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外国人が驚く「日本の通勤事情」
外国人観光客がますます増えてきた昨今。日本にやってきた外国人観光客がまず驚くことのひとつに「日本の通勤事情」があります。特に都心における電車通勤の光景は、自国ではまず“ありえない”ことだらけに感じるようです。
外国人が感じる、日本の電車通勤の驚きポイントを5つ、まとめました。
街中のいたるところに電車の出入り口があったり、JR・私鉄・地下鉄などさまざまな路線が同じ駅に乗り入れていたり、同じ路線なのに特急・準急・通勤快速、と種類があったり……
……と、ここまで鉄道網が発達している国は世界を見てもほとんどなく、しかもそれが5~10分間隔でほぼ定刻通りに運行しているというのは、外国人にとっては驚きの対象でしかないのです。
非常に便利な日本の鉄道ですが、ただそれを乗りこなせるのは、毎日当たり前に利用している日本人だからこそ。初めて来た海外観光客にとっては、理解するだけでも至難の業です。そのため「日本の電車は複雑すぎて迷ってしまう」と悲鳴を上げる人は少なくありません。
電車を待つ間はきちんと整列しているのに、いざ電車が到着すると、押し合いへし合いの地獄絵図。発車時間が近づき早足でホームへ駆け込むんできた人は、扉付近の狭い隙間を見つけるや否や、中の人を身体全体で押しつぶしながら電車へ乗りこみます。
そして、すし詰め状態の電車内では一歩も動くことができず、パーソナルスペースの侵害などという話は通用しません。やっと電車が駅に到着したかと思えば、どっと蜘蛛の子を散らすがごとく通勤客が駆け下りていく……そんな光景が毎朝、くり返されています。
そこには「羊のように大人しい」「真面目で礼儀正しく他者思い」と海外から評される普段の日本人の姿はどこにもありません。鬼気迫るような満員電車の光景に、外国人が唖然としてしまうのも無理はないでしょう。
海外の多くの国では「電車内は静かに過ごす」という考え方はありません。海外では電車内でも、公園で散歩するのと同じようにおしゃべりを楽しみますし、気分がよい時は歌を歌う、スピーカーで音楽を流すといったことも公然と行われます。マナーの問題というよりは、マナーの捉え方が日本と違うということなのかもしれません。
特に「酔い潰れて、うっかり終点の駅まで寝過ごしてしまった!」などというよくある失敗談は、外国人が聞いたら驚きを通り越して異常な出来事に聞こえるはずです。そもそも海外では日本の「居酒屋」のような場所はほとんどないうえ、夜は犯罪も増えることから、外出先で深酒をするというのは考えられないのです。
また、夜ではなく、朝の電車内でも居眠りをする日本人に対し「もう疲れているの?」といった外国人のツッコミもよく聞かれます。日本が安全な国ということなのか、それとも激務が過ぎる国なのか……少し考えさせられる話です。
日本では、基本的に電車内の飲食はマナー違反。駅弁を楽しむ新幹線内であっても、ゴミが出たら持ち帰るか、清掃スタッフに渡すという習慣が根付いています。
いっぽう海外の多くの国では、電車内での飲み食い・ポイ捨ては日常的。中国のある列車では、乗客が車窓からカップ麺の食べ残しを投げ捨てるという、日本人からすると信じがたい行為を目撃したという人も……。
電車内だけでなく駅もゴミだらけ、という国も珍しくありません。アメリカのある鉄道会社では、駅員の賃金が安いためにサービスの質が悪く、清掃も接客も行き届かないために、駅が犯罪の温床となっているケースがままあるそうです。
平日休日問わず、明るく清潔な駅は、日本が誇るべきことのひとつかもしれません。
いっぽうヨーロッパで自動車通勤している人は66%、公共交通機関を利用している人は34%という報告があります(PageGroup調査による)。ただし公共交通機関が充実しているかどうかは国によってばらつきがあるようです。
また、昨今はエコ意識や健康志向の高まりから、自転車通勤を推奨する国もあります。中でもオランダでは自転車購入費の助成や自転車通勤者用の公共サービスを充実させるなど自転車通勤の制度化をすすめており、世界的に注目されています。現在自転車通勤をしている人は20%以上にのぼるそうです。
アジアに目を向けると、まず中国では電車といえば国営の国鉄か地下鉄で、通勤に使われるのは地下鉄が一般的。しかし列車は各駅停車のみで日本のような「通勤快速」はなく、しかも乗車前に保安検査を受ける必要があります。通勤手段としての使い勝手は、あまりよくなさそうです。また、富裕層になるほど自動車通勤が好まれる傾向から、都市部の交通渋滞は社会問題となっています。
そして、2023年には中国を抜いて世界一の人口となる見通しのインドの場合、通勤ラッシュの混雑ぶりは、日本のそれを遙かに上回る状況です。混雑率は、なんと250%。電車の中に入れず、車両にしがみついて無理矢理「乗車」する人もおり、電車から落下する事故が絶えません。そのため「命がけの通勤」とまで呼ばれています。
また、電車だけでなく自動車通勤も多いですが、やはり人口が多いために渋滞は日常茶飯事。人はもちろん、家畜の群れが道路を横断することもあるそうで、仕事場から自宅まで数時間かかる……ということもざらなのだとか。
それぞれの通勤事情は、その国のお国柄や経済事情を如実に表している、ともいえそうですね。
外国人が感じる、日本の電車通勤の驚きポイントを5つ、まとめました。
その1「鉄道網が非常に発達している」
「外国人は、日本の電車が定刻通りに発着することに驚く」というのはよく知られた話ではありますが、同じくらいに驚かれることが、鉄道網の広大さ、路線の複雑さです。特に新宿や渋谷といった主要都市の駅は、まるで“ダンジョン”だと揶揄されるほど。街中のいたるところに電車の出入り口があったり、JR・私鉄・地下鉄などさまざまな路線が同じ駅に乗り入れていたり、同じ路線なのに特急・準急・通勤快速、と種類があったり……
……と、ここまで鉄道網が発達している国は世界を見てもほとんどなく、しかもそれが5~10分間隔でほぼ定刻通りに運行しているというのは、外国人にとっては驚きの対象でしかないのです。
非常に便利な日本の鉄道ですが、ただそれを乗りこなせるのは、毎日当たり前に利用している日本人だからこそ。初めて来た海外観光客にとっては、理解するだけでも至難の業です。そのため「日本の電車は複雑すぎて迷ってしまう」と悲鳴を上げる人は少なくありません。
その2「満員電車の過酷さ」
日本の朝の名物(?)ともいえるのが満員電車です。特に7~8時台の都心駅のラッシュアワーでは、出勤を急ぐビジネスパーソンたちでごった返しています。電車を待つ間はきちんと整列しているのに、いざ電車が到着すると、押し合いへし合いの地獄絵図。発車時間が近づき早足でホームへ駆け込むんできた人は、扉付近の狭い隙間を見つけるや否や、中の人を身体全体で押しつぶしながら電車へ乗りこみます。
そして、すし詰め状態の電車内では一歩も動くことができず、パーソナルスペースの侵害などという話は通用しません。やっと電車が駅に到着したかと思えば、どっと蜘蛛の子を散らすがごとく通勤客が駆け下りていく……そんな光景が毎朝、くり返されています。
そこには「羊のように大人しい」「真面目で礼儀正しく他者思い」と海外から評される普段の日本人の姿はどこにもありません。鬼気迫るような満員電車の光景に、外国人が唖然としてしまうのも無理はないでしょう。
その3「電車内の静かさ」
息もできないような朝の通勤電車ではともかく、平常時、帰宅ラッシュ時でも、日本では電車内で「静かに過ごす」のが当たり前です。これは電話での通話や、大声でのおしゃべりはマナー違反という共通認識があるため。これも、外国人にとっては驚くべきポイントです。海外の多くの国では「電車内は静かに過ごす」という考え方はありません。海外では電車内でも、公園で散歩するのと同じようにおしゃべりを楽しみますし、気分がよい時は歌を歌う、スピーカーで音楽を流すといったことも公然と行われます。マナーの問題というよりは、マナーの捉え方が日本と違うということなのかもしれません。
その4「電車の中で居眠りする」
日本ではよく見られる電車内での居眠りも、多くの外国人がびっくりする光景です。海外では、電車で居眠りしている人は、盗難やスリの格好の標的。身ぐるみを剥がされてもおかしくないほど、あまりに無防備な姿なのです。もちろん日本でも盗難がないことはありませんが、電車内での居眠りが格別危険な行為だと考える人は少数でしょう。特に「酔い潰れて、うっかり終点の駅まで寝過ごしてしまった!」などというよくある失敗談は、外国人が聞いたら驚きを通り越して異常な出来事に聞こえるはずです。そもそも海外では日本の「居酒屋」のような場所はほとんどないうえ、夜は犯罪も増えることから、外出先で深酒をするというのは考えられないのです。
また、夜ではなく、朝の電車内でも居眠りをする日本人に対し「もう疲れているの?」といった外国人のツッコミもよく聞かれます。日本が安全な国ということなのか、それとも激務が過ぎる国なのか……少し考えさせられる話です。
その5「ゴミを出さない」
日本は清潔な国だ、という話はよく耳にしますが、それは電車の中のことにも当てはまるようです。日本では、基本的に電車内の飲食はマナー違反。駅弁を楽しむ新幹線内であっても、ゴミが出たら持ち帰るか、清掃スタッフに渡すという習慣が根付いています。
いっぽう海外の多くの国では、電車内での飲み食い・ポイ捨ては日常的。中国のある列車では、乗客が車窓からカップ麺の食べ残しを投げ捨てるという、日本人からすると信じがたい行為を目撃したという人も……。
電車内だけでなく駅もゴミだらけ、という国も珍しくありません。アメリカのある鉄道会社では、駅員の賃金が安いためにサービスの質が悪く、清掃も接客も行き届かないために、駅が犯罪の温床となっているケースがままあるそうです。
平日休日問わず、明るく清潔な駅は、日本が誇るべきことのひとつかもしれません。
海外の通勤事情は?
さて海外の通勤事情はどうかというと、たとえばアメリカは自動車通勤が76%と全体の8割近くを占め、電車などの公共交通機関を使う人は5%程度とごくわずか。典型的な車社会といえます(The American Community Survey調査による)。電車を通勤に使う人はニューヨークのような都市部の限られた範囲内にとどまるそうです。駅員が低賃金というのも、無理からぬ話ですね。いっぽうヨーロッパで自動車通勤している人は66%、公共交通機関を利用している人は34%という報告があります(PageGroup調査による)。ただし公共交通機関が充実しているかどうかは国によってばらつきがあるようです。
また、昨今はエコ意識や健康志向の高まりから、自転車通勤を推奨する国もあります。中でもオランダでは自転車購入費の助成や自転車通勤者用の公共サービスを充実させるなど自転車通勤の制度化をすすめており、世界的に注目されています。現在自転車通勤をしている人は20%以上にのぼるそうです。
アジアに目を向けると、まず中国では電車といえば国営の国鉄か地下鉄で、通勤に使われるのは地下鉄が一般的。しかし列車は各駅停車のみで日本のような「通勤快速」はなく、しかも乗車前に保安検査を受ける必要があります。通勤手段としての使い勝手は、あまりよくなさそうです。また、富裕層になるほど自動車通勤が好まれる傾向から、都市部の交通渋滞は社会問題となっています。
そして、2023年には中国を抜いて世界一の人口となる見通しのインドの場合、通勤ラッシュの混雑ぶりは、日本のそれを遙かに上回る状況です。混雑率は、なんと250%。電車の中に入れず、車両にしがみついて無理矢理「乗車」する人もおり、電車から落下する事故が絶えません。そのため「命がけの通勤」とまで呼ばれています。
また、電車だけでなく自動車通勤も多いですが、やはり人口が多いために渋滞は日常茶飯事。人はもちろん、家畜の群れが道路を横断することもあるそうで、仕事場から自宅まで数時間かかる……ということもざらなのだとか。
それぞれの通勤事情は、その国のお国柄や経済事情を如実に表している、ともいえそうですね。
<参考サイト>
・外国人が心底パニクる複雑怪奇な日本の鉄道(東洋経済ONLINE)
https://toyokeizai.net/articles/-/206346
・【AFP記者コラム】インド名物、命がけの通勤・通学ラッシュ(AFPBB News)
https://www.afpbb.com/articles/-/3041888
・外国人が心底パニクる複雑怪奇な日本の鉄道(東洋経済ONLINE)
https://toyokeizai.net/articles/-/206346
・【AFP記者コラム】インド名物、命がけの通勤・通学ラッシュ(AFPBB News)
https://www.afpbb.com/articles/-/3041888
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