社会人向け教養サービス 『テンミニッツTV』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
安いのには「ワケ」がある…激安弁当の裏側
弁当屋やコンビニ弁当の中には、おどろくべき値段で売っているものがあります。たしかにワンコイン以下で食べられるのはお得ですし、温めるだけですぐ食べられる手軽さも売りになっています。そうしたことも手伝って、お昼になると、オフィスや学校近くのコンビニではどんどんとお弁当が売れていきます。
ただ、あまりにも安いと「これはどこのものを使っているのか」「薬品は使われていないのか」「そもそも食べても大丈夫なのか」など、だんだんと心配になってきます。
『激安食品の落とし穴』(山本謙治:著)によると、まず米にお金をかけられないため、質の悪い米が使われ、そこにツヤを出すために油脂、酵素を利用した添加物が使われているのだそうです。これは、レンジでチンすればおいしくなる魔法の物質とのことですが、それを知らずにたくさん食べていると、余計な物質まで体に入れることに。
また、唐揚げやフライなどの揚げ物は、国外で調理されたほうが安くすむため、調理されたものを冷凍し、国内で解凍されているのだそうです。この間に酸化が進むため、味が落ちるばかりか、そもそも時間の経過した油は体に良くないのです。そこで味落ちや劣化を食い止めるために水分が使われるのですが、この水分にはアミノ酸が含まれていて、これで味をつけるといいます。
「コンビニ弁当は放置しても腐らない!?」という話もあります。食中毒をふせぐために添加物を使っているということですね。健康への被害は未知数ですが、病気になるとか、がんになりやすいという意見もあります。そう聞くと、だんだんと食べるのが怖くなってしまいますね。
しかし、消費する側としては何も考えず口にするのではなく、安いために何が犠牲になっているのかを考える必要があるでしょう。先述の著者・山本氏は、安いものが良いものとなってしまうと、こだわって作っている弁当屋がどんどん減っていくことを指摘しています。おいしい手作りの弁当屋が繁盛すれば、質の良い弁当が売れる時代になります。消費者の意識こそが質の良いものを生み出すのですね。
添加物や着色料なしの弁当は往々にして100円、200円高くなってしまうもの。作り手がご飯はもちろんのこと、いろいろとおかずにこだわり、しっかりと管理された商品が安く買えることのほうがむしろ珍しいことなのです。
ただ、あまりにも安いと「これはどこのものを使っているのか」「薬品は使われていないのか」「そもそも食べても大丈夫なのか」など、だんだんと心配になってきます。
安く手に入るものにはそれなりの理由がある
では、そうした安い弁当はどのようにコストダウンが行われているのでしょう。『激安食品の落とし穴』(山本謙治:著)によると、まず米にお金をかけられないため、質の悪い米が使われ、そこにツヤを出すために油脂、酵素を利用した添加物が使われているのだそうです。これは、レンジでチンすればおいしくなる魔法の物質とのことですが、それを知らずにたくさん食べていると、余計な物質まで体に入れることに。
また、唐揚げやフライなどの揚げ物は、国外で調理されたほうが安くすむため、調理されたものを冷凍し、国内で解凍されているのだそうです。この間に酸化が進むため、味が落ちるばかりか、そもそも時間の経過した油は体に良くないのです。そこで味落ちや劣化を食い止めるために水分が使われるのですが、この水分にはアミノ酸が含まれていて、これで味をつけるといいます。
コンビニ弁当は放置しても腐らない!?
そのほかに、廃棄前の商品が利用されることもあり、古くなった肉や魚を加工して出すことはよくあるのだそう。「コンビニ弁当は放置しても腐らない!?」という話もあります。食中毒をふせぐために添加物を使っているということですね。健康への被害は未知数ですが、病気になるとか、がんになりやすいという意見もあります。そう聞くと、だんだんと食べるのが怖くなってしまいますね。
消費者の意識が大事
とはいえ、質が良いものを食べようとすると、どうしても高くついてしまいます。そんなことではやりくりが難しいというのも事実。しかし、消費する側としては何も考えず口にするのではなく、安いために何が犠牲になっているのかを考える必要があるでしょう。先述の著者・山本氏は、安いものが良いものとなってしまうと、こだわって作っている弁当屋がどんどん減っていくことを指摘しています。おいしい手作りの弁当屋が繁盛すれば、質の良い弁当が売れる時代になります。消費者の意識こそが質の良いものを生み出すのですね。
添加物や着色料なしの弁当は往々にして100円、200円高くなってしまうもの。作り手がご飯はもちろんのこと、いろいろとおかずにこだわり、しっかりと管理された商品が安く買えることのほうがむしろ珍しいことなのです。
<参考文献>
『激安食品の落とし穴』(山本謙治著、KADOKAWA/角川文芸出版)
『激安食品の落とし穴』(山本謙治著、KADOKAWA/角川文芸出版)
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
自分を豊かにする“教養の自己投資”始めてみませんか?
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,600本以上。
『テンミニッツTV』 で人気の教養講義をご紹介します。
今や化学兵器の主流…「バイナリー」兵器とは?
医療から考える国家安全保障上の脅威(3)NBC兵器をめぐる最新情勢
2006年ロシアのKGB元職員暗殺には「ポロニウム210」というNBC兵器が用いられた。これは、検知しやすいγ線がほとんど出ない放射線核種で、監視の目を容易にすり抜ける。また、2017年金正男氏殺害に使われた「VX」は、2種の薬剤を...
収録日:2024/09/20
追加日:2025/05/15
【会員アンケート】談論風発!トランプ関税をどう考える?
編集部ラジオ2025(8)会員アンケート企画:トランプ関税
会員の皆さまからお寄せいただいたご意見を元に考え、テンミニッツTVの講義をつないでいく「会員アンケート企画」。今回は、「トランプ関税をどう考える?」というテーマでご意見をいただきました。
第2次トランプ...
第2次トランプ...
収録日:2025/05/07
追加日:2025/05/15
「法華経はSFだ!」というナラティブの神秘的体験
おもしろき『法華経』の世界(1)法華経はSFだ!
『法華経』といえば紀元1世紀から3世紀に成立したといわれる大乗仏教の代表的経典である。厳しい修行や哲学的思索を行う出家が中心だった当時のインド仏教に対し、誰もが平等に成仏できると説く『法華経』は画期的なものだった...
収録日:2025/01/27
追加日:2025/05/04
運動では減らないコレステロール…食生活の見直しで対策を
健診結果から考える健康管理・新5カ条(5)コレステロールは運動では減らない
コレステロールは中性脂肪と混同されがちだが、まったく異なる性質の脂(あぶら)である。コレステロールには、消化酵素になるなど3つの使い道があるが、摂り過ぎると運動しても簡単になくならないため、血管の変化を引き起こし...
収録日:2025/01/10
追加日:2025/05/13
生と死が明確に分かれていた…弥生人が生きていた世界とは
弥生人の実態~研究結果が明かす生活と文化(9)弥生人の「生の世界」
弥生時代の衣食住には、いったいどんな文化があったのだろうか。土器やスタンプ痕の分析から浮かび上がる弥生人が生きていた世界、その生活をひもとくと、農耕の発展の経路や死生観など当時のさまざまな文化の背景が見えてくる...
収録日:2024/07/29
追加日:2025/05/14