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DATE/ 2018.08.13

「内臓脂肪」を効果的に落とす方法とは?

 内臓脂肪と聞くとお腹周りのでっぷりとした姿をイメージするのではないでしょうか。しかし、実際には「やせメタボ」の人、つまり、見た目は痩せている人でも内臓脂肪が多い人は結構いることが分かっています。では、内臓脂肪はどのようにすれば落とす事ができるのでしょうか。どうやら鍵は食事の質にあるようです。

内臓脂肪のサインは、便秘、夜中のトイレなど

 内科医の奥田昌子さんは著書『内臓脂肪を最速で落とす』の中で、内臓脂肪によって便秘や頻尿、逆流性食道炎、腰痛といった症状が起こると指摘しています。つまり、食べたものが消化管を通っていく動きに影響がでるのです。特に便秘。内臓脂肪が臓器の隙間を埋めてしまうことによって腸の動きが妨げられて便秘になるとのこと。また、女性は特に子宮や卵巣の周囲に内臓脂肪がつきやすく、便秘になりやすいようです。男性の場合、夜中にトイレに行きたくなると、前立腺肥大の可能性もあります。もちろん早めに病院にいくことをおすすめします。しかし、実際には内臓脂肪が膀胱を圧迫して尿の出が悪くなっている可能性も多いとのことです。

糖質制限はあまり有効ではない!?

 では、内臓脂肪はどのようにすれば落とすことができるのでしょうか。まずは、内臓脂肪が少ない人の食事習慣を見てみましょう。日本栄養改善学会学術総会での研究発表によると、内臓脂肪が少ない人が多くとっていたものは、豆類、野菜類、果実類、魚介類で、控えめにとっていたのは肉類、油脂類ということです。内臓脂肪の多い人と比べて穀類は大きな差はないという点は注目に値します。つまり、主食となる穀類(ご飯やパン)といった部分を削るのはあまり重要ではないということ。逆に、糖質を減らし過ぎると身体がエネルギーを作り出す際、脂肪と同時に筋肉を減らしてしまい、基礎代謝が落ちることが考えられます。

食事の鍵は「スマート和食」

 こういった点に関して、先の研究に関わった花王は内臓脂肪の少ない食事習慣の人の食べ方を「スマート和食」と名づけています。ここでのポイントは大きく3つ。

1)脂肪を減らして『タンパク質』を増やす
 毎食、肉や魚、大豆製品、卵が入った主菜をいれ、脂が多い肉は控える。揚げ物も控える。

2)脂質をとるなら『オメガ3』
 毎日、魚を食べ、ベーコンなどの肉加工品を控える。1食に油を使った料理を2皿以上食べない。

3)糖質をとるなら『食物繊維』もいっしょに
 毎食、主食を食べ、ご飯に胚芽米や5分づき米、玄米や雑穀、麦などを加える。毎日、野菜、きのこ、海藻をまんべんなく食べる。

 すべてをいきなり実践するにはなかなか難しそうではあります。しかし、食べる量を無理やり減らす必要はないとのこと。つまりエネルギーを減らすことではなく、エネルギーを保ったまま食事の質を上げることが大事ということです。

食・生活習慣が中性脂肪を減らす鍵

 また、糖質制限は必要ないとは言え、必要以上の糖分摂取が良くないことは理解しやすいと思われます。特に炭酸飲料などの甘い飲み物に含まれている果糖には気をつけましょう。また十分な睡眠も大切です。少なくとも7時間は寝るようにしたほうが良さそうです。The New York Timesの調査では、6万8000人の女性を16年間にわたって追跡調査を行っています。ここで明らかにされたのは、体重が14.5キロ増える確率が睡眠時間5時間以下だった人のほうが、そうでない人よりも30%ほど高かった、ということです。

 ここで挙げたことは、太りにくい身体を作るための食・生活習慣とも言えるでしょう。いきなり大きく痩せようとすれば、リバウンドは避けられません。ですが、毎日の食事と睡眠をしっかり意識すれば健康的に痩せることは可能なのです。今日のお昼何食べようか、というときにまずこの3つの点を思い浮かべてみるだけで、少しずつ身体に変化が期待できるでしょう。

<参考文献・参考サイト>
・『内臓脂肪を最速で落とす』(奥田昌子著、幻冬舎)
・日経グッデイ:「食べる量を減らさず、内臓脂肪を減らす方法」が分かった!
http://gooday.nikkei.co.jp/atcl/report/16/072000046/052200016/?cs=arw_f
(10MTV編集部)