健診結果から考える健康管理・新5カ条
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具合が悪くなってから病院に行こうと思ってはいけない
健診結果から考える健康管理・新5カ条(3)自覚症状ではなくデータを重視せよ
野口緑(大阪大学大学院医学系研究科 公衆衛生学 特任准教授)
「具合が悪くなってから病院に行こうと思ってはいけない」――これは意外と重要なポイントだと野口氏は言う。健康診断の結果を軽視し、自覚症状が出てから病院に行けばいいという考えでは、手遅れになることがあるからだ。今回は、血管障害の進行と自覚症状の関係を整理しながら、データの重要性について学ぶ。(全7話中第3話)
時間:6分28秒
収録日:2025年1月10日
追加日:2025年4月29日
≪全文≫

●「具合が悪くなってから病院に行く」という考え方は捨てる


 次に、皆さんが健診結果をご覧になられた後に、いくつか気になる項目があっても、よく皆さんのお話するフレーズとしては、「何かあったらそのときに病院に行くから、もう少し様子を見るから、もうこれ以上いいです」とお話しされる方がけっこう多いのです。

 そこで、「血管をより長く守る時代の健康管理の考え方」第2条として、「具合が悪くなってから病院に行こうと思ってはいけない」です。これは意外と重要なポイントになります。

 本当に皆さんが健診を受けたくない理由も、健診を受けたら病気が見つかるから受けたくないのです。早めに病院に行かされるから嫌なのだとよくいわれるのですが、その考え方は横に置いていただきたいのです。具合が悪くなってから病院に行こうと思ってはいけないということが極めて重要になるということです。

 先ほど見ていただいた、われわれがチャートとか構造図と呼んでいるこの図です。これは血管障害の重みづけがなされているものです。

 一般的な健診結果というのは、バラバラ事件を起こしやすい配置になっています。1つ1つの項目が基準を超えているかどうかということがバラバラに書いてあるので、ついつい、例えば血糖が高ければ糖尿病であるかないかという見方になりがちなのですが、そうではなくて、血糖が高いというのは血管障害がどの段階まできているのかということが分かるように配置をされた、われわれが作ったチャートということになります。

 これをご覧いただきますと、下から上に順番に重症化していくということが分かっていただけます。今、横に線が入ったのが分かっていただけたかと思いますが、この線を超えると、生活障害が出てきます。つまり自覚症状が出てくるのはここから上で、この点線を超えなければ一切自覚症状がないのだということを覚えておいていただきたいのです。

 皆さんが「何かあったら病院に行くからいい」というのは、もうすでに脳卒中が起こってしまった、つまり「脳の血管が詰まってしまった状態になってから、病院に行くからいい」と言っていることと同じことなのです。

 皆さんがよく思われていることとして、脳卒中になる前に何かお知らせが来るとお考えになって...

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