松下幸之助の人づくり≪2≫塾設立の究極の目的
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
永遠の過去と未来の最善のつなぎ目になる
松下幸之助の人づくり≪2≫塾設立の究極の目的(4)若い諸君に、未来を託す
経営ビジネス
松下幸之助(パナソニック(旧松下電器産業)グループ創業者)
もし今から私が40年ほど若返ることができたら、こういう塾をしなくてもよい――松下政経塾第1期生に、松下幸之助はこう語りかけた。日本の将来を立派なものにしたいと切に願い、松下政経塾の設立を「天命」と考えていた幸之助の次代に向けたメッセージ。(第2章4話目)
時間:8分03秒
収録日:2015年6月17日
追加日:2015年12月28日
カテゴリー:
≪全文≫

●諸君に代わってやってもらいたい


 もし今から私が40年ほど若返ることができたら、こういう塾をしなくても政治そのものに入っていくということもできる。けれども、政治家になってやるにも、こう年をとってからでは駄目です。だからもう結局はできない。ということからいうと、結論は諸君に代わってやってもらうということです。だから諸君は「分かった。心配しなさんな。僕がやがて代わってやりましょう」というふうにやってもらいたいと思うのです。

 それを実現するのは、他の誰かにやってもらわなくてはならない。誰かにやってもらうには、それを訴えなくてはいけない。そして日本の将来というものを立派なものにしたいというのが、私の願いです。


●百年先の青写真をつくる


 そういうことをやっていくためには、百年先の青写真というものが、もう今日、政府になくてはならないわけです。「百年先はこうなる」という青写真を持ってなければいけない。ところが持っていない。そういうことではやはり困る。だから、百年先の青写真を政経塾でつくらなくてはならない。

 われわれのやり方によって未来が変わってくるのですから、そういうことを考えてみると、お互いの50年なり70年の生涯というものは、永遠の過去・未来をつなぐ大きなつなぎ目である。そして、そのつなぎ目に故障があってはいけないわけで、最善のつなぎ目にならなくてはいけない。そのような最善のつなぎ目ということをわれわれは自覚することが大切です。そうすると、いかに生きがいがあるか、いかに使命が重大であるかということが分かるわけです。それを「諸君、やろうじゃないか」というのが、私の呼びかけです。


●天の命ずるところ


 他にいろんないいことがあると言ってそれに転向するということでは、政経塾をやった目的が達成できない。だから、途中にどんな問題が起ころうとも、政経塾は「塾是」と「塾訓」にあるがごとき仕事をやっていく。個々の内容は変わっていくかもしれないが、狙うところは日本を救うことである。世界を救うことである。人々の幸福に尽くすことである。それが政経塾の本当の仕事である。「それを自分がやっていくんだ」と考えたら、途中で何か問題が起こっても動揺しないわけです。

 諸君が選ばれて塾生になったということも、これは本当は諸君の力でもなければ私の力でもない。われわれの目に見え...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「経営ビジネス」でまず見るべき講義シリーズ
ストーリーとしての競争戦略(1)当たり前の重要さ
柳井正氏の年度方針「儲ける」は商売の本筋
楠木建
会社人生「50代の壁」(1)“9の坂”とまさかの坂
サラリーマン人生「50代の壁」を乗り越える生き方
江上剛
行動経済学とマーケティング(1)「行動経済学」とは何か
人間はそれほど合理的ではない…行動経済学の本質に迫る
阿部誠
重職心得箇条~管理職は何をなすべきか(1)時代に請われ、時代に応えた佐藤一斎
部下を育てるには、まず佐藤一斎に学べ!
田口佳史
イノベーションの本質を考える(1)イノベーションの定義
イノベーションの定義はパフォーマンスの次元が変わること
楠木建
「重要思考」で考え、伝え、聴き、議論する(1)「重要思考」のエッセンス
重要思考とは?「一瞬で大切なことを伝える技術」を学ぶ
三谷宏治

人気の講義ランキングTOP10
海底の仕組みと地球のメカニズム(1)海底の生まれるところ
地球上の火山活動の8割を占める「中央海嶺」とは何か
沖野郷子
経験学習を促すリーダーシップ(2)経験から学ぶ力
米長邦雄のアンラーニング、弟子の弟子になってV字成長
松尾睦
続・日本人の「所得の謎」徹底分析(1)各国の財政と国民負担
日本と各国の比較…税負担は低いが社会保障の負担は高い
養田功一郎
未来を知るための宇宙開発の歴史(9)宇宙開発を継続するための国際月探査
「国際月探査」とは?アルテミス合意と月探査の意味
川口淳一郎
大統領に告ぐ…硫黄島からの手紙の真実(4)百年後の日本人のために
百年後の日本人のために、共に玉砕する仲間たちのために
門田隆将
第2の人生を明るくする労働市場改革(1)日本の労働市場が抱える問題
シニアの雇用、正規・非正規の格差…日本の労働市場の問題
宮本弘曉
外交とは何か~不戦不敗の要諦を問う(1)著書『外交とは何か』に込めた思い
外交とは何か…いかに軍事・内政と連動し国益を最大化するか
小原雅博
数学と音楽の不思議な関係(1)だれもがみんな数学者で音楽家
世界は音楽と数学であふれている…歴史が物語る密接な関係
中島さち子
「集権と分権」から考える日本の核心(5)島国という地理的条件と高い森林率
各々の地でそれぞれ勝手に…森林率が高い島国・日本の特徴
片山杜秀
「アカデメイア」から考える学びの意義(1)学びを巡る3つの危機
「学びの危機」こそが現代社会と次世代への大きな危機
納富信留