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クレジットカード利用限度額はどう決まるのか
キャッシュレスの買い物が増えた現在、クレジットカードを使う機会も増えました。そのため気になるのは、月々の利用限度額。利用限度額にはショッピング枠とキャッシング枠があります。それぞれの上限はどのように決まるのか、自分でチェックする方法などを調べてみました。
クレジット取引のルールは割賦販売法という法律によって規制されています(平成28年12月改正、平成30年6月施行)。「総量規制」という言葉を聞いたことがあると思いますが、「包括支払可能見込額」を超える場合のカード等の交付等が禁止されるものです。これにより、一つのクレジットカードでショッピングをして、その支払いを別のカードで精算、さらにその支払いは…という借金の連鎖を防ぎ、無理のない支払いが奨励されるようになりました。
利用限度額を決める式は次のようになります。
利用限度額<支払可能見込額×0.9
カード会社では、この範囲内で利用限度額を定めますので、これを超える金額のクレジットカードは発行できないことになっています。その際、申し込みの際に記入した情報のなかから、職業と勤務先、雇用形態、勤続年数、住居の状況、預貯金額、家族構成などをチェックして、支払能力を総合的に判断していくとのことです。
支払可能見込額=年収等ー生活維持費ークレジット債務
生活維持費は居住形態と住宅ローンの有無、世帯の規模により異なります。住宅ローンのない持家や家賃負担のない貸家居住の場合、4人以上の世帯では200万円、3人世帯169万円、2人世帯136万円、1人世帯90万円です。住宅ローンのある持家か家賃負担のある貸家居住の場合、4人以上の世帯では240万円、3人世帯209万円、2人世帯177万円、1人世帯116万円と算定されます(地域により減額されることも)。
クレジット債務は、支払い期間が2ヶ月を超えるショッピング利用やキャッシングなど、カード会社に返済する1年間の支払予定額です。
住宅ローンのない持家か家賃負担のない貸家居住では(600万円ー169万円ー100万円=331万円)×0.9=297.9万円
住宅ローンのある持家か家賃負担のある貸家居住では(600万円ー209万円ー100万円=291万円)×0.9=261.9万円
住宅の状況により、同じ条件でも36万円の差が出ます。
これはあくまでも契約しているすべてのカード会社の合計額であることにもご注意を。カード会社はクレジットカードの審査の際に、申込者が別会社で組んでいるローンやキャッシングに関する情報を信用情報機関で確認しています。
クレジットカードの利用限度額は、カードが発行された後「利用限度額の増枠」をカード会社に申し出て、審査に通れば高めることができます。多くは入会から6ヶ月以上経った段階で申請できますが、審査には1~2週間程度かかると言われています。
利用限度額だけでなく、この際カードのランクをアップグレードしたり、新しいカードを発行したいと考える人もいるでしょう。年会費が上がること、審査がより厳しくなったり、複数枚のカード管理が複雑であることなどを考えあわせて申請してみるのも一つの方法です。いずれの場合も、Webのマイページから申し込める場合が多く、手軽に手続きができます。
また、JCBなど多くのカード会社では海外旅行や挙式費用など、一時的な高額利用の予定があるときに、一時的な増額も可能になります。あわせて検討してみてはいかがでしょうか。
「支払可能見込額」を基準に決まる利用限度額
利用限度額はユーザーごとに設定されるもの。ショッピングとキャッシングそれぞれいくらまで使うことができるかの上限額を示しています。新しいカードが送られるときの台紙に記されているほか、Webの会員ページでいつでも確認することができます。クレジット取引のルールは割賦販売法という法律によって規制されています(平成28年12月改正、平成30年6月施行)。「総量規制」という言葉を聞いたことがあると思いますが、「包括支払可能見込額」を超える場合のカード等の交付等が禁止されるものです。これにより、一つのクレジットカードでショッピングをして、その支払いを別のカードで精算、さらにその支払いは…という借金の連鎖を防ぎ、無理のない支払いが奨励されるようになりました。
利用限度額を決める式は次のようになります。
利用限度額<支払可能見込額×0.9
カード会社では、この範囲内で利用限度額を定めますので、これを超える金額のクレジットカードは発行できないことになっています。その際、申し込みの際に記入した情報のなかから、職業と勤務先、雇用形態、勤続年数、住居の状況、預貯金額、家族構成などをチェックして、支払能力を総合的に判断していくとのことです。
「支払可能見込額」の算定方法は?
「支払可能見込額」は、1年間のクレジット支払いに充てられると想定される金額で、利用者の年収をもとに、生活維持に必要な支出や債務を引いて割り出されます。継続してカード利用をしている人や別会社のカード利用者はそれまでの支払い実績(クレジットヒストリー)なども加味されますが、原則的には以下の計算式が用いられます。支払可能見込額=年収等ー生活維持費ークレジット債務
生活維持費は居住形態と住宅ローンの有無、世帯の規模により異なります。住宅ローンのない持家や家賃負担のない貸家居住の場合、4人以上の世帯では200万円、3人世帯169万円、2人世帯136万円、1人世帯90万円です。住宅ローンのある持家か家賃負担のある貸家居住の場合、4人以上の世帯では240万円、3人世帯209万円、2人世帯177万円、1人世帯116万円と算定されます(地域により減額されることも)。
クレジット債務は、支払い期間が2ヶ月を超えるショッピング利用やキャッシングなど、カード会社に返済する1年間の支払予定額です。
年収600万円、クレジット債務100万の人はいくら使える?
たとえば年収600万円の3人暮らし、クレジット債務が100万の人の場合住宅ローンのない持家か家賃負担のない貸家居住では(600万円ー169万円ー100万円=331万円)×0.9=297.9万円
住宅ローンのある持家か家賃負担のある貸家居住では(600万円ー209万円ー100万円=291万円)×0.9=261.9万円
住宅の状況により、同じ条件でも36万円の差が出ます。
これはあくまでも契約しているすべてのカード会社の合計額であることにもご注意を。カード会社はクレジットカードの審査の際に、申込者が別会社で組んでいるローンやキャッシングに関する情報を信用情報機関で確認しています。
限度額を今より高くするには?
利用限度額を超えてしまった場合、次の支払日までクレジットカードが利用できなくなってしまいます。旅行や高額な買い物の予定がある場合は、利用限度額を今一度確認して、必要があれば増額を考えてもいいかもしれません。クレジットカードの利用限度額は、カードが発行された後「利用限度額の増枠」をカード会社に申し出て、審査に通れば高めることができます。多くは入会から6ヶ月以上経った段階で申請できますが、審査には1~2週間程度かかると言われています。
利用限度額だけでなく、この際カードのランクをアップグレードしたり、新しいカードを発行したいと考える人もいるでしょう。年会費が上がること、審査がより厳しくなったり、複数枚のカード管理が複雑であることなどを考えあわせて申請してみるのも一つの方法です。いずれの場合も、Webのマイページから申し込める場合が多く、手軽に手続きができます。
また、JCBなど多くのカード会社では海外旅行や挙式費用など、一時的な高額利用の予定があるときに、一時的な増額も可能になります。あわせて検討してみてはいかがでしょうか。
<参考サイト> ・日本クレジットカード協会:割賦販売法の改正について
https://www.jcca-office.gr.jp/consumer/basic/amendment/
・SAISON CARD:クレジットカードの利用限度額は年収が影響する?限度額を高める方法とあわせて解説
https://www.saisoncard.co.jp/credictionary/card/article307.html
・MoneyGeek:クレジットカードの利用限度額を引き上げるには?年収と上限額の関係
https://www.nc-card.co.jp/media/credit/beginner-credit/post-18001/
https://www.jcca-office.gr.jp/consumer/basic/amendment/
・SAISON CARD:クレジットカードの利用限度額は年収が影響する?限度額を高める方法とあわせて解説
https://www.saisoncard.co.jp/credictionary/card/article307.html
・MoneyGeek:クレジットカードの利用限度額を引き上げるには?年収と上限額の関係
https://www.nc-card.co.jp/media/credit/beginner-credit/post-18001/
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