藤森義明のGE流経営論
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人材育成には潜在力を引き出す「ストレッチ」が重要
藤森義明のGE流経営論(2)ストレッチとダイバーシティ
経営ビジネス
藤森義明(株式会社LIXILグループ 元 取締役 代表執行役社長 兼 CEO /日本オラクル株式会社 取締役会長)
現在、異質なものやダイバーシティを受け入れる文化や仕組みに会社をつくり変えているLIXILグループ取締役代表執行役社長兼CEO・藤森義明氏。世界の先を行くようなグローバル化を進め、世界をリードする立場になる得る人材を育てるために不可欠な二つの要素「ストレッチとダイバーシティ」について、藤森氏が語る。(全4話中第2話目)
時間:16分38秒
収録日:2015年12月16日
追加日:2016年3月21日
≪全文≫

●日本のグローバル化には、人材が必要だ


―― 日本企業でも、海外企業を買収することが普通になってきていますが、社内の遺伝子を変えていく作業を同時並行で行うところはなかなかありません。

藤森 大変な作業ですが、中の遺伝子を変えないと、外から入ってきた人に違和感があるのです。私がGEに入って違和感がなかったのは、異質なものやダイバーシティを受け入れるGEの文化や仕組みがあったからです。逆に、われわれがM&Aを行い、外国の人たちを中に受け入れるときには、彼らの違和感がないよう、グローバルに通じる文化を持っていないといけません。そのためには、社内の遺伝子をグローバルに通じるものにどんどん変えていかなければならない。そこで、リーダーシップ教育、人材の入れ替え、外国人の登用などによって遺伝子を組み換えていったのです。

―― 私が面白いと思ったのは、明確に社内の指標をつくり直し、人事や経理の仕組みまで変えていったことです。それをグローバル展開と同時並行できるトップはなかなかいません。

藤森 私には、「GEモデル」があります。もちろん、ある程度は日本流に置き換えていますし、私自身の哲学も入っていますが、基本的には25年間続けてきたGE流のモデルが頭に入っています。こうした一つのモデルが自分の中にあることが大事だと思います。その意味で、私が長くGEにいて、アメリカで戦ってきた経験は貴重です。そういったモデルを持った日本人がどんどん出てきたら、日本企業の変革の波はもっと大きくなるのではないかと思います。

―― 今のところは、本当に少数派ですよね。

藤森 でも、これからはもっと増えてくると思います。

―― 増えざるを得ないのですね。

藤森 そう思います。なぜなら、日本が大きく変わっていくために必要だからです。グローバル化の波は、もう抑えられません。今から20年後、30年後、その先はもっとグローバル化が進むでしょう。それに合わせて、われわれも変わっていかなくてはなりません。グローバル化に抵抗するのではなく、むしろ世界の先を行くようなグローバル化を日本で進めていかなければ、日本が世界をリードする立場にはなれないと思うのです。それには人材が必要です。その人材をどんどん育てていかなくてはならないと思います。

―― そういう意味で、藤森さんがLIXILでされているチャレンジは面白...

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