社会人向け教養サービス 『テンミニッツTV』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
仕事が遅い人の特徴や改善法
ビジネスパーソンの悩みの一つに、“仕事の速度”があります。自分だけでなく、上司や同僚、仕事仲間や取引先の方など、ついつい「仕事が速い人」と「仕事が遅い人」で分けて捉えていることはありませんか?
「仕事が速い人」と「仕事が遅い人」、その違いはどこにあるのでしょうか。そして自分はどちらなのでしょうか。今回は、仕事が遅い人の特徴を3点に絞り、改善法とともにみていきたいと思います。
・期限がわかっていてもつい先送りしてしまう
・仕事にとりかかるまでに時間がかかる
・「いつかやるつもり」の先送り案件を常に抱えている
・特に苦手なことや嫌な仕事から目を背けて放置しがち
・先送りしたために仕事そのもの時間が足りなくなる
以上のような「先送りグセ」のある人は、無意味な時間を浪費したあげくに焦ってやっつけ仕事をしてしまい、結果として満足のいく成果物が期限内に間に合わずに後悔のループに陥り、また仕事が遅くなるといった傾向があります。
「先送りグセ」の改善法は、逆説的かつ極論ともいえますが、「とにかくやり始める」しかありません。とはいえ、「なにから始めればよいかわからない」という人は、以下を参考にしてください。
・物理的にデスクや作業スペースが散らかっている
・仕事の種類を分類できず頭の中が混乱している
・全体的な見通しや具体的な段取りが立てられない
・仕事内容を「作業系」と「考える系」に分割できていない
・業務や作業のルーティン化や省略ができていない
以上のような「整理下手」な人の改善法として、まずは「必要なモノと不要なモノを明確に分ける」という意識で、仕事の整理をしてほしいと思います。そのための手段として、物理的にデスクや作業スペースを整理し、「“この仕事”に不要なモノが目に入らないようにする」なども効果的です。
不要なモノがなくなれば、ムダなモノにかける時間が減り、結果として仕事が速くなります。特徴1)で挙げた「なにから始めればよいかわからない」人も、まずは物心両面の整理から始めてみることをオススメします。
そのうえで、仕事内容を「作業系」と「考える系」に分割し、「作業系」をできるかぎり省略化したり、ルーティン化することを試みてください。
・“この仕事”で求められていることが理解できていない
・仕事の優先順位が決められない
・適切な報告・連絡・相談ができない
・独りよがりの完璧主義者に陥っている
・成果物の第一アウトプットが遅い
以上のように「アウトプット不足」な人の改善法として、まずは“この仕事”で“なにが自分に求められているか”を考えてほしいと思います。“この仕事”で求められている“なにか”がわかれば、それに応じて優先順位を決めることができます。あとは機械的に優先順位の高い順に整理し、さらに作業レベルまで分割して、まずはやり始めてください。そして、成果物の第一アウトプットをできるだけ速く提出できるように、具体的に行動してみてください。
なお、作業における時間配分のコツは、“8割を半分の時間で、残りの2割を半分の時間で行う”イメージです。成果物のクオリティを高めるためには仕上げが大切になってきますが、仕事が遅い人ほど最初に独りよがりの完成形をめざし、結果として時間不足となる傾向があります。
また、自分が求められている“なにか”がわからないときや優先順位が決められないとき、さらには作業中に不安になったときなどを含め、仕事を一緒にしている人にこまめかつ適切に報告・連絡・相談するといった、“日頃からのアウトプット”も心がけてみてください。独りよがりの完璧主義者に陥らないためにも、特徴2)で挙げた「全体的な見通しや具体的な段取りが立てられない」ときなどにも有効です。
完成度の高い多くの仕事を成し遂げながらも遅筆で仕事が遅いと有名だった井上ひさしですが、傑作喜劇の『國語元年』では、なかなか仕事の成果物を提出しない主人公に対して女中頭の秋山加津に「不備を指摘されたら、またやり直しあそばす。そういったことを何回も積み重ねる。それがすなわち“仕事をする”ということなのでございますよ」と述べさせています。
“脱・仕事が遅い人”のための、最初の3ステップとして、1)先送りせずに“やり始めてみる”、2)途中で分からなくなったら“整理・分割”して作業に落とし込む、そして3)“早めのアウトプット”に挑戦してみる――。その過程で、やり直しを求められフィードバックを重ねることによって、仕事が“速く・良く”なっていくことが期待されます。
「仕事が速い人」と「仕事が遅い人」、その違いはどこにあるのでしょうか。そして自分はどちらなのでしょうか。今回は、仕事が遅い人の特徴を3点に絞り、改善法とともにみていきたいと思います。
仕事が遅い人の特徴1)先送りグセ
<「先送りグセ」の特徴>・期限がわかっていてもつい先送りしてしまう
・仕事にとりかかるまでに時間がかかる
・「いつかやるつもり」の先送り案件を常に抱えている
・特に苦手なことや嫌な仕事から目を背けて放置しがち
・先送りしたために仕事そのもの時間が足りなくなる
以上のような「先送りグセ」のある人は、無意味な時間を浪費したあげくに焦ってやっつけ仕事をしてしまい、結果として満足のいく成果物が期限内に間に合わずに後悔のループに陥り、また仕事が遅くなるといった傾向があります。
「先送りグセ」の改善法は、逆説的かつ極論ともいえますが、「とにかくやり始める」しかありません。とはいえ、「なにから始めればよいかわからない」という人は、以下を参考にしてください。
仕事が遅い人の特徴2)整理下手
<「整理下手」の特徴>・物理的にデスクや作業スペースが散らかっている
・仕事の種類を分類できず頭の中が混乱している
・全体的な見通しや具体的な段取りが立てられない
・仕事内容を「作業系」と「考える系」に分割できていない
・業務や作業のルーティン化や省略ができていない
以上のような「整理下手」な人の改善法として、まずは「必要なモノと不要なモノを明確に分ける」という意識で、仕事の整理をしてほしいと思います。そのための手段として、物理的にデスクや作業スペースを整理し、「“この仕事”に不要なモノが目に入らないようにする」なども効果的です。
不要なモノがなくなれば、ムダなモノにかける時間が減り、結果として仕事が速くなります。特徴1)で挙げた「なにから始めればよいかわからない」人も、まずは物心両面の整理から始めてみることをオススメします。
そのうえで、仕事内容を「作業系」と「考える系」に分割し、「作業系」をできるかぎり省略化したり、ルーティン化することを試みてください。
仕事が遅い人の特徴3)アウトプット不足
<「アウトプット不足」の特徴>・“この仕事”で求められていることが理解できていない
・仕事の優先順位が決められない
・適切な報告・連絡・相談ができない
・独りよがりの完璧主義者に陥っている
・成果物の第一アウトプットが遅い
以上のように「アウトプット不足」な人の改善法として、まずは“この仕事”で“なにが自分に求められているか”を考えてほしいと思います。“この仕事”で求められている“なにか”がわかれば、それに応じて優先順位を決めることができます。あとは機械的に優先順位の高い順に整理し、さらに作業レベルまで分割して、まずはやり始めてください。そして、成果物の第一アウトプットをできるだけ速く提出できるように、具体的に行動してみてください。
なお、作業における時間配分のコツは、“8割を半分の時間で、残りの2割を半分の時間で行う”イメージです。成果物のクオリティを高めるためには仕上げが大切になってきますが、仕事が遅い人ほど最初に独りよがりの完成形をめざし、結果として時間不足となる傾向があります。
また、自分が求められている“なにか”がわからないときや優先順位が決められないとき、さらには作業中に不安になったときなどを含め、仕事を一緒にしている人にこまめかつ適切に報告・連絡・相談するといった、“日頃からのアウトプット”も心がけてみてください。独りよがりの完璧主義者に陥らないためにも、特徴2)で挙げた「全体的な見通しや具体的な段取りが立てられない」ときなどにも有効です。
“脱・仕事が遅い人”のための3ステップ
ところで、ひとくちに“仕事”といっても、仕事は多種多様で多岐にわたるため、一概に適切な速さは語れないともいえます。例えば、待つことや熟成させることが必要な仕事もあり、“速かろう・悪かろう”では仕事とはいえません。ただし、「速くて質が良い成果物であればあるほどよい仕事」であることも一般的な事実です。完成度の高い多くの仕事を成し遂げながらも遅筆で仕事が遅いと有名だった井上ひさしですが、傑作喜劇の『國語元年』では、なかなか仕事の成果物を提出しない主人公に対して女中頭の秋山加津に「不備を指摘されたら、またやり直しあそばす。そういったことを何回も積み重ねる。それがすなわち“仕事をする”ということなのでございますよ」と述べさせています。
“脱・仕事が遅い人”のための、最初の3ステップとして、1)先送りせずに“やり始めてみる”、2)途中で分からなくなったら“整理・分割”して作業に落とし込む、そして3)“早めのアウトプット”に挑戦してみる――。その過程で、やり直しを求められフィードバックを重ねることによって、仕事が“速く・良く”なっていくことが期待されます。
<参考文献>
・『仕事が「速い人」の習慣』(『THE21』編集部編、PHP研究所)
・『國語元年(新版)』(井上ひさし著、新潮文庫)
・『仕事が「速い人」の習慣』(『THE21』編集部編、PHP研究所)
・『國語元年(新版)』(井上ひさし著、新潮文庫)
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
雑学から一段上の「大人の教養」はいかがですか?
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,600本以上。
『テンミニッツTV』 で人気の教養講義をご紹介します。
リスクマネーの不足とは?日本の金融構造の課題と対策
日本の財政と金融問題の現状(3)リスクマネー不足と金融構造の課題
日本では、ベンチャー企業などへのリスクを伴う投資、いわゆる「リスクマネー」の供給が不足している。日本の金融市場においてその状況を打開するためには、マクロな市場整備と機関投資家の育成が必要だ。欧米に事例を参照しな...
収録日:2025/04/13
追加日:2025/06/24
寝ないとよく食べる…睡眠不足が生活習慣病を招く理由
睡眠と健康~その驚きの影響(1)睡眠が担う5つのミッション
私たちに欠かせない「睡眠」。そのメカニズムや役割についていまだ謎も多いが、それでも近年は解明が進み、私たちの健康に大きく関与することが明らかになっている。まずは最新情報を盛り込んだ睡眠が果たす5つの役割を紹介し、...
収録日:2025/03/05
追加日:2025/06/05
ロシア資源依存からの脱却へ…ヨーロッパに課せられた難問
地政学入門 ヨーロッパ編(8)未解決の紛争とロシア資源依存
ソ連が解体されるとともに起こった民族紛争の中には、いまだに解決されていないものがいくつもある。それはソ連が抑え込んできた多民族性に端を発する地域的な背景があった。資源のロシア依存というヨーロッパ諸国の課題ととも...
収録日:2025/02/28
追加日:2025/06/23
ガザの悲劇…ハマスがいなくなることで起こる逆説
トランプ2.0と中東(4)ガザの悲劇と『マカーマート』
ネタニヤフ首相による戦闘再開はイスラエル社会の分断を強化した。首相は自分の政治生命を延命するために住民たちの命を捨て駒として扱ったわけだが、ガザ住民は同様の仕打ちをハマスからも受けている。親子が生死を分けるさま...
収録日:2025/04/10
追加日:2025/06/22
グローバル主義が全ての元凶…トランプ政権がめざすのは?
米国システムの逆襲~解放の日と新世界秩序(1)米国システム「解放の日」
第二次トランプ政権は、その関税政策を発動させた日、4月2日を「解放の日」と称した。そこには、アメリカが各国の面倒を見るという第二次世界大戦以降の構図が、アメリカに損害をもたらしているという問題意識がある。「解放の...
収録日:2025/04/25
追加日:2025/05/20