新しいアンチエイジングへの挑戦
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人生100歳時代のウェルビーイング実現へ抗加齢医学を活用
新しいアンチエイジングへの挑戦(4)人生100歳時代の健康医療
堀江重郎(順天堂大学医学部・大学院医学研究科 教授)
最新医学の手法を活用すれば、遺伝子を調査することでさまざまな健康状態が読み取れる。しかし、専門領域に閉じる医療現場では、なかなかその知見が生かしきれない現実がある。ではどうすればいいのか。そこで抗加齢医学を大いに活用したい。人生100歳時代といわれる現代、本来のウェルビーイング実現に向けた取り組みを語る。(全6話中第4話)
時間:4分56秒
収録日:2024年6月26日
追加日:2024年10月31日
≪全文≫

●遺伝子で疾病のリスクやストレス状態が分かる


 遺伝子の話に移りますが、病気というのは50歳を過ぎてどんどんいろいろな病気が出てくるわけです。遺伝子を非常に細かく調べることによっていろいろなリスクがかなり正確に分かるようになります。

 いろいろなサービスが世の中にあります。3つぐらいの遺伝子から、あなたは肥満型ですとか、洋梨型ですというようなサービスもあるのです。われわれは100個以上の遺伝子をコンピュータのプログラムで解析をするということをして、こういったリスクが分かってきます。

 それと同時に、リスクだけではなくて、その人の体のストレスの状況です。このストレスの状況が平均よりも悪い方は積極的に健康マネジメントをしていかないと、例えば同じコレステロール値でも、コレステロール(値)が高いということでお薬を飲まれている方、いると思うのです。コレステロール(値)が高くてお薬を飲まなければいけない人は20人に1人しかいません。

 ではそれを分かるのですかという話ですが、分かります。けれど、20人のうち1人しか飲まないということになると、薬屋は儲からないのです。ですから、(コレステロール値が)高い人はみんな飲んでくださいという投網療法になっているのです。

 実は心拍変動という1つの指標があるのですが、それが低い人はお薬を飲む必要があります。なぜかというと心筋梗塞になる可能性が高いからです。実はこういうストレスレベルがまったく問題ない、(あるいはスライドの)こういうところにある人は、コレステロール(値)がいくつだろうと大して影響はないです。そういうことが医学では分かっていても、実際の現場にそれが反映されてないという状況がございます。


●人生100歳時代、最新医学で本来のウェルビーイングコンテンツ実現へ


 今の医学というのは基本的には感染症、ばい菌に対して抗生物質という特効薬があります。また、がんに関しても、今、標的治療ということが出てきています。これはそういう意味では非常に進化しているのですが、逆にいうと、治療の医学は非常に細かくなってきますので、それぞれの医師が自分の守備範囲のことしかまったく分からないのです。

 よく、...

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