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パスツール研究所も協働、東大が推進する国際連携研究拠点

大学教育の未来~対話・デザイン・多様性(4)東京大学が推進する企業連携

藤井輝夫
東京大学 総長
概要・テキスト
最新技術を活用したスタートアップ事業においてそれを支援する存在が重要になるが、東京大学は外部との連携に力を入れることでそれを実現しようとしている。数々の大企業や世界的なネットワーク構築によって可能になっている、東大の研究開発、事業支援の実践を紹介する。(全6話中第4話)
時間:08:05
収録日:2024/06/26
追加日:2024/12/23
≪全文≫

●大企業と連携したスタートアップ支援


 こういう中で、実は大企業さんとも一緒に、東大発ベンチャーと――これはダイキンさんですが――一緒にさらに会社をつくるというようなことも起こっています。ダイキンさんとは、産学共創といって、組織対組織でがっぷり四つに組んで連携しましょうということをやっているのです。

 この「WASSHA」というのは東大発のベンチャーで、タンザニアの無電化地帯にソーラーランタンを置いて、夜でも子どもたちが本を読めるようにとか、あとはKIOSK(売店)の明かりを設置したり、電子決済もできるようにしたりするという会社です。

 ダイキンさんはエアコンの会社なので、(「WASSHA」と一緒に)エアコンのサブスクのサービスをする会社というのをまた現地で、この「Baridi Baridi」というものをつくって展開をしています。

 それから最近は、一般社団法人として「WE AT」というものをつくりました。これは大学としては東京大学、京都大学と医科歯科大学が入っています。その他、会社としては住友生命さんと博報堂さんとキヤノンマーケティングさんが入って(います)。これは「ウェルビーイング・エコノミー・アクセラレータ」の略です。いわゆるウェルビーイングとか、あるいは地球環境に優しいとか、そういうことをめざしたビジネスの提案を後押ししようという法人です。

 シンガポールのTEMASEK関係の(ベンチャー・キャピタル)ファンドに、VERTEXというものがあります。このVERTEX GROUPと、TEMASEK FOUNDATIONとも連携して、今度はアジアのエコシステムもつなごう、ということです。

 2024年11月なのですけれど、「東京イノベーションベース」という、有楽町にある東京都がやっているスペースがあるのですが、そこで「WE AT Challenge」という、先ほどお話ししたウェルビーイングとか、SDGsとか、サステナビリティをテーマにしたピッチコンテストをやろうという計画をしているところです。

 あとは、社会起業のほうも、いわゆる一般財団法人(現在は公益財団法人)の、これはSoilさんというところと一緒に社会起業のワークショップをやっています。...
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