「狂歌」の検索結果

川柳と風刺詩を通して庶民文化を楽しんだ「人口100万人都市」江戸とローマ。どちらも当時、大都市でありながらお互いが無関心ではいられない社会を形成していたという。そこには豊かさゆえのゆとりがあったという面もあるが、彼...

日本の川柳や狂歌の源流は、京鴨川の「二条河原の落書」にあるといわれる。悪政に対する批判的風刺の精神が庶民レベルにまで拡大したのが、川柳や狂歌の流行した江戸末期だった。同様のことが、ローマでは風刺詩を通じて紀元前5...

川柳や落語では「江戸っ子の粋」が強調されるが、ローマにはそれに匹敵する「ローマっ子」がいたのだろうか。どちらの都市も外部から多様な人が流入したが、「それ以外の人間」により純粋な都会人の定義が行われたのは江戸だけ...

古代ローマと江戸を比較するうえで、社会のゆとりは欠かせない。200年以上続いた江戸の平和は、ほぼ同じぐらい続いた「パックス・ロマーナ」に匹敵し、庶民にも生活文化を楽しむ心が磨かれていった。両者に共通するのは、物事に...

江戸時代の吉原を語る上で欠かせない人物が、吉原で生まれ育ち、出版界で名を馳せた蔦屋重三郎だ。蔦屋の活躍によって様々な身分の人々の交流の拠点となり、観光地としても人気だった公界（くがい）としての吉原の一面を掘り下...

普通の人間の「運」については、どう考えればいいのだろうか。例えば、日本において消費文化が花開いた江戸時代、11代将軍・徳川家斉の治世には、庶民が「運がめぐってこない」ことを皮肉った狂詩があった。運には「めぐりあわ...

現代人は読み書き能力を当然のものと考えているが、せいぜい100年前には日本にも読み書きのできない人がたくさんいた。リテラシーは教育が普及した現代の賜物なのである。しかし、前近代の世界の中で、江戸とローマは飛び抜けて...

古代ローマでは、貴族階級は家庭教師や父親から、一般の庶民は街に集まってそれぞれ文字を学んだ。公務員や兵士になるためにはそれが必要だからだ。特にアルファベットは20数文字と覚えやすく、非常に使い勝手のよいツールであ...

現代の「粋」について考えるとき、大谷翔平選手の名を挙げる本村凌二氏。彼の「二刀流」には野球をとことん楽しみたい、野球の楽しさを体現したい、そんな楽しみ方、遊び心があるのではないだろうか。そして、江戸とローマでな...

世界でも有数の上水道が整備されていた江戸の街。とくに新宿エリアには、玉川上水のみならず、神田上水も流れていたが、そこは牧歌的な観光地としても人気を集めていた。『江戸名所図会』をひもときながら実際に新宿十二社 熊野...