テンミニッツTV|有識者による1話10分のオンライン講義
ログイン 会員登録 テンミニッツTVとは
社会人向け教養サービス 『テンミニッツTV』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
DATE/ 2020.01.31

職場で「信頼される人」の特徴

 「この人なら安心して仕事を任せられる」。誰だってこんなふうに思われたいものです。皆さん自身、職場で信頼されていると思いますか。あるいは、皆さんの職場に信頼できる人はいますか。

 いったいどうすれば、信頼されるようになるのでしょうか。職場で「信頼される人」にはどんな特徴があるのか、考えてみましょう。

「失敗しないこと」と「不正しないこと」

 信頼というのは、簡単にいえば、「安心して任せることができる」ということではないでしょうか。「安心」というのは何に対する安心かといえば、まず「失敗しないこと」。つまり、任せた仕事を失敗することなく期待通りに仕上げてくれることへの安心です。仕事を依頼された側からすれば、期待以上の形で仕上げれば信頼はさらに高まりますね。

 それから「不正をしないこと」。そもそも、その相手が常習的に嘘をついたり、隠蔽したり、不誠実な人間だとしたら、不安で仕方ありません。もし「無事に完了しました」と言われても、そのこと自体を信じることができません。

「嘘をつく人」が信頼される?

 「不正」といえばすぐに思いつくのが「嘘」です。「嘘をつく」のはいけないことだというのが社会通念ですね。では、「嘘をつかない」人は信頼されるのかといえば、必ずしもそうではないようです。「馬鹿正直」という言葉がありますが、愚直に正直なだけでは信頼は得られません。

 むしろ、うまく「嘘をつく」人の方が信頼されると思いませんか。プレゼンや普段のコミュニケーションでも少し話を「盛って」伝えられる人の方が好印象に受けとられます。つまり、「嘘をつく」「嘘をつかない」は信頼度を判断する条件にはならないのです。

信頼されない人の特徴

 最大のポイントは相手の立場にたって物事を考え、行動できるかどうかです。そうすれば、その場面によって「嘘をつく」「嘘をつかない」の判断も可能です。そのうち、「この人なら分かってくれる」と期待されるようになります。

 これほどシンプルで、けれども、これほどに実践するのが難しいことはありません。逆にいえば、相手の立場に立って考える力の無い人は、まったく信頼されません。誰でも「思い込み」はあるものですが、信頼されない人はその「思い込み」の中から出ようとせず、自分勝手に行動します。

相手の立場に寄り添うためには

 では、相手に寄り添うためには、どうすればいいのか。まずは「聞く」ことです。多くの人が聞いているつもりでいて、本当に相手の話に耳を傾けてはいません。ついつい自分の意見を言いたくなったり、自分勝手に解釈したくなるものですが、こういう時はだいたい聞こうとしていないのです。

 それを抑えて、ともかく聞くことに集中しましょう。阿川佐和子さんも『聞く力 心をひらく35のヒント』(阿川佐和子 著、文藝春秋)という本を書いていますね。信頼されるって大変ですね。信頼ってこんなに苦労して得るほど価値があるのでしょうか。

 カリスマ事業家のホリエモンこと堀江貴文さんはお金と関連づけてこんなことを言っています。お金とは、その人の信頼が数値化したものである、と。信頼を得るために行動することは、実は経済活動でもあるんですね。
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
雑学から一段上の「大人の教養」はいかがですか?
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,100本以上。 『テンミニッツTV』 で人気の教養講義をご紹介します。
1

日本は再エネが難しい!?再エネ比率が高い国との相違点

日本は再エネが難しい!?再エネ比率が高い国との相違点

日本のエネルギー&デジタル戦略の未来像(3)電力の部分最適と全体最適

サステナブルな電力の供給と消費が求められる現代社会。太陽光発電のように電力の生産拠点が多元化する中で、それぞれの電力需給と国全体の電力需給のバランス調整が喫緊の課題となっている。実はヨーロッパなどの「再エネ比率...
収録日:2024/02/07
追加日:2024/04/27
岡本浩
東京電力パワーグリッド株式会社取締役副社長執行役員最高技術責任者
2

なぜ民主主義が「最善」か…法の支配とキリスト教的背景

なぜ民主主義が「最善」か…法の支配とキリスト教的背景

民主主義の本質(1)近代民主主義とキリスト教

ロシアや中華人民共和国など、自由と民主主義を否定する権威主義国の脅威の増大。一方、日本、アメリカ、西欧など自由主義諸国における政治の劣化とポピュリズム……。いま、自由と民主主義は大きな試練の時を迎えている。このよ...
収録日:2024/02/05
追加日:2024/03/26
橋爪大三郎
社会学者
3

イーロン・マスクと対立…ChatGPT大ブームまでの紆余曲折

イーロン・マスクと対立…ChatGPT大ブームまでの紆余曲折

サム・アルトマンの成功哲学とOpenAI秘話(2)ChatGPT開発秘話

仕事をはじめさまざまな生活シーンで多様な役割をこなすチャットボットとなった「ChatGPT」。OpenAIが公開したこのサービスが世界中を驚かせるまでには、その創業に携わったサム・アルトマンとイーロン・マスクの対立など紆余曲...
収録日:2024/03/13
追加日:2024/04/26
桑原晃弥
経済・経営ジャーナリスト
4

運も実力のうち!?小早川の寝返りを生んだ黒田長政の好運

運も実力のうち!?小早川の寝返りを生んだ黒田長政の好運

運と歴史~人は運で決まるか(2)運に恵まれるにはどうすればいいか

普通の人間の「運」については、どう考えればいいのだろうか。例えば、日本において消費文化が花開いた江戸時代、11代将軍・徳川家斉の治世には、庶民が「運がめぐってこない」ことを皮肉った狂詩があった。運には「めぐりあわ...
収録日:2024/03/06
追加日:2024/04/25
山内昌之
東京大学名誉教授
5

「和歌」と「宣命」でたどる奈良時代の日本語とその変遷

「和歌」と「宣命」でたどる奈良時代の日本語とその変遷

文明語としての日本語の登場(1)古代日本語の復元

日本語の発音は、漢字到来以来一千年の歴史を通してどう変わってきたのか。また、なぜ日本語は「文明語」として世界に名だたる存在といえるのか。二つの疑問を解き明かす日本語学者として釘貫亨氏をお招きした。1回目は古代日本...
収録日:2023/12/01
追加日:2024/03/08
釘貫亨
名古屋大学名誉教授