「Fukushima50」の真実…その素顔と誇り
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
朝日新聞と「吉田調書問題」…所員の9割が命令違反で撤退?
「Fukushima50」の真実…その素顔と誇り(3)「吉田調書」問題と津波の予見
門田隆将(作家/ジャーナリスト)
2014年5月20日、『朝日新聞』は「所長命令に違反 原発撤退」「福島第一 所員の9割」と一面トップで大見出しを打ち、「第一原発にいた所員の9割が吉田氏の待機命令に違反し、10キロ南の福島第二原発へ撤退していた。その後、放射線量は急上昇しており、事故対応が不十分になった可能性がある」と報じた。だが、それは誤報であり、最終的に朝日新聞が非を認め、社長辞任に至ることになった。「吉田調書問題」である。さらに「吉田昌郎氏と東京電力は、東日本大震災の前から津波の可能性を認識していたのに、対策に及び腰だった」と批判されたこともあった。いわゆる「吉田調書」(政府事故調による吉田氏への聴取記録)もひもときつつ、その実相に迫っていく。(全6話中第3話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツ・アカデミー編集長)
時間:10分01秒
収録日:2025年11月19日
追加日:2026年3月2日
≪全文≫

●「吉田調書問題」とでたらめな報道の顛末


門田 (前回お話しした)ディーゼル発電機が水をかぶって動かなくなったことについては、吉田氏がとても悔んでいたことがあります。それは、非常用発電機が地下に置かれていたことです。それで水をかぶってしまったわけで、これについては、非常に悔んでいました。「建屋の上に置いておけばよかった」と。

 単純にいえば、建屋の上に非常用発電機を置いておけばよかったわけですが、吉田氏は建屋の上に置くことができなかった。それは、崩落の危険性のほうが彼の頭を占めていたからです。

 柏崎で起きた地震(2007年、新潟県中越沖地震)のことが、彼の頭に強く残っていた。そのときの彼は東京電力の原子力設備管理部部長になったばかりで、その対応のため、本店から柏崎刈羽原発に指示を出していたのが吉田氏でした。敷地内は非常に大きなガル数だったらしく、正確な数字は忘れましたが、考えられないようなものすごいガル数だったらしいのです。

 あのときのようなガル数の揺れが来たら建屋崩壊となり、非常用発電機は重いので崩落して駄目になる。そちらのほうを(吉田氏は)重く見ていたのです。私に言っていたのは、「それはあったけれど、それでも上げておいたほうがよかったな。俺は決断できなかったけれど、あの重さで、ものすごいガル数(の揺れ)が来ても『上に上げるべきだ』と言われて、決断できただろうか。もしそう言われても…」と言いながら、「それでも上げなくてはいけなかった」と悔やんでいました。

―― 地震対策の話でいうと、あの後、吉田所長が地震対策に及び腰だったのではないか、うまくできていなかったのではないかという批判が…。

門田 でたらめな報道をいろいろやっていましたね。

―― それがありました。門田先生はこちらの『「吉田調書」を読み解く――朝日誤報事件と現場の真実』(門田隆将著、PHP研究所)という1冊で、まさに「吉田調書」を読み込みながら…。

門田 それもありましたね。

―― これは2014年の11月(刊行)です。

門田 (2014年)5月20日から朝日新聞があの記事を掲載して、木村(伊量)社長と私が戦争(状態)になったではないですか。結局、朝日新聞が謝罪したのが9月11日で、木村社長は記者会見をして「間違いでした」と認めました。これはイデオロギーに基づいて、原発の人間が逃げていたとか、嘘をついて...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「歴史と社会」でまず見るべき講義シリーズ
第二次世界大戦とソ連の真実(1)レーニンの思想的特徴
レーニン演説…革命のため帝国主義の3つの対立を利用せよ
福井義高
敗戦から日本再生へ~大戦と復興の現代史(1)厚木飛行場に降り立った占領者
敗戦した日本の武装解除はなぜ無血だったか…その背景とは
島田晴雄
独裁の世界史~ギリシア編(1)世界史の始まり
「独裁政から始まる」という世界史の諸相に迫る
本村凌二
中国史概説~『皇帝たちの中国』を読む(1)なぜ「中国史はつまらない」のか?
驚きの中国史~「中国史はつまらない」という通説の裏の波乱の真実
宮脇淳子
本当のことがわかる昭和史《1》誰が東アジアに戦乱を呼び込んだのか(1)「客観的かつ科学的な歴史」という偽り
半藤一利氏のベストセラー『昭和史』が持つ危険な面とは?
渡部昇一
戦前日本の「未完のファシズム」と現代(1)シラス論と日本の政治
独裁ができない戦前日本…大日本帝国憲法とシラスの論理
片山杜秀

人気の講義ランキングTOP10
中国春秋戦国時代と始皇帝(3)戦国時代初期――戦国七雄と合従連衡
戦国七雄とは?合従連衡とは?…各国の勢力拡大と小国家の運命
鶴間和幸
天皇のあり方と近代日本(1)「人間宣言」から始まった戦後の皇室
皇室像の転換…戦後日本的な象徴天皇はいかに形成されたか
片山杜秀
日本の財政の真実を検証する(3)金利上昇の深刻な影響
金利が上昇した未来を10年スパンで見てみると…何が起きるか?
宮本弘曉
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎
中国史概説~『皇帝たちの中国』を読む(3)全皇帝の4分の3は「非漢族」
6000万人の漢人が、三国志の戦乱後に400万人台に…衝撃の人口変動
宮脇淳子
AI時代にリベラルアーツがなぜ必要か(1)AIに置き換わる仕事と人間がやる仕事
AI時代にリベラルアーツがなぜ必要か…人間がやるべきこととは?
橋爪大三郎
AI大格差~最新研究による仕事と給料の未来(2)60%雇用が影響を受ける
雇用の60%にAIの影響が…「わかってから動く」では遅すぎる
宮本弘曉
老子の神髄(1)「絶対自由の境地」を求めて
『老子』が求める「絶対自由の境地」とは?…そして創造長寿へ
田口佳史
編集部ラジオ2026(22)「中国古代史」特集紹介!
【10min解説】「中国古代史という知の宝庫」特集の各話紹介
テンミニッツ・アカデミー編集部
新しいアンチエイジングへの挑戦(1)患者と伴走する医者の存在
だべったら生存期間が倍に…ストレスマネジメントの重要性
堀江重郎