社会人向け教養サービス 『テンミニッツTV』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
外国人が住みやすい都市ランキング
ドイツの調査会社InterNationsが「外国人にとって最も住みやすい&住みにくい都市(2022年)」を発表しました。
同調査は、世界各国で働く海外駐在員に対して行われ、以下の5項目の指標をもとにランクを制作しています。
【1】“Quality Life”……生活の質(治安や気候など)
【2】“Ease of Setting In” ……定住のしやすさ(文化、友人ができやすいかなど)
【3】“Working Abroad” ……海外勤務環境(仕事への満足度、キャリアアップなど)
【4】“Expat Essentials” ……生活の必須条件(言語、デジタル環境など)
【5】“Personal Finance” ……家計
本記事では、調査に必要なサンプル数を満たした50都市のうち、住みやすい都市ベスト10をご紹介。その中でトップ3に入ったのはどのような都市なのかをご紹介します。
1位:バレンシア(スペイン)
2位:ドバイ(アラブ首長国連邦)
3位:メキシコシティ(メキシコ)
4位:リスボン(ポルトガル)
5位:マドリード(スペイン)
6位:バンコク(タイ)
7位:バーゼル(スイス)
8位:メルボルン(オーストラリア)
9位:アブダビ(アラブ首長国連邦)
10位:シンガポール
10位のシンガポールは国土がとても小さく、都市の区分がないため、国そのものがひとつの都市(行政区分)として捉えられています。
それでは、トップ3の都市はどんなところが評価されたのか見ていきましょう。
バレンシアは50都市中【1】生活の質で1位、【2】定住のしやすさと【5】家計でも3位、幸福度指数(Happiness Level)も85%と、非常に高評価。治安が良いこと、公共交通機関が安いこと、社交的な住民が多くレクリエーションやスポーツが充実していること、手頃な価格で医療が受けられることなどが評価されています。生活に不自由せず、かつ地元の人と交流する機会が多いことが、住みやすさにつながっているのでしょう。
ただし【3】海外勤務環境は50都市中41位と非常に低く、特に「キャリアの見通し」の評価では最下位。外国人が働ける場所が限られており、キャリアアップしにくいというのがその理由です。
同じスペインの都市であるマドリード(総合5位)やバルセロナ(総合14位)も、生活の質ではそれぞれ4位、11位とバレンシアに引けを取らず好成績ですが、労働環境面では「公平に支払われていないと思う」「競争できるほどの給与を稼ぐのは不可能だ」と、バレンシア同様、非常に厳しい評価を受けています。
もしこれらの都市に移住・定住するとすれば、ある程度資産を形成し、仕事をリタイアした人に限られるかもしれません。
アラブ首長国連邦では国をあげてIT市場の拡大とオンライン化に取り組んでおり、行政サービスにおけるインフラ面でほとんど不自由することがないそう。食事やレジャーは多様性に富み選択肢も多く、また自分の仕事に対しても「満足している」と答えた人が多いということです。外国人でも文化面・労働面ともに充実した社会生活を送りやすい街なのですね。
ただ、多くの人が快適な生活ができるほど十分に稼げるというわけではないようで、【5】家計は28位という厳しい評価に。これが足を引っぱる形になり、ドバイは総合2位に甘んじる結果となりました。
特に【2】定住のしやすさについては、地域住民が非常にフレンドリーで、外国人でも歓迎する雰囲気であることが理由に挙げられていました。ご近所同士のお付き合いがとても盛んなようですね。また外国人でもキャリアアップできる機会が比較的多く、さらに物価が安いため、十分満足できる生活が維持しやすいことから【5】家計の評価も高ランクとなりました。
いかがでしたか。いずれにしても、「何を基準とするか」「その都市にどんなことを期待するか」で、住みやすい都市が決まってくるといえるでしょう。
同調査は、世界各国で働く海外駐在員に対して行われ、以下の5項目の指標をもとにランクを制作しています。
【1】“Quality Life”……生活の質(治安や気候など)
【2】“Ease of Setting In” ……定住のしやすさ(文化、友人ができやすいかなど)
【3】“Working Abroad” ……海外勤務環境(仕事への満足度、キャリアアップなど)
【4】“Expat Essentials” ……生活の必須条件(言語、デジタル環境など)
【5】“Personal Finance” ……家計
本記事では、調査に必要なサンプル数を満たした50都市のうち、住みやすい都市ベスト10をご紹介。その中でトップ3に入ったのはどのような都市なのかをご紹介します。
外国人にとって最も住みやすい都市ベスト10
【2022年】1位:バレンシア(スペイン)
2位:ドバイ(アラブ首長国連邦)
3位:メキシコシティ(メキシコ)
4位:リスボン(ポルトガル)
5位:マドリード(スペイン)
6位:バンコク(タイ)
7位:バーゼル(スイス)
8位:メルボルン(オーストラリア)
9位:アブダビ(アラブ首長国連邦)
10位:シンガポール
10位のシンガポールは国土がとても小さく、都市の区分がないため、国そのものがひとつの都市(行政区分)として捉えられています。
それでは、トップ3の都市はどんなところが評価されたのか見ていきましょう。
最も住みやすい都市トップ1「バレンシア(スペイン)」
今回の調査で1位に選ばれたのは、スペインのバレンシアでした。柑橘のバレンシアオレンジ、そしてパエリア発祥の地として有名な街です。バレンシアは50都市中【1】生活の質で1位、【2】定住のしやすさと【5】家計でも3位、幸福度指数(Happiness Level)も85%と、非常に高評価。治安が良いこと、公共交通機関が安いこと、社交的な住民が多くレクリエーションやスポーツが充実していること、手頃な価格で医療が受けられることなどが評価されています。生活に不自由せず、かつ地元の人と交流する機会が多いことが、住みやすさにつながっているのでしょう。
ただし【3】海外勤務環境は50都市中41位と非常に低く、特に「キャリアの見通し」の評価では最下位。外国人が働ける場所が限られており、キャリアアップしにくいというのがその理由です。
同じスペインの都市であるマドリード(総合5位)やバルセロナ(総合14位)も、生活の質ではそれぞれ4位、11位とバレンシアに引けを取らず好成績ですが、労働環境面では「公平に支払われていないと思う」「競争できるほどの給与を稼ぐのは不可能だ」と、バレンシア同様、非常に厳しい評価を受けています。
もしこれらの都市に移住・定住するとすれば、ある程度資産を形成し、仕事をリタイアした人に限られるかもしれません。
最も住みやすい都市トップ2「ドバイ(アラブ首長国連邦)」
日本では“お金持ちの街”としてのイメージが強いドバイ。そのイメージ通りに【4】生活の必須条件で50都市中1位となっています。さらに【1】生活の質・【3】海外勤務環境はともに6位、【2】定住のしやすさは8位と、いずれもトップ10圏内です。アラブ首長国連邦では国をあげてIT市場の拡大とオンライン化に取り組んでおり、行政サービスにおけるインフラ面でほとんど不自由することがないそう。食事やレジャーは多様性に富み選択肢も多く、また自分の仕事に対しても「満足している」と答えた人が多いということです。外国人でも文化面・労働面ともに充実した社会生活を送りやすい街なのですね。
ただ、多くの人が快適な生活ができるほど十分に稼げるというわけではないようで、【5】家計は28位という厳しい評価に。これが足を引っぱる形になり、ドバイは総合2位に甘んじる結果となりました。
最も住みやすい都市トップ3「メキシコシティ(メキシコ)」
北中米圏で唯一ランクインしたメキシコシティは【1】生活の質が44位、【3】海外勤務環境が24位、【4】生活の必須条件が30位とあまり芳しくない評価ですが、特筆すべきは【2】定住のしやすさ、そして【5】家計がともに50都市中1位という点です。特に【2】定住のしやすさについては、地域住民が非常にフレンドリーで、外国人でも歓迎する雰囲気であることが理由に挙げられていました。ご近所同士のお付き合いがとても盛んなようですね。また外国人でもキャリアアップできる機会が比較的多く、さらに物価が安いため、十分満足できる生活が維持しやすいことから【5】家計の評価も高ランクとなりました。
いかがでしたか。いずれにしても、「何を基準とするか」「その都市にどんなことを期待するか」で、住みやすい都市が決まってくるといえるでしょう。
<参考サイト>
・The Cities Offering the Best (& Worst) Life Abroad(InterNations)※英語サイト
https://www.internations.org/expat-insider/2022/
・外国人が住みやすい都市、バレンシアがトップ-東京は下から9番目(Bloomberg)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-11-29/RM3U2YT0G1KZ01
・【2022年】外国人が住みやすい世界の都市ベスト&ワースト10ランキング(onboard)
https://onboard-usa.com/blog/best10-cities-for-expats-living/
・The Cities Offering the Best (& Worst) Life Abroad(InterNations)※英語サイト
https://www.internations.org/expat-insider/2022/
・外国人が住みやすい都市、バレンシアがトップ-東京は下から9番目(Bloomberg)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-11-29/RM3U2YT0G1KZ01
・【2022年】外国人が住みやすい世界の都市ベスト&ワースト10ランキング(onboard)
https://onboard-usa.com/blog/best10-cities-for-expats-living/
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
自分を豊かにする“教養の自己投資”始めてみませんか?
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,300本以上。
『テンミニッツTV』 で人気の教養講義をご紹介します。
鍵は“きしみ合い”…日本を活気づける中間団体のために
独立と在野を支える中間団体(8)日本を活気づける中間団体をつくる
中間団体が失われつつある現代において、中間団体を新たに再構築するとすれば、どのようなことを第一歩としてとらえればよいのか。また、社会を活性化させる中間団体をつくるためには、どのようなことに気をつければよいだろう...
収録日:2024/06/08
追加日:2024/12/06
本当に真っ白な心になれ…神仏の奥義は「宗教的正直さ」
東洋の叡智に学ぶ経営の真髄(3)なぜ「正直」が重要か
松下幸之助が経営の根幹として挙げた「宇宙の理法」とはいったい何か。日本において広く知られる「正直」を深堀りすることで、その理解が得られる。倫理と道徳の極致とも言える「正直」の概念について、詳しく解説する。(全7話...
収録日:2024/09/19
追加日:2024/12/05
超深刻化する労働力不足、解消する方策はあるのか
教養としての「人口減少問題と社会保障」(6)労働力の絶対的不足という問題
人口減少によって深刻となる問題の2つ目が「労働力不足」である。今盛んにいわれている女性活用、高齢者活用、外国人労働者受け入れは、労働力の絶対的不足を解消する有効な方法となり得るのか。これからの労働力不足の問題と方...
収録日:2024/07/13
追加日:2024/12/03
江戸文化を育んだ吉原遊郭…版元・蔦屋重三郎の功績とは
『江戸名所図会』で歩く東京~吉原(2)「公界」としての吉原
江戸時代の吉原を語る上で欠かせない人物が、吉原で生まれ育ち、出版界で名を馳せた蔦屋重三郎だ。蔦屋の活躍によって様々な身分の人々の交流の拠点となり、観光地としても人気だった公界(くがい)としての吉原の一面を掘り下...
収録日:2024/06/05
追加日:2024/11/25
中国儒教では忠と孝のうち孝のほうが大事
宗教で読み解く「世界の文明」(6)中国文明における儒教
伝統中国を基礎づけているのは儒教である。忠と孝という考え方によって、人々の間の序列を明確にし、社会秩序を保つことを可能にしている。現代の中国共産党も、こうした儒教的性質から理解できる。(2019年11月12日開催日本ビ...
収録日:2019/11/12
追加日:2020/05/31