ヒトは共同保育~生物学から考える子育て
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
親も子もみんな幸せになる方法…鍵は親性脳のスイッチ
ヒトは共同保育~生物学から考える子育て(5)現代社会の問題点と親性脳のスイッチ
長谷川眞理子(総合研究大学院大学名誉教授)
現代社会の問題点を見直すことから、親も子も丸ごと幸せになる方法が提言された対談編の後半。それは「親性脳」と呼ばれるスイッチを入れることである。そこは男性が育児休暇を取る意味とも深くかかわってくる。最終話では、ワークライフバランスとも関連する「共同保育」という子育て方法について考えていく。(全5話中第5話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツ・アカデミー編集長)
時間:14分11秒
収録日:2025年3月17日
追加日:2025年9月28日
≪全文≫

●何でも縦割りの現代社会を考え直してみる


―― 現代社会において共同保育ということになった場合について、特にお聞きしたいのは、例えば保育園や幼稚園などをどう活用していくかというところです。実際問題、共働きの場合はそういうものをうまく使っていかないとできないケースもあります。ところが、一面、保育園は厚生労働省、幼稚園は文部科学省というように縦割りがあったりもします。このあたりで今の社会、特に日本社会の設計の形について、先生はどのようにご覧になっていますか。

長谷川 社会が複雑になっていくと、必然的に役割分担が縦割りになり、さらに、それをコンパートメント化して、「この仕事はここだけ」「この人はここだけ」というようにやったほうが効率がいい面はあります。一方、狩猟採集民は単純といえば単純な社会で、それほど細かい役割分担はありませんから、全てのことを一人のヒトがまずまずできるわけです。

 (現代社会では)私もそうですが、電車を作ったり運転したりはできないし、コンピュータも作れないけれど使っている。使うだけになって後は他人任せ。任せて使えるのはお金を払うから。そういう構造になってしまったのが近代社会です。それが行きすぎたのがいわゆる縦割りということで、意思疎通をしなくなるのがその弊害だと思います。

 だから本当は、もう一度全てのヒトが縦割りではなく横串を刺して、「何でも分かる」「何にでも少しは参加する」というように変えていかないと、袋小路で行き詰まると思います。特に日本は縦割りがひどいと私は思っていて、「お父さんはこっちだけ」「お母さんはこっちだけ」というのも、同じ縦割りだと思います。

 それでも生活はまるまる一つだし、いろいろな人がいろいろな経験を持っているのだから、みんなで横串を通したほうが絶対いいはずです。それをなんとか変えられませんかねと。


●保育園育児で子どもとの時間が減る悩みに向けて


―― 社会の方向性としては、もうそういう流れにはなってきていると思います。そこをどうしていくか迷うところもある一方、特に今の(子どもの)ご両親でどうすべきか悩んでいる方も多いはずの問題ともつながると思います。

 いわゆる共同保育をする場合、「共働きなので保育園に預けます」というケースでは、どう関わるべきか。特に(子どもとかかわるのが)短い時間になるのでどうしよう...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「哲学と生き方」でまず見るべき講義シリーズ
『「甘え」の構造』と現代日本(1)「甘え」のインパクト
『「甘え」の構造』への誤解…甘えはダメなものなのか?
與那覇潤
禅とは何か~禅と仏教の心(1)アメリカの禅と日本の禅
「禅とは何か」藤田一照師が禅と仏教の心を説く…自発性を重んじる
藤田一照
プラトン『ソクラテスの弁明』を読む(1)真実の創作
プラトンの『ソクラテスの弁明』は謎多き作品
納富信留
「自分をコントロールする力」の仕組み(1)自制心と目標の達成
自制心の重要性…人間は1日4時間も何かを「欲求」している
森口佑介
日本人が知らない自由主義の歴史~前編(1)そもそも「自由主義」とは何か
消極的自由と積極的自由?…なぜ自由主義がわかりづらいか
柿埜真吾
AI時代にリベラルアーツがなぜ必要か(1)AIに置き換わる仕事と人間がやる仕事
AI時代にリベラルアーツがなぜ必要か…人間がやるべきこととは?
橋爪大三郎

人気の講義ランキングTOP10
仏教とキリスト教が照らし出す日本の宗教(1)神とは何か、そして天皇とは?
日本と世界の「神と信仰」の違いは?…そして天皇の大切な役割
橋爪大三郎
徳川将軍と江戸幕府~井伊直弼編(1)桜田門外の変と井伊直弼の人物像
「桜田門外の変」の謎…井伊直弼の警護に問題はなかったのか
山内昌之
編集部ラジオ2026(28)自由喪失の危機に考えるハイエク-1
斎藤幸平氏に物申す…自由喪失の危機に読みたい自由主義の近現代史
テンミニッツ・アカデミー編集部
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎
資本主義の再定義…哲学で考える(1)アダム・スミスの「市場と感情」
資本主義を哲学する…まずアダム・スミスの見えざる手と道徳感情論
中島隆博
地政学入門 歴史と理論編(1)地政学とは何か
地政学をわかりやすく解説…地政学の「3つの柱」とは?
小原雅博
中国春秋戦国時代と始皇帝(序)映画『キングダム』の中国史監修
中国古代史の真実と『キングダム』…史実がわかれば物語はもっと面白い
鶴間和幸
徳川家康の果断と深謀~指導者論と組織論(1)率先し陣頭指揮する
徳川家康の「天下泰平」デザインとは?…陣頭指揮とカリスマ性
片山杜秀
生成AI「Round 2」への向き合い方(8)「責任あるAI」への課題と覚悟
責任あるAI――マイクロソフトが掲げるコンセプトと覚悟
渡辺宣彦
もののあはれと日本の道徳・倫理(1)もののあはれへの共感と倫理
本居宣長が考えた「もののあはれ」と倫理の基礎
板東洋介