大学教育の未来~対話・デザイン・多様性
この講義は登録不要無料視聴できます!
▶ 無料視聴する
次の動画も登録不要で無料視聴できます!
深海のタイタニックが契機!?無人探査機の研究開発への道
第2話へ進む
東京大学が掲げる「自律的な大学運営」に重要な3つの視点
大学教育の未来~対話・デザイン・多様性(1)対話と自律の大学運営
藤井輝夫(東京大学第31代総長)
東京大学が掲げる「多様性の海へ:対話が創造する未来」というスローガンは、日本の大学の新しい運営のあり方を見据えた指針である。多様な知を社会で共有するための対話の重要性や、大学の自律的な経営を可能にする新たな経営モデルを中心に、これからの大学運営の方法を深掘りしていく。(全6話中第1話)
時間:12分01秒
収録日:2024年6月26日
追加日:2024年12月2日
≪全文≫

●新たな知を生むための対話と多様性


 では、東京大学総長の、改めまして、藤井輝夫と申します。よろしくお願いいたします。まず、「多様性の海へ:対話が創造する未来」という掛け声についてです。

 今、私たちが基本方針としている「UTokyo Compass」というものがありまして、これがその「UTokyo Compass」のタイトルになっています。その心は、ちょうど3年前(2021年)に私が総長に就任した頃の状況としては、まさにCOVID-19の真っ只中でした。

 それから、気候変動の問題が叫ばれていて、エネルギー・食料危機、プラスチックごみの問題、日本にあっては、超高齢化が課題として私たちの目の前にあって、そういう中で大学が何をしていけばいいのかを考えたということです。

 その後、さらに世界ではいろいろなところで戦争が起きたり、紛争が起きたりということで、ますます状況はひどくなっています。

 大学というのは、やはり学知を生み出す場所ですので、対話を大事にして、その学知を皆さんと共有していく、あるいは皆さんと対話をする中で新しい知を生み出していくということが、とても大事な役割だろうということです。

 その対話をしていく中では、やはり多様性と包摂性です。多様な声を聞く、あるいは多様なバックグラウンドの人たちと話をしていく中で、そういった新しい知を生み出していく。これが実は学問の高みを目指す上でも非常に大事なことです。同じような考え方の人たちばかりでいろいろ話し合っていても、なかなか新しいことは生まれてこないというのはよくあることです。

 それから、社会の中で共感性の高いソリューションを見いだしていこうとする上でも、こういった多様な人たちとの間の対話で新しいことを進めていくというのが大事でしょう。

 ということで、大学としては世界の誰もが来たくなるような場所に大学をしていきましょうということを構成員一同で共有して、やっていきましょうというのがこのコンセプトだったわけです。

 「対話」ということですが、私たちが言っている対話は、未知なるものを知ろうとする、未知なるもの、分からない問題について一緒に考えるということで、それがまさに...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「哲学と生き方」でまず見るべき講義シリーズ
「アフォーダンス」心理学~環境に意味がある(1)アフォーダンスとは何か-1
トップアスリートが語る究極の「アフォーダンス」とは
佐々木正人
法隆寺は聖徳太子と共にあり(1)無条件の「和」の精神
聖徳太子が提唱した「和」と中国の「和」の大きな違いとは
大野玄妙
「心から幸せになるためのメカニズム」を学ぶ(1)心理学研究と日本の幸福度
実は今、「幸せにも気をつける」べき時代になっている
前野隆司
逆境に対峙する哲学(1)日常性が「破れ」て思考が始まる
逆境にどう対峙するか…西洋哲学×東洋哲学で問う知的ライブ
津崎良典
ムハンマドを知る(1)その役割と人物像
ムハンマドは神の啓示を受けた預言者で共同体の最高指導者
山内昌之
イスラム教におけるシーア派とスンニ派の違い
イスラム教スンニ派とシーア派の違いとは?
山内昌之

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2026(9)「トランプ大統領」の視点・論点
【テンミニッツで考える】「トランプ大統領」をどう見るか?
テンミニッツ・アカデミー編集部
日本人とメンタルヘルス…心のあり方(7)若者の引きこもりと日本の教育問題
日本の引きこもりの深い根源…「核家族」構造の問題とは?
與那覇潤
ラフカディオ・ハーン『神国日本』を読む(7)日本の倫理こそ未来の理想
他人の幸福実現に喜びを見出す日本の道徳こそ未来の理想だ
賴住光子
「同盟の真髄」と日米関係の行方(7)トランプ氏の評価とその実像
こりごり?アイ・ラブ・トランプ?…トランプ陣営の実状は
杉山晋輔
『貞観政要』を読む(2)著作に登場する人物たち
房玄齢・杜如晦・魏徴・王珪―太宗の四人の優れた側近
田口佳史
AI時代と人間の再定義(1)AIは思考するのか
AIでは「思考の三位一体」が成立しない…考えるとは?
中島隆博
民主主義の本質(1)近代民主主義とキリスト教
なぜ民主主義が「最善」か…法の支配とキリスト教的背景
橋爪大三郎
インフレの行方…歴史から将来を予測する(6)高市政権誕生の影響
ポイントは財政悪化よりインフレ?…高市政権でどうなるか
養田功一郎
学びとは何か、教養とは何か
教養の基本は「世界史」と「古典」
本村凌二
新撰組と幕末日本の「真実」(1)近藤勇…教養人の素顔と日野宿本陣
近藤勇と日野宿本陣…多摩の豪農たちの財力と教養力の凄さ
堀口茉純