松下幸之助の言葉~人間大事の心
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
買ってくれた感謝からお客さんの後ろ姿に手を合わせる
松下幸之助の言葉~人間大事の心(2)心の中で手を合わすように
江口克彦(株式会社江口オフィス代表取締役社長 /元参議院議員/PHP総合研究所元社長)
松下幸之助の晩年23年間を秘書として仕えた江口克彦氏が、今の時代でも色あせない「経営の神様」の珠玉の言葉について語る。PHP研究所の経営に携わり、会社も順調に成長していた頃、江口克彦氏は、「社員や部下を叱ってもええけどな、あんた、心の中で手を合わせながら叱っているか」と、松下幸之助に言われたことがあるという。そこには松下幸之助のどのような想いがあったのか。シリーズ講話第2回。
時間:11分54秒
収録日:2014年1月20日
追加日:2015年4月14日
≪全文≫

●「ありがたい!」が松下幸之助の商売の原点


―― 次に、「心の中で手を合わすように」という言葉も、いま忘れられていることです。

江口 「心の中で手を合わすように」ということは、松下幸之助さんからしょっちゅう言われました。これも松下幸之助さんが商売を始めた頃の原体験から来る考えだと思います。

 松下幸之助さんが最初、事業がなかなかうまくいかなかったことは案外知られていません。大阪電灯会社(現・関西電力)の検査員として働き、その間に自分で考案したプラグを実用化したいと当時の主任か課長に相談したのですが、「そんなものをつくっても仕方がない」と拒否されます。

 その後、体が弱いことやさまざまな事情があって独立し、プラグを練物(合成樹脂などを練り固めたもの)でつくりますが、うまくいきませんでした。松下幸之助さんはずっと成功していたと思っている人が多いですが、最初はつまずいているのです。

 ところが、会社が明日にも倒産するという時に街を歩いていると、扇風機をつくっている川北電気の社員とばったり会い、「そういえば、松下さんのところでは練物をやっていましたね。練物で扇風機の絶縁盤(碍盤)をつくってもらえませんか」と言われ、絶縁盤で息を吹き返していくことになります。

 松下幸之助さんはこのように苦労して、起業、今で言う「ベンチャービジネス」を始めました。楽々と会社を発展させたわけではなく、最初はのたうち回っていたのです。その中で、アタチンプラグ(アタッチメントプラグ)などをつくり、お店に並べます。

 松下幸之助さんは、「誰か買いに来てくれるやろかと思うと、夜も寝れんかった」と、よく私に語っていました。「翌日、お客さんが一人来て、一生懸命説明したら、買うてくれた。そうしたら、心も手も震えてな。その時のお客さんの顔は今でも覚えとる。お客さんが店を出ていく時、後ろ姿に思わず手を合わせたな」といった話もしてくれました。この時の「ありがたい!」という強烈な気持ちが、松下幸之助さんの商売の原点ではないかと思います。


●心の中で手を合わせながら叱っているか


江口 一方で、「人間とは素晴らしい存在である」ということから、あるいは「道行く人は皆、お客さま」という自らの哲学からも、松下幸之助さんは心の中で手を合わせることの大切さをしばしば言われました。

 私は36歳の時に、...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「経営ビジネス」でまず見るべき講義シリーズ
会社人生「50代の壁」(1)“9の坂”とまさかの坂
サラリーマン人生「50代の壁」を乗り越える生き方
江上剛
本質から考えるコンプライアンスと内部統制(1)「法令遵守」でリスクは管理できない
「コンプライアンス=法令遵守」ではない…実例が示す本質
國廣正
認知バイアス~その仕組みと可能性(1)認知バイアス入門
誰もが陥る「認知バイアス」…その例とメカニズム
鈴木宏昭
人生100年時代の「ライフシフト概論」(1)人生100年時代のインパクト
80歳まで現役でいるために大切なこと…人生100年時代の発想法
徳岡晃一郎
ハラスメント防止に向けた風土づくり(1)ハラスメントの概要
増え続けるハラスメント…その背景としての職場の特徴
青島未佳
バブル世代の現実とこれからの生き方
バブル世代は「バブル崩壊世代」、苦労の先に見えるものがある
江上剛

人気の講義ランキングTOP10
「次世代地熱発電」の可能性~地熱革命が拓く未来
地熱革命が世界を変える――次世代地熱の可能性に迫る
片瀬裕文
戦略的資本主義と日本~アメリカの復活に学ぶ5つの提言
戦略的資本主義とは?日本再生へアメリカに学ぶ5つの提言
片瀬裕文
逆境に対峙する哲学(8)白隠の覚悟
宮本武蔵「型を捨てろ」と「守破離」が教えてくれること
津崎良典
豊臣兄弟~秀吉と秀長の実像に迫る(序)時代考証が語る『豊臣兄弟!』の魅力
2026年大河ドラマ『豊臣兄弟!』秀吉と秀長の実像に迫る
黒田基樹
新しい循環文明への道(1)採掘文明から循環文明へ
2026年頭所感~循環文明の「三つの柱」…いよいよ実現へ
小宮山宏
折口信夫が語った日本文化の核心(1)「まれびと」と日本の「おもてなし」
「まれびと」とは何か?折口信夫が考えた日本文化の根源
上野誠
生成AI「Round 2」への向き合い方(1)生成AI導入の現在地
生成AIの利活用に格差…世界の導入事情と日本の現状
渡辺宣彦
「進化」への誤解…本当は何か?(1)進化の意味と生物学としての歴史
実は生物の「進化」とは「物事が良くなる」ことではない
長谷川眞理子
平和の追求~哲学者たちの構想(2)世界市民と国家連合
「コスモポリタニズム」の理想と「国家連合」というプラン
川出良枝
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
今井むつみ