松下幸之助の危機克服~熱海会談の真実
この講義は登録不要で無料視聴できます!
▶ 無料視聴する
この講義の続きはもちろん、
6,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
「三種の神器」ブームの後に来た最大の危機…その予兆とは
松下幸之助の危機克服~熱海会談の真実(2)最大の危機と予兆
佐久間曻二(元松下電器産業副社長/WOWOW名誉相談役/ぴあ終身相談役)
佐久間氏は自身の苦境を乗り越えるにあたり、松下幸之助の「最大の危機」を参考にしたという。それは1964年7月、松下関係者と販売会社・代理店のトップ200名を集めて行われた「熱海会談」である。(2023年12月1日開催日本ビジネス協会JBCインタラクティブセミナー講演「私の中の松下幸之助」より、全4話中第2話)
時間:10分36秒
収録日:2023年12月1日
追加日:2024年6月17日
≪全文≫

●60年のトップ生活で最も心血を注いだ瞬間は『熱海会談』


 最初の話はそのくらいにして、二つ目です。私はWOWOWの社長になるように推薦されてお引き受けしたわけですが、経営の中身はまったく知らないで引き受けたのです。

 ところが中を見てみたら、これは大変だ。当時の売上は346億円ですが、単年度の赤字が200億円、累損が800億円ございまして、これを「なんとかせい」ということです。

 株主からは「もう、この会社は潰してしまえ」というようなことまで言われましたが、中に入った興銀が、「将来性のある会社だからなんとかしよう」と言い出して、私が選ばれたということです。

 この話は別にいたしまして、その時に私は、「幸之助さんならどうするだろう」と考えました。本も読みましたけれど、再建のシナリオのようなことは、当然書かれていません。

 そこで思ったのは、幸之助さんは60年間経営者としてやっておられたのだから、最大の危機というものがあったのではないか。その最大の危機をどうやって乗り越えられたのか。それを調べれば、何かヒントが得られるのではないかと思って、調べてみました。

 そうすると、こういうふうに言っておられました。「60年のトップ生活の中で、最も心血を注いだ瞬間は?」の問いに対して、「それは『熱海会談』。あれは大きなヤマだった」と言っておられたのです。

 つまり「熱海会談」というものが、相談役にとって最大の経営の危機であったということであり、同時にそれをうまく克服したというサクセスストーリーにもつながるわけです。 これを調べればヒントが生まれるのではないかと思って、調べてみました。


●熱海に集結した200名の関係者


 古い話ですが、昭和39(1964)年7月9日~11日の3日間、熱海のニューフジヤホテルに松下側の社長以下幹部全員と、松下の電化製品を売っている全国の卸屋さんの代表者200名が集まりました。その3日間に行われたのは、幸之助さんの言葉によると「共同診断」です。「今、松下グループは病気にかかっている。その病状を松下と卸屋さんとの間で共同診断しよう。そのために200名の方に集まっていただいた」ということで、文字通り喧喧諤諤の会議になりました。

 もちろん相談役(当時は会長)が一方的に話すわけではなく、むしろ聞き役に回る。しかし、単純な聞き役ではなく、論駁(ろんばく)をする。そういう...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「経営ビジネス」でまず見るべき講義シリーズ
Microsoft Copilot~AIで仕事はどう変わるか(1)「生成AI」の画期性
「生成AI」実装の衝撃…人工知能の歴史と特長
渡辺宣彦
認知バイアス~その仕組みと可能性(1)認知バイアス入門
誰もが陥る「認知バイアス」…その例とメカニズム
鈴木宏昭
「発想力」の技法を学ぶ(1)発見と探究(前編)
“なぜ”を繰り返せ!『発想力の全技法』に学ぶ原因探究法
三谷宏治
チームパフォーマンスを高める心理的安全性(1)心理的安全性が注目される理由
なぜ今「心理的安全性」なのか、注目を集める背景に迫る
青島未佳
営業から考える企業戦略(1)成功するブランド戦略とは?
ブランド力を高めるために「自社の強み」を徹底的に聞け
田村潤
ソニー流「人的資本経営と新規事業」成功論(1)人を真に活かす人事評価とは
ソニー流の「人材論」「新規ビジネス論」を具体的に語ろう
水野道訓

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2026(37)長谷川眞理子先生の公開収録!
【アンケート&公開収録】長谷川眞理子先生:男と女でどう違う?能力の高め方
テンミニッツ・アカデミー編集部
大統領に告ぐ…硫黄島からの手紙の真実(2)翻訳に込めた日米の架け橋への夢
アメリカ人の心を震わせた20歳の日系二世・三上弘文の翻訳
門田隆将
ロシア人の見る「ロシアの歴史」(2)タタールのくびきと「第三のローマ」
なぜロシアが「第三のローマ」なのか?…東ローマ帝国とモンゴル帝国の根深い影響を探る
上月豊久
高齢者のフレイル・認知症とその予防対策(1)老年病科と高齢者の疾患・病態の特徴
頻尿、低栄養、転倒、誤嚥、フレイル…増える老年症候群と高齢者の疾患・病態の特徴
小川純人
『「甘え」の構造』と現代日本(1)「甘え」のインパクト
「甘え」は現代においてダメなものなのか…名著『「甘え」の構造』への2種類の誤解とは?
與那覇潤
「満洲」から考える日本とアジア(1)「満洲」を知る意義とは
「満洲史」はなぜ現代日本でタブー視されるのか?…王道楽土の夢とアヘンなどの裏面から見えてくる現代への教訓
宮脇淳子
『オデュッセイア』で読み解く神話の秘密(1)物語の構造を読み解くおもしろさ
『オデュッセイア』の面白さの秘密を神話の構造から読み解く…なぜ波乱万丈の神話が人間の創作の源泉になったか
松村一男
小澤開作と満洲事変・日中戦争(1)少年時代の苦労と五族協和の夢
満洲で「五族協和」に命を懸けた小澤征爾の父・小澤開作
小澤俊夫
江戸とローマ~日本酒とワイン(2)ローマの酒文化とファストフード
ポンペイのファストフード店、遺跡が物語るローマの酒文化
本村凌二
近現代史に学ぶ、日本の成功・失敗の本質(6)東條内閣で行われた行政改革
悲惨な末路につながった東條英機内閣での兼職と省庁再編
片山杜秀