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東日本と西日本「文化の違い」6選
大阪など西日本に住む人が進学や就職を機に上京したり、逆に東京など東日本で育った人が関西へ出向いた際に、その文化や習慣の違いに多くの人が驚いた経験があると思います。どちらからもよく聞く象徴的な東西の違いと言えば「エスカレーターの左右の立ち位置」についてですが、他にも西日本と東日本には様々な違いが存在します。
【食や味】
・肉
西日本で「肉」と言えば牛を指し、肉じゃがや肉うどんなどに使われるのは牛肉。串揚げの「ヘレカツ」も牛ヒレ肉。東日本では同じメニューでも豚肉を使用することが多いです。
・出汁の濃さ
多くの人が違いに驚く蕎麦やうどんの出汁の濃さ。東日本は「かえし」と言われる醤油と味醂と砂糖を煮詰めた濃い調味料をカツオ出汁で割ったものをベースにしていますが、西日本では昆布やいりこ出汁に、色が淡く塩味の強いうすくち醤油を使ったものが主流です。
・水の硬度
日本の水は概ね軟水ですが関東は水の硬度が高め。上記の出汁の濃さにも関係し、水が柔らかい西日本は昆布などの出汁がよく出る一方、水が硬い関東では出汁が出にくいため鰹節など風味の強い出汁を使います。関西から関東に移住してきた人の中には「洗髪したら髪がパサパサになった」という敏感な人も。
・鰻の開き方
東日本は背開き、西日本は腹開き。武士の文化の色濃い関東では「切腹」を連想する腹開きを避け、商人の街の大阪では「腹を割って話す」という文化により腹開きとなったという説も。東日本は柔らかく蒸してから焼き、西日本は蒸さずにカリっと香ばしく焼くという鰻の調理法にも違いがあります。
【金銭感覚】
・なんぼ?お金の話のハードル
東日本の人はお金の話を堂々とすることをタブー視しがちですが、西日本は「それなんぼ?」と金額も大事な価値基準としてすぐ口にする傾向が。関西在住の女性曰く「合コンや初デートでも男性に年収を聞くのは普通」とのこと。
・コスパvsホスピタリティー
外食する時に、どんなに美味しくても価格が見合っていなければNGという西日本と、美味しくてもサービスや雰囲気の悪いお店はNGという東日本。コスパを求める関西とホスピタリティーを求める関東という違いもよく聞かれます。
【コミュニケーション】
・タメ口か敬語か
他人や初対面の人には基本敬語を使うのが東日本ですが、関西圏ではビジネス以外の場ではタメ口で話すことがとても多いです。基本フレンドリーな西日本の人は、関東に来ると人が冷たいと距離感を感じることもしばしばあるよう。
・知らない人に話しかける
東京では他人に話す際は「ちょっと良いですか?」と前置きしてからが普通ですが、西日本では「そのコート素敵やね」と突然エレベーター内で話しかけられたり、レストランでも隣の人に前からの知り合いのように世間話を振られたことも。知らない人に話しかけるハードルの高さが全く異なります。
【先払い、後払い】
・バス代金の支払いタイミング
関東圏ではバスの前方から乗車し「先払い」して後ろからそのまま降りる同一料金システムが多いですが、関西圏では後ろから乗り、前から降りる時に支払う「後払い」が主流です。
・交通カードの初乗りチャージ額
西日本では交通カードで改札に入る時に引かれる金額が1円などと低く、足らない分は降りる時に後から精算すれば良いシステム。東日本は初乗り料金がチャージされていないと料金不足で改札を通れず、改札を通る前に先にチャージしておかないといけません。
【「さん」と「様」】
西日本では、お豆さん、おかゆさん、お揚げさん等、食べ物に「さん」を付ける文化があります。また、天神さん、お不動さん、えべっさんと寺社仏閣や、おはようさん、おかげさんなど挨拶にさん付けすることも。とにかく多くのものに「さん」を付けますが、これは宮中や公家に使える女官が丁寧に話す女房ことばに由来する説があるそうです。一方東日本では「八幡様」「お不動様」、「お天道様」「お陰様」と「様」を付けるのが主流です。
【電源の周波数】
意外と知られていないのが電源の周波数の違いです。主に関東以北は60Hz、関西は50Hzで供給されています。もし関西~関東間での引っ越しで家電を持って行っても現在はインバーター式のものが多いためそれほど注意は必要ありませんが、モーターを使用しているものは回転速度が変わったり、手動で周波数の切り替えが必要な家電もあります。
西日本の合理的でフレンドリーな気質にハマってしまう関東人もいますし、東日本の適度な距離感やスマートさが心地いいと感じる関西人もいます。どちらの文化も尊重し合って、多様性を楽しむ出会いがこれからも増えると良いですね。
もっと知りたい、東西文化の違い。
よく耳にする東西の比較あるあるから、実際に「その土地で生活するまでは知らなかった」というあまり知られていない違いまで、西日本と東日本で異なる代表的な文化や気質をジャンルごとにご紹介します。【食や味】
・肉
西日本で「肉」と言えば牛を指し、肉じゃがや肉うどんなどに使われるのは牛肉。串揚げの「ヘレカツ」も牛ヒレ肉。東日本では同じメニューでも豚肉を使用することが多いです。
・出汁の濃さ
多くの人が違いに驚く蕎麦やうどんの出汁の濃さ。東日本は「かえし」と言われる醤油と味醂と砂糖を煮詰めた濃い調味料をカツオ出汁で割ったものをベースにしていますが、西日本では昆布やいりこ出汁に、色が淡く塩味の強いうすくち醤油を使ったものが主流です。
・水の硬度
日本の水は概ね軟水ですが関東は水の硬度が高め。上記の出汁の濃さにも関係し、水が柔らかい西日本は昆布などの出汁がよく出る一方、水が硬い関東では出汁が出にくいため鰹節など風味の強い出汁を使います。関西から関東に移住してきた人の中には「洗髪したら髪がパサパサになった」という敏感な人も。
・鰻の開き方
東日本は背開き、西日本は腹開き。武士の文化の色濃い関東では「切腹」を連想する腹開きを避け、商人の街の大阪では「腹を割って話す」という文化により腹開きとなったという説も。東日本は柔らかく蒸してから焼き、西日本は蒸さずにカリっと香ばしく焼くという鰻の調理法にも違いがあります。
【金銭感覚】
・なんぼ?お金の話のハードル
東日本の人はお金の話を堂々とすることをタブー視しがちですが、西日本は「それなんぼ?」と金額も大事な価値基準としてすぐ口にする傾向が。関西在住の女性曰く「合コンや初デートでも男性に年収を聞くのは普通」とのこと。
・コスパvsホスピタリティー
外食する時に、どんなに美味しくても価格が見合っていなければNGという西日本と、美味しくてもサービスや雰囲気の悪いお店はNGという東日本。コスパを求める関西とホスピタリティーを求める関東という違いもよく聞かれます。
【コミュニケーション】
・タメ口か敬語か
他人や初対面の人には基本敬語を使うのが東日本ですが、関西圏ではビジネス以外の場ではタメ口で話すことがとても多いです。基本フレンドリーな西日本の人は、関東に来ると人が冷たいと距離感を感じることもしばしばあるよう。
・知らない人に話しかける
東京では他人に話す際は「ちょっと良いですか?」と前置きしてからが普通ですが、西日本では「そのコート素敵やね」と突然エレベーター内で話しかけられたり、レストランでも隣の人に前からの知り合いのように世間話を振られたことも。知らない人に話しかけるハードルの高さが全く異なります。
【先払い、後払い】
・バス代金の支払いタイミング
関東圏ではバスの前方から乗車し「先払い」して後ろからそのまま降りる同一料金システムが多いですが、関西圏では後ろから乗り、前から降りる時に支払う「後払い」が主流です。
・交通カードの初乗りチャージ額
西日本では交通カードで改札に入る時に引かれる金額が1円などと低く、足らない分は降りる時に後から精算すれば良いシステム。東日本は初乗り料金がチャージされていないと料金不足で改札を通れず、改札を通る前に先にチャージしておかないといけません。
【「さん」と「様」】
西日本では、お豆さん、おかゆさん、お揚げさん等、食べ物に「さん」を付ける文化があります。また、天神さん、お不動さん、えべっさんと寺社仏閣や、おはようさん、おかげさんなど挨拶にさん付けすることも。とにかく多くのものに「さん」を付けますが、これは宮中や公家に使える女官が丁寧に話す女房ことばに由来する説があるそうです。一方東日本では「八幡様」「お不動様」、「お天道様」「お陰様」と「様」を付けるのが主流です。
【電源の周波数】
意外と知られていないのが電源の周波数の違いです。主に関東以北は60Hz、関西は50Hzで供給されています。もし関西~関東間での引っ越しで家電を持って行っても現在はインバーター式のものが多いためそれほど注意は必要ありませんが、モーターを使用しているものは回転速度が変わったり、手動で周波数の切り替えが必要な家電もあります。
東西の違いを知り、多様性を楽しみたい。
同じ日本でも、ざっくりと東西に分けるとこれほど多くの文化の違いがあるのは興味深く、面白いことです。まだまだご紹介したい違いはたくさんありますが、さまざまな歴史や地域性が反映され豊かで複雑な文化が形成されているのが、日本という国の奥深いところかもしれません。西日本の合理的でフレンドリーな気質にハマってしまう関東人もいますし、東日本の適度な距離感やスマートさが心地いいと感じる関西人もいます。どちらの文化も尊重し合って、多様性を楽しむ出会いがこれからも増えると良いですね。
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