新しいアンチエイジングへの挑戦
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
朝食を抜いてもいいの?治療法や検査の見極め方は?
新しいアンチエイジングへの挑戦(5)テロメアとアンチエイジングの本質
堀江重郎(順天堂大学医学部・大学院医学研究科 教授)
「朝食を抜くと良くない」といわれるが、医学的にはどうなのか。また、テロメアは縮んでいくものということだが、伸びることもあるのか。その他、食事の具体的なタイミングや疑わしき治療法に惑わされないための心構えなどアンチエイジングの本質について、今回から2回にわたり前回までの講義を受けた質疑応答編としてお送りする。(全6話中第5話)
時間:10分28秒
収録日:2024年6月26日
追加日:2024年11月7日
≪全文≫

●食事の時間は8時間以内?


【質問】
―― 私は普段、朝食を抜いているのですが、一方で「朝食を抜くと良くない」といわれることも多いです。その点は医学的にどうなのでしょうか。

堀江 まさに、それが今の医学ではいちばん素晴らしい食事法です。食事をする時間が1日のうちの8時間です。この8時間はどこに設定してもいいのですけれど、お昼ごはんと夕ごはんを召し上がる人は朝食を食べない。あるいは、朝と昼を食べる人は、夜はあまり食べない。イギリス人はそういう人が多いのですけれど、それがいちばんいいといわれています。ですから、3食バランスよくとよくいっていますけれど、これはあまり意味がないといわれています。

 ただ、若い人、子どもなどは発達、成長の段階ですので、これは当てはまらないと思います。

【質問】
―― 今、8時間というお話がありましたが、何が8時間なのでしょうか。

堀江 食事をする時間ですが、1日のうちの8時間以内です。ですから、お忙しい人ですと、昼夜というのがいちばん簡単だと思います。腸内細菌を休ませるということが重要だということが分かってきたのです。

 ただ、その腸内細菌が全てではないので、もちろん、例えば3食をとって栄養を摂ったほうがいい方もいます。だから、全てにこれが当てはまるということではなくて、一般的な考えといっていただいていいかと。


●テロメアの研究から分かるアンチエイジングの本質


【質問】
―― テロメアはどんどん縮んでいくものと思っていたのですが、伸びるということがあるのですね。

堀江 それは素晴らしい質問です。というのは、実はこのテロメアの測定に関しては、テロメアを見つけた人はノーベル賞を取ったエリザベス・H・ブラックバーン先生といいまして、この人はもうすでに引退されていまして、そのお弟子さんがサンフランシスコのUCSFというところにいるのですけれど、彼女と共同研究をしていまして、このお話をしたのです。

 なぜテロメアに興味を持ったのかというのは、先ほど(第1話)のがん治療(の話)で、どうしてだべっていると倍も生存期間が延びるのか(に関係があります)。実は、あの事実は世界で最高の雑誌に載っているにもかかわらず、乳がんの教科書では一切触れていないのです。

 なぜかというと、乳がんの専門家が関わっていないし、お薬を使っていないのです。製薬企業も使って...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「健康と医療」でまず見るべき講義シリーズ
老いない骨のつくり方(1)高齢化と骨の病気
健康寿命に大きく影響する骨粗鬆症・歯周病・変形性関節症
鄭雄一
熟睡できる環境・習慣とは(1)熟睡のための条件と認知行動療法
熟睡のために――自分にあった「理想的睡眠」の見つけ方
西野精治
最強の臓器「皮膚」のふしぎと最新医療(1)かゆみのサイエンス
「かゆみ」の正体を科学する!最新研究で迫る皮膚の仕組み
椛島健治
最新の腰痛医療(1)導入された二つの医療と慢性腰痛
高齢者だけじゃない! 若年層にも腰痛が増えている
菊地臣一
男性医学とテストステロン(1)リーダーと男性ホルモン
チャレンジ精神、神経ニューロン、認知症にも影響!?
堀江重郎
睡眠:体、脳、こころの接点(1)睡眠とは?
なぜ睡眠は生きるために必要?脳にある覚醒中枢と睡眠中枢
尾崎紀夫

人気の講義ランキングTOP10
逆境に対峙する哲学(2)運命・世界・他者
「私をお母さんと呼ばないで」…突然訪れた逆境の意味
津崎良典
渡部昇一の「わが体験的キリスト教論」(1)古き良きキリスト教社会
古き良きヨーロッパのキリスト教社会が克明にわかる名著
渡部玄一
豊臣兄弟~秀吉と秀長の実像に迫る(1)史実としての豊臣兄弟と秀長の役割
豊臣兄弟の謎…明らかになった秀吉政権での秀長の役割
黒田基樹
戦争とディール~米露外交とロシア・ウクライナ戦争の行方
「武器商人」となったアメリカ…ディール至上主義は失敗!?
東秀敏
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
今井むつみ
大谷翔平の育て方・育ち方(1)花巻東高校までの歩み
大谷翔平の育ち方…「自分を高めてゆく考え方」の秘密とは
桑原晃弥
「アメリカの教会」でわかる米国の本質(1)アメリカはそもそも分断社会
「キリスト教は知らない」ではアメリカ市民はつとまらない
橋爪大三郎
「重要思考」で考え、伝え、聴き、議論する(1)「重要思考」のエッセンス
重要思考とは?「一瞬で大切なことを伝える技術」を学ぶ
三谷宏治
宗教で読み解く世界(1)キリスト教の世界
キリスト教とは?…他の一神教との違いは神様と法律の関係
橋爪大三郎
インテリジェンス・ヒストリー入門(1)情報収集と行動
日本の外交には「インテリジェンス」が足りない
中西輝政