松下幸之助を語る
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
心を許して遊ぶ者は、経営者になれない
松下幸之助を語る(3)遊んでも心を許さないのが経営者
江口克彦(株式会社江口オフィス代表取締役社長 /元参議院議員/PHP総合研究所元社長)
松下幸之助は、「心を許して遊ぶ」べからずと説いた。遊ぶのはよい。しかし、ただ遊ぶのではなく、常にそれと仕事とのつながりを意識せよ。またある時、幸之助は「コップ一杯の水から、その国の力が分かる」とも言った。長年、幸之助の謦咳に触れてきた江口克彦氏が、経営者たる者の心構えを伝える。(全5話中3話目)
時間:5分23秒
収録日:2015年9月29日
追加日:2015年11月30日
≪全文≫

●経営者は「心を許して遊ぶ」べからず


 私が松下幸之助さんの側で働いていた時で、経営者になる前のことです。松下さんの西宮の自宅のお茶室で、お茶を飲んでいました。お茶が終わって立ち上がろうとした時です。いつもは松下幸之助さんが立ち上がって、そして私が立ち上がるという順番なのですが、松下さんが立ち上がらないから、私も立ち上がらなかった。

 じっとして沈黙の時間でした。数分経って、松下幸之助さんはおもむろに「君、心を許して遊ぶような者は、経営者になれんで」と言う。私はびっくりして、「心を許して遊ぶのでは、経営者や指導者、上司にはなれませんか」と言ったら、「なれんな」と。「君、考えてみいや。信長は、酒を飲んでいても、敵国のこと、あるいはまた、隣国のこと、頭から離さなかったやろうな」と言いました。経営者、指導者、上司とは、そういうものだというのです。

 「心を許して遊ぶ」という言葉がありますが、遊ぶのは悪くないのです。でも「心を許して」遊ぶということでは駄目です。遊んでいても、それをどこかで仕事に結び付ける。それが責任者という人の責任でもあるということにもなるわけですね。自動車に乗ったら、自動車に乗ってただ外を眺めるだけではなく、その町の様子からその町の経済力を察知したり、あるいは歩いている若い人たちから、この人たちは何を求めているか、何を考えているかを察知したりする能力など、そういうものを持つことが必要になってくるということにもなります。


●コップ一杯の水から国力を見る


 松下幸之助さんは、毎月1回、全国から400人のトップを集めて「経営研究会」という会を本社講堂でやっていました。そこで、この洞察力の話をしました。その時に言ったのは、「わしは、外国に行って話をする。話をするときに、必ず水が出てくる。コップが出てくる。わしは、そのコップを見ただけでその国の国力が分かるんや」ということでした。

 講演で話をしながらも、やはり心を許していないわけですね。そういう洞察力が必要だということです。話をしながら、その国の経営、経済力、経営力を見ていく。あるいはまた、皆さん方がゴルフや麻雀など、何をするか知りませんが、ゴルフをやりながらでも、「これはうちのあの仕事と仕事のヒントになるな」「これはキャラクターとして面白いのではないか」というような、いつもそういう働き、...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「経営ビジネス」でまず見るべき講義シリーズ
認知バイアス~その仕組みと可能性(1)認知バイアス入門
誰もが陥る「認知バイアス」…その例とメカニズム
鈴木宏昭
メンタルヘルスの現在地とこれから(1)「心を病む」とはどういうことか
なぜ「心の病」が増えている?メンタルヘルスの実態に迫る
斎藤環
組織心理学~若者とのコミュニケーション(1)「Z世代」の特徴と接し方
Z世代は傷つきやすい!?…昔の世代との相違点、共通点とは
山浦一保
オリエント 東西の戦略史と現代経営論に学ぶ(1)ビジネスのヒントは歴史にあり
『失敗の本質』、中国古典…ビジネスのヒントを歴史に学ぶ
三谷宏治
会社人生「50代の壁」(1)“9の坂”とまさかの坂
サラリーマン人生「50代の壁」を乗り越える生き方
江上剛
野獣の経営、家畜の経営(1)経営センスが育つ土壌
ファーストリテイリングで経営者が育つ理由
楠木建

人気の講義ランキングTOP10
逆境に対峙する哲学(10)遺産を交換する
ナイチンゲールの怒りから学ぶこと…逆境の中で考えるとは
津崎良典
「進化」への誤解…本当は何か?(4)ダーウィンの進化論と自然淘汰の理論
『種の起源』…ダーウィンとウォレスの自然淘汰の理論
長谷川眞理子
豊臣兄弟~秀吉と秀長の実像に迫る(7)領国経営と秀長の統治能力
想像以上に有能――領民に慕われた秀長のリーダーシップ
黒田基樹
大統領に告ぐ…硫黄島からの手紙の真実(1)ルーズベルトに与ふる書
奇跡の史実…硫黄島の戦いと「ルーズベルトに与ふる書」
門田隆将
「幸福とは何か」を考えてみよう(1)なぜ幸せになりたいのですか
「幸福」について語り合う「哲学カフェ」を再現
津崎良典
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
今井むつみ
歌舞伎はスゴイ(2)市川團十郎の何がスゴイか(後編)
歌舞伎十八番を定めた七代目市川團十郎、一番モテた八代目
堀口茉純
生き抜くためのチカラ~為末メソッドに迫る(4)人生の勝敗を考える
幸せの鍵「なにげなさ」とは何のことか
為末大
内側から見たアメリカと日本(2)アメリカの大転換とトランプの誤解
偉大だったアメリカを全否定…世界が驚いたトランプの言動
島田晴雄
『法の精神』と『社会契約論』を学ぶ【質疑篇】(1)モンテスキューとルソーの人物像
エピソードが語るモンテスキューとルソーの両極端な人物像
川出良枝