日本企業のグローバル化
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
ロシュグループに自ら嫁いで傘下に入った中外製薬の勇気
中外製薬~外資連邦経営の中で行う企業改革
大上二三雄(エム・アイ・コンサルティンググループ株式会社 代表取締役)
個性的な形で進む日本企業のグローバル化について、企業コンサルタントとして豊富な経験を持つエム・アイ・コンサルティンググループ株式会社代表取締役・大上二三雄氏が解説するシリーズ。今回は、大手医薬品メーカーである中外製薬株式会社。他企業とは非常に対照的な同社のグローバル化とは?(シリーズ第4話目)
時間:4分42秒
収録日:2015年1月30日
追加日:2015年5月18日
≪全文≫

●今後の存立基盤を求めるために自らロシュグループの傘下に入る


 前回、武田薬品についてお話ししましたが、今度は、非常に対照的なグローバル化に取り組んでいる企業ということで、中外製薬株式会社の例を紹介したいと思います。

 中外製薬は、もともと日本の優良な中堅製薬会社でしたが、製薬業界がグローバル化していく中で、自分たちのこれからの存立基盤をどこにどう求めていくのかという選択に直面しました。

 おそらく、グローバルの製薬企業から、いろいろと買収などの打診があった結果だと思いますが、中外製薬は、1800年代末につくられた、もともとはスイスの製薬会社であるロシュグループの一員になることにしました。具体的には、60パーセントの株をTOBによりロシュに持ってもらい、残りの40パーセントはマーケットに持ってもらう。ですから、日本での上場を維持するかたちで、ロシュの連邦経営の中に入っていきました。


●緊張感の中で連邦経営の一員に


 ロシュは、中外製薬以外にも、ジェネンティックやその他いろいろな製薬企業をグローバルの連邦経営の中に取り込んでいく非常に包摂力の高い企業で、やはりそこが選択の基準になったと思います。

 ただ、一方で成果を出していかないと、100パーセント株を持たれ、経営権を完全に失い、いろいろな小改革を上から押し付けられるようになりかねません。そういった意味で、中外製薬は、非常に緊張感のある状況で、グローバルなロシュという連邦の中の一員をやっているのです。


●現状は奏功も、今後は海外進出や世代交代がカギ


 それが非常に功を奏していると思われるのは、中外製薬の抗がん剤などのパイプラインの中で結構いい薬が出てきていまして、結果、それがロシュグループのグローバルな販売ルートで素早く全世界に売られていくことが、中外製薬のいい決算に跳ね返ってくるのです。そのような緊張感が非常に効果的に作用して、今のところはうまくいっているという事例だと思います。

 そういう意味で、武田薬品がさまざまなグローバル企業を買収し、一気に自らを変えていくというようなグローバル化を選んだのに対し、自らアイデンティティーを持ち続け、自分たちの仕組みを維持したまま、連邦経営の中に飛び込んでいき、徐々に自分たち自身の改革を進めていくという選択肢を選んだ結果が、今のところ非常によく出て...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「経営ビジネス」でまず見るべき講義シリーズ
ハラスメント防止に向けた風土づくり(1)ハラスメントの概要
増え続けるハラスメント…その背景としての職場の特徴
青島未佳
Microsoft Copilot~AIで仕事はどう変わるか(1)「生成AI」の画期性
「生成AI」実装の衝撃…人工知能の歴史と特長
渡辺宣彦
ソニー流「人的資本経営と新規事業」成功論(1)人を真に活かす人事評価とは
ソニー流の「人材論」「新規ビジネス論」を具体的に語ろう
水野道訓
不便益システムデザインの魅力と可能性(1)「便利・不便」「益・害」の関係
便利を求めるだけのいいの?…「不便益」で発見できる新たな魅力
川上浩司
本質から考えるコンプライアンスと内部統制(1)「法令遵守」でリスクは管理できない
「コンプライアンス=法令遵守」ではない…実例が示す本質
國廣正
チームパフォーマンスを高める心理的安全性(1)心理的安全性が注目される理由
なぜ今「心理的安全性」なのか、注目を集める背景に迫る
青島未佳

人気の講義ランキングTOP10
『オデュッセイア』で読み解く神話の秘密(1)物語の構造を読み解くおもしろさ
『オデュッセイア』の面白さの秘密を神話の構造から読み解く…なぜ波乱万丈の神話が人間の創作の源泉になったか
松村一男
仏教とキリスト教が照らし出す日本の宗教(1)神とは何か、そして天皇とは?
日本と世界の「神と信仰」の違いは?…そして天皇の大切な役割
橋爪大三郎
人生100年時代の「ライフシフト概論」(1)人生100年時代のインパクト
80歳まで現役でいるために大切なこと…人生100年時代の発想法
徳岡晃一郎
AI大格差~最新研究による仕事と給料の未来(1)最新研究から見えてくる未来像
AI大格差…なぜ日本の雇用環境では「ショックが大きい」のか?
宮本弘曉
日本の財政の真実を検証する(2)なぜ財政危機は起きていないか
なぜ財政危機は起きていないのか…国債の金利のトリックを読み解く
宮本弘曉
徳川将軍と江戸幕府~井伊直弼編(1)桜田門外の変と井伊直弼の人物像
「桜田門外の変」の謎…井伊直弼の警護に問題はなかったのか
山内昌之
「アメリカの教会」でわかる米国の本質(1)アメリカはそもそも分断社会
「キリスト教は知らない」ではアメリカ市民はつとまらない
橋爪大三郎
資本主義の再定義…哲学で考える(1)アダム・スミスの「市場と感情」
資本主義を哲学する…まずアダム・スミスの見えざる手と道徳感情論
中島隆博
お金とは何か?…金本位制とビットコイン(1)お金の機能とその要件
お金の「3大機能」とは何か? そしてお金のルーツとは?
養田功一郎
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎