テンミニッツTV|有識者による1話10分のオンライン講義
ログイン 会員登録 テンミニッツTVとは
社会人向け教養サービス 『テンミニッツTV』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
DATE/ 2018.01.02

「インスタ映え」の次に流行る?「地味メシ」とは

 テレビや雑誌、ネットの記事で毎日のように話題になっていた「インスタ映え」のフレーズ。「2017ユーキャン新語・流行語大賞」の年間大賞に選ばれるなど、この1年間で世間一般に浸透しました。ですが、かつてツイッター疲れ、mixi疲れという言葉が聞かれたように、インスタ疲れもあちこちで起きているようで、インスタ疲れからの脱却とも言える「地味メシ」という現象が流行の兆しを見せています。

「インスタ映え」旋風が吹き荒れた2017年

 わざわざ説明するまでもないかもしれませんが、「インスタ映え」とはインスタグラムで写真が映えたかどうか意識することや、映える写真のこと。「新語・流行語大賞」のサイトでは「SNSでの『いいね!』を獲得するために、誰もがビジュアルを競い合う。インスタグラムの投稿者だけでなく、ケータイで写メを撮る行為に『インスタ映え』という意識が浸透した。一枚の写真は小さなステージであり、そこでは誰もが主人公。小池劇場だけでなく、人の数だけ劇場が乱立しそうな勢いである」と解説されています。

 いかに映える写真を撮るかということに皆が夢中になる中、キラキラ盛った写真を追い続けることに息切れしてしまう人も少なからず出てきます。そんな人たちの中で地味なムーブメントとして発生しているのが「地味メシ」なのです。「インスタ映え」する食事を表すキーワードは例えば色鮮やかで可愛い、ポップ、非日常など。一方で「地味メシ」はその正反対で、茶色や黒っぽい料理で日常的、まさにその言葉通り地味なご飯です。

「インスタ映え」へのアンチテーゼ?

 リクルートライフスタイルの調査・研究機関「ホットペッパーグルメ外食総研」によると、「地味な見た目の『からあげ』や『生姜焼き』などの料理、いわゆる『#地味メシ』に注目の兆しが見えています。SNSでの投稿数も伸ばしており、Instagramでは地味メシ(めし/飯)の投稿数は10,915件(2017/12/7時点)となっています」とのこと。同機関が行ったアンケートでは、「地味メシ」の人気ランキングは1位:カレーライス、2位:焼き魚、3位:からあげ、4位:肉じゃが、5位:餃子。盛らないメニューがずらりと並びます。

 インスタ映えを追求し過ぎるあまり、撮影のためだけに買った料理を捨ててしまう、などといったことが物議をかもすこともあった2017年。ですが、「地味メシ」ならそんな心配はありません。2018年は、見た目は地味だけど美味しい、そんな「地味メシ」が地味~に流行る1年になるかもしれません。

<参考サイト>
・ユーキャン新語・流行語大賞 第34回2017年受賞語
http://singo.jiyu.co.jp/award/award2017.html#prize01
・ホットペッパーグルメ外食総研:2018年に来る、グルメキーワードは「#地味メシ」
https://www.hotpepper.jp/ggs/trend/article/trend/20171221

~最後までコラムを読んでくれた方へ~
より深い大人の教養が身に付く 『テンミニッツTV』 をオススメします。
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,100本以上。 『テンミニッツTV』 で人気の教養講義をご紹介します。
1

石田梅岩が唱えた「商売の基本」、不足の共有化が鍵

石田梅岩が唱えた「商売の基本」、不足の共有化が鍵

石田梅岩の心学に学ぶ(4)商売の基本と梅岩教学

石田梅岩の大きなテーマである「商売の基本」はどこにあるか。それは「不足」についての認識を共有化することだと田口氏は言う。20年の探究が実を結び、石田梅岩が講席を開いたのは1729年。以後、講席は15年続くが、本人の講義...
収録日:2022/06/28
追加日:2024/04/29
田口佳史
東洋思想研究家
2

なぜ民主主義が「最善」か…法の支配とキリスト教的背景

なぜ民主主義が「最善」か…法の支配とキリスト教的背景

民主主義の本質(1)近代民主主義とキリスト教

ロシアや中華人民共和国など、自由と民主主義を否定する権威主義国の脅威の増大。一方、日本、アメリカ、西欧など自由主義諸国における政治の劣化とポピュリズム……。いま、自由と民主主義は大きな試練の時を迎えている。このよ...
収録日:2024/02/05
追加日:2024/03/26
橋爪大三郎
社会学者
3

繁華街・新宿のルーツ、江戸時代の遊女が働く飯盛旅籠とは

繁華街・新宿のルーツ、江戸時代の遊女が働く飯盛旅籠とは

『江戸名所図会』で歩く東京~内藤新宿(2)「夜の街」新宿の原点

歌舞伎町を筆頭に、東京でも有数の繁華街を持つ新宿だが、その礎は江戸時代の内藤新宿にあった。遊女が働く飯盛旅籠(めしもりはたご)によって、安価に遊興できる庶民の「夜の街」として栄えた内藤新宿の様子を、『江戸名所図...
収録日:2024/02/19
追加日:2024/04/28
堀口茉純
歴史作家
4

日本は再エネが難しい!?再エネ比率が高い国との相違点

日本は再エネが難しい!?再エネ比率が高い国との相違点

日本のエネルギー&デジタル戦略の未来像(3)電力の部分最適と全体最適

サステナブルな電力の供給と消費が求められる現代社会。太陽光発電のように電力の生産拠点が多元化する中で、それぞれの電力需給と国全体の電力需給のバランス調整が喫緊の課題となっている。実はヨーロッパなどの「再エネ比率...
収録日:2024/02/07
追加日:2024/04/27
岡本浩
東京電力パワーグリッド株式会社取締役副社長執行役員最高技術責任者
5

イーロン・マスクと対立…ChatGPT大ブームまでの紆余曲折

イーロン・マスクと対立…ChatGPT大ブームまでの紆余曲折

サム・アルトマンの成功哲学とOpenAI秘話(2)ChatGPT開発秘話

仕事をはじめさまざまな生活シーンで多様な役割をこなすチャットボットとなった「ChatGPT」。OpenAIが公開したこのサービスが世界中を驚かせるまでには、その創業に携わったサム・アルトマンとイーロン・マスクの対立など紆余曲...
収録日:2024/03/13
追加日:2024/04/26
桑原晃弥
経済・経営ジャーナリスト