社会人向け教養サービス 『テンミニッツ・アカデミー』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
子どもの「スマホデビュー」は何歳から?
内閣府の発表した「令和3(2022)年度 青少年のインターネット利用環境実態調査」によると、令和3(2022)年度のスマートフォンこと「スマホ」の利用率は、小学生で53.4%、中学生で80.8%、高校生で98.7%となっています。
以上の調査結果からは、小学生でも50%以上、高校生では約99%と、多くの子どもたちがスマホを利用していることがわかり、日常的にもスマホが身近なデバイスとなっている様子がうかがえます。ただし、上記の結果は「契約していないスマホ」での利用率も含まれています。
では、いわゆる「スマホデビュー」といわれる、子どもが自分用のスマホを持つ年齢は、何歳頃なのでしょうか。
【初めてスマートフォンを所有した子どもの学年】
学年(年齢):2022年(2019年)
小学生未満(~6歳):5.8%(2.8%)
小学1年生(6~7歳):8.4%(7.2%)
小学2年生(7~8歳):6.6%(3.9%)
小学3年生(8~9歳):6.2%(5.1%)
小学4年生(9~10歳):7.1%(4.7%)
小学5年生(10~11歳):9.2%(7.1%)
小学6年生(11~12歳):14.2%(12.1%)
中学1年生(12~13歳):11.1%(11.3%)
中学2年生(13~14歳):6.2%(7.7%)
中学3年生(14~15歳):11.2%(16.3%)
高校1年生(15~16歳):4.6%(7.1%)
高校2年生(16~17歳):2.6%(3.8%)
高校3年生(17~18歳):5.2%(7.7%)
大学生以上(18歳~):1.7%(3.1%)
※調査対象:20~59歳の親。2022年(n=1,888)、2019年(n=1,799)。
2022年の最も多かった回答、すなわち1番「スマホデビュー」が多い学年は、「小学6年生」(11~12歳)で14.2%、2番は「中学3年生」(14~15歳)で11.2%、3番は「中学1年生」(12~13歳)で11.1%でした。
また、小中高別でまとめると「小学生」が51.6%と最も多く、次いで「中学生」が28.5%、「高校生」が12.4%と、過半数が「小学生」という結果でした。
さらに2019年と比較すると、「小学生」が11.5ポイント増えていること、2019年の最も多かった回答は「中学3年生」の16.3%であったことなどから、「スマホデビュー」が低年齢化していることがわかります。
以上より、2022年現在、子どもの「スマホデビュー」は、11~12歳が最も多く、さらに14~15歳、12~13歳、10~11歳なども同様に多いことなどから、小学校高学年から中学生にあたる10~15歳あたりが多いことが見えてきました。
メリットの一例としては、子どもの安全確認や家族間でのスケジュール管理がしやすくなった、家族や友達等のコミュニケーションツールとして便利、ITリテラシーを学ぶきっかけとできた、オンライン学習のデバイスとして活用し学びや趣味の範囲を拡大につながった――などが挙げられます。
一方、デメリットの一例としては、スマホ依存となってしまい睡眠不足・成績不良・視力低下となった、家族との会話やコミュニケーションが減った、外で遊ぶことが減り体力も低下した、SNSでのトラブルに巻き込まれた――などが挙げられます。
そのため、「スマホデビュー」成功へのプロセスとして、日頃からのコミュニケーションの延長として親子間や家族間で適切なルールを決めつつ利用し、トラブルが起きた際は速やかに保護者が対処できる関係を作っておくことが肝要といえます。
特に子どもが低年齢時のルールの一例として、契約者は保護者でありあくまでも共有のデバイスである(子ども用であっても子ども専用のデバイスではない)ことを話し合って合意したうえで、(1)定期的および緊急時に保護者が利用状況をチェックする、(2)パスワードを共有する、(3)使用できる時間や使用できない時間帯を設定する、(4)SNSの使用に制限を設ける、(5)使用できるアプリや閲覧できるサイトなどのフィルタリング設定を行う――などが挙げられます。
他方、冒頭の内閣府の統計も「利用率」であったように、たとえ「スマホデビュー」をしていなくても家族や友達をはじめとした周りの人のスマホを見たり活用したりすることはできるように、現代は「スマホデビュー」をしてもしなくても、スマホに触れる機会や利用する機会は多数あります。
デジタルネイティブ世代が親世代ともなる現代では、スマホを含めたデジタルデバイスはもはや万人向けのインフラ化されたツールともいえます。そのような現代において、スマホも「持つ・持たない」「使う・使わない」といったゼロリスクで議論することは現実的ではありません。年齢に応じて適切に有効に活用するための情報と知識と意志、それらを助けるためのルールが必要となっています。
以上の調査結果からは、小学生でも50%以上、高校生では約99%と、多くの子どもたちがスマホを利用していることがわかり、日常的にもスマホが身近なデバイスとなっている様子がうかがえます。ただし、上記の結果は「契約していないスマホ」での利用率も含まれています。
では、いわゆる「スマホデビュー」といわれる、子どもが自分用のスマホを持つ年齢は、何歳頃なのでしょうか。
「スマホデビュー」の多い年齢は?
2022年2月、スマホやタブレット等のモバイルに関する市場調査や消費者動向の調査機関である「MMD研究所」が発表した、「2022年1月初めてスマートフォンを持つ子どもと親のスマートフォン意識調査」結果は、次のようになっています。【初めてスマートフォンを所有した子どもの学年】
学年(年齢):2022年(2019年)
小学生未満(~6歳):5.8%(2.8%)
小学1年生(6~7歳):8.4%(7.2%)
小学2年生(7~8歳):6.6%(3.9%)
小学3年生(8~9歳):6.2%(5.1%)
小学4年生(9~10歳):7.1%(4.7%)
小学5年生(10~11歳):9.2%(7.1%)
小学6年生(11~12歳):14.2%(12.1%)
中学1年生(12~13歳):11.1%(11.3%)
中学2年生(13~14歳):6.2%(7.7%)
中学3年生(14~15歳):11.2%(16.3%)
高校1年生(15~16歳):4.6%(7.1%)
高校2年生(16~17歳):2.6%(3.8%)
高校3年生(17~18歳):5.2%(7.7%)
大学生以上(18歳~):1.7%(3.1%)
※調査対象:20~59歳の親。2022年(n=1,888)、2019年(n=1,799)。
2022年の最も多かった回答、すなわち1番「スマホデビュー」が多い学年は、「小学6年生」(11~12歳)で14.2%、2番は「中学3年生」(14~15歳)で11.2%、3番は「中学1年生」(12~13歳)で11.1%でした。
また、小中高別でまとめると「小学生」が51.6%と最も多く、次いで「中学生」が28.5%、「高校生」が12.4%と、過半数が「小学生」という結果でした。
さらに2019年と比較すると、「小学生」が11.5ポイント増えていること、2019年の最も多かった回答は「中学3年生」の16.3%であったことなどから、「スマホデビュー」が低年齢化していることがわかります。
以上より、2022年現在、子どもの「スマホデビュー」は、11~12歳が最も多く、さらに14~15歳、12~13歳、10~11歳なども同様に多いことなどから、小学校高学年から中学生にあたる10~15歳あたりが多いことが見えてきました。
「スマホデビュー」成功へのプロセス
「スマホデビュー」にはいろいろなメリットもあれば、デメリットもあります。メリットの一例としては、子どもの安全確認や家族間でのスケジュール管理がしやすくなった、家族や友達等のコミュニケーションツールとして便利、ITリテラシーを学ぶきっかけとできた、オンライン学習のデバイスとして活用し学びや趣味の範囲を拡大につながった――などが挙げられます。
一方、デメリットの一例としては、スマホ依存となってしまい睡眠不足・成績不良・視力低下となった、家族との会話やコミュニケーションが減った、外で遊ぶことが減り体力も低下した、SNSでのトラブルに巻き込まれた――などが挙げられます。
そのため、「スマホデビュー」成功へのプロセスとして、日頃からのコミュニケーションの延長として親子間や家族間で適切なルールを決めつつ利用し、トラブルが起きた際は速やかに保護者が対処できる関係を作っておくことが肝要といえます。
特に子どもが低年齢時のルールの一例として、契約者は保護者でありあくまでも共有のデバイスである(子ども用であっても子ども専用のデバイスではない)ことを話し合って合意したうえで、(1)定期的および緊急時に保護者が利用状況をチェックする、(2)パスワードを共有する、(3)使用できる時間や使用できない時間帯を設定する、(4)SNSの使用に制限を設ける、(5)使用できるアプリや閲覧できるサイトなどのフィルタリング設定を行う――などが挙げられます。
他方、冒頭の内閣府の統計も「利用率」であったように、たとえ「スマホデビュー」をしていなくても家族や友達をはじめとした周りの人のスマホを見たり活用したりすることはできるように、現代は「スマホデビュー」をしてもしなくても、スマホに触れる機会や利用する機会は多数あります。
デジタルネイティブ世代が親世代ともなる現代では、スマホを含めたデジタルデバイスはもはや万人向けのインフラ化されたツールともいえます。そのような現代において、スマホも「持つ・持たない」「使う・使わない」といったゼロリスクで議論することは現実的ではありません。年齢に応じて適切に有効に活用するための情報と知識と意志、それらを助けるためのルールが必要となっています。
<参考文献・参考サイト>
・『賢い子はスマホで何をしているのか』(石戸奈々子著、日経プレミアシリーズ)
・『わが子のスマホ・LINEデビュー安心安全ガイド』(小林直樹著、日経デジタルマーケティング編、日経BP社)
・令和3年度 青少年のインターネット利用環境実態調査(PDF版)│内閣府
https://www8.cao.go.jp/youth/kankyou/internet_torikumi/tyousa/r03/net-jittai/pdf-index.html
・スマホデビューが低年齢化、小学生が51.6%と2019年より11.5pt増
最も多い学年は小学6年生が14.2%、中学3年生は11.2%│MMD研究所
https://mmdlabo.jp/investigation/detail_2033.html
・『賢い子はスマホで何をしているのか』(石戸奈々子著、日経プレミアシリーズ)
・『わが子のスマホ・LINEデビュー安心安全ガイド』(小林直樹著、日経デジタルマーケティング編、日経BP社)
・令和3年度 青少年のインターネット利用環境実態調査(PDF版)│内閣府
https://www8.cao.go.jp/youth/kankyou/internet_torikumi/tyousa/r03/net-jittai/pdf-index.html
・スマホデビューが低年齢化、小学生が51.6%と2019年より11.5pt増
最も多い学年は小学6年生が14.2%、中学3年生は11.2%│MMD研究所
https://mmdlabo.jp/investigation/detail_2033.html
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
“社会人学習”できていますか? 『テンミニッツTV』 なら手軽に始められます。
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,600本以上。
『テンミニッツ・アカデミー』 で人気の教養講義をご紹介します。
葛飾北斎と応為…画狂の親娘はいかに傑作へと進化したか
葛飾北斎と応為~その生涯と作品(1)北斎の画狂人生と名作への進化
浮世絵を中心に日本画においてさまざまな絵画表現の礎を築いた葛飾北斎。『富嶽三十六景』の「神奈川沖浪裏」が特に有名だが、それを描いた70代に至るまでの変遷が実に興味深い。北斎とその娘・応為の作品そして彼らの生涯を深...
収録日:2025/10/29
追加日:2025/12/05
夜まとめて寝なくてもいい!?「分割睡眠」という方法とは
熟睡できる環境・習慣とは(4)起きているときを充実させるために
「腸脳相関」という言葉がある。健康には腸内環境が大切といわれるが、腸で重要な役割をしている物質が脳にも存在することが分かっている。「バランスの良い食事」が健康ひいては睡眠にも大切なのは、このためだ。人生は寝るた...
収録日:2025/03/05
追加日:2025/12/14
「国連」の発想の源は?…一方、小共和国連合=連邦構想も
平和の追求~哲学者たちの構想(3)サン=ピエールとモンテスキュー
18世紀に「国家連合」というアイデアが生まれたのだが、そのアイデアの発端はフランスの聖職者・外交官のサン=ピエールであった。一方、モンテスキューは集団安全保障的な考え方から「小共和国による連合」「連邦国家」の方向...
収録日:2025/08/02
追加日:2025/12/15
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」という現象は起こるのか。対人コミュニケーションにおいて誰もが経験する理解や認識の行き違いだが、私たちは同じ言語を使っているのになぜすれ違うのか。この謎について、ベストセラー『「何...
収録日:2025/05/12
追加日:2025/11/02
「ブッダに帰れ」――禅とは己事究明の道
禅とは何か~禅と仏教の心(2)仏典漢訳から日本仏教へ
禅とは己事究明の道であるとして、本当の己は何かを究明していく。インドから伝わった仏教を中国が受容するには仏典漢訳の手続きがあり、経典のことばを尊ぶ傾向が生まれる。経典よりブッダ自身に学ぼうとしたのが禅の芽生えで...
収録日:2024/08/09
追加日:2025/01/20


