「Fukushima50」の真実…その素顔と誇り
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なぜ部下たちは「吉田昌郎所長となら死ねる」と語ったのか
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福島第一原発事故…日本の危機と闘った吉田昌郎と現場の人々
「Fukushima50」の真実…その素顔と誇り(1)なぜ日本人は突入できたのか?
門田隆将(作家/ジャーナリスト)
2011年3月11日14時46分。三陸沖の海中で発生したM9.0の地震(東日本大震災)の後、巨大な津波が福島第一原子力発電所を襲う。全電源喪失(SBO)、炉心溶融(メルトダウン)の後、原子炉建屋は次々に水素爆発していく。現場では、誰が、どのような危機に、どう立ち向かっていたのか。「Fukushima 50」として映画化され、海外でも大きな話題を呼んだ、その原作『死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発の五〇〇日』の著者・門田隆将氏にその一部始終を伺った本シリーズ講義。第1話では、なぜ彼らは原子炉建屋内に突入できたか、その内情に迫る。(全6話中第1話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツ・アカデミー編集長)
時間:15分52秒
収録日:2025年11月19日
追加日:2026年2月23日
≪全文≫

●「Fukushima 50」~日本崩壊の瀬戸際で事故に立ち向かった男たち


―― 皆さま、こんにちは。

門田 こんにちは。

―― 本日は門田隆将先生に、『死の淵を見た男』(PHP研究所)で描かれました福島第一原発の所長でいらっしゃった吉田昌郎氏と、東日本大震災のとき、まさに現場で奮闘された皆さま方のお話を伺います。この皆さま方は、よく「Fukushima 50」(フクシマ・フィフティ)と言われたりしますね。

門田 本当は69人だったのですが、海外では「50」が言いやすく、「Fukushima 50」と呼び慣わしたため、映画もそのタイトルになってしまいました。

―― そうですね。映画はこちらに『Fukushima 50』のDVDがございます。こちらは『死の淵を見た男』が原作になって撮られたものです。そのお話を、ぜひ伺ってまいりたいと(思います)。

門田 はい。(当時、原作の)担当編集者の川上さんと私が。

―― そうですね。その内容をぜひ取り上げていきたいと思います。

門田 分かりました。

―― あの福島第一原発の事故については、これは経験された方であれば皆さん、強い印象として残っていると思います。今、思い出しても、「どうなるのだろうか」と。

門田 日本がもう3分割するのかという、日本崩壊の瀬戸際でしたからね。

―― もし、本当に原子炉が爆発するような事態になってしまったら…。

門田 無事な北海道と西日本、そして人の住めない東日本で、日本3分割。要するに日本は小国になっていたわけです。

―― もう住めない地区が圧倒的に(大きいことになっていた)という。それだけの危機に直面すること自体が、普通の人間にはなかなか(ない。)何かを間違えてしまうと、本当に日本が滅んでしまうかもしれないと。

門田 すごかったですね。だから、(2011年)3月のあの1週間は、日本がどっちに(なるのか。)元の日本のままなのだろうか、それとも日本は崩壊するのだろうかという、本当にぎりぎりでした。すごい闘いをしてくれました。「Fukushima 50」の人たちが。

―― そうですね。しかも、門田先生の著書はノンフィクションなので、実際に吉田昌郎氏をはじめとする皆さんから、生の声を(取材された)。しかも当時のことですから、取材されたタイミングは、もう本当に(事故の)すぐ後のことでしたね。

門田 そうですね。すぐと言っても2011年(に始めて)、2012年に一番取材...

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