で教えてもらったのですね。
平林 もう本当に。守れなかったことはたくさんありますけれど、根底は、家庭も大事にしなければいけないし、会社も大事だし、個人の生存価値のような、何のために生きているのだということも非常に大事だと思います。
―― でも、同じようなことを聞いた人がいっぱいいて、自分のこととして感じる人はすごく少ない。
平林 (僕が)単純だからですよ(笑)。船井幸雄も常に「平林さん、世の中はあまり複雑に捉えるな」「世の中は単純なのだ」ということを言っていました。
―― なるほど。船井先生ほどの人が。
平林 ええ。「勘違いするなよ」とよく言われていました。
―― なるほど。「勘違いするなよ」ということですね。
平林 はい。とにかくそういうことを、35歳の時に船井幸雄に出会ってから勉強させてもらいました。
●実はシンプルだった松下幸之助の教え
―― 松下幸之助と結構似ていますね。
平林 なるほど。
―― 「素直」に見るということは、単純に見るということと結構近いですよね。ぐちゃぐちゃと頭で考えるのではなくて、あるがままにジーッと見ているうちに見えてくるときもある、というような感じでした。
平林 そうですよね。
―― やはり似ているのですよね。
平林 今の学教教育は、複雑だと思わせるような教育をしているではないですか。ところが、もっと本質的に、教育に関して日本を変えていかないと、世界から遅れをとりますよね。
―― (なるほど。)政経塾の時に、松下幸之助が来ると茶室に泊まるのです。今の真...