東京大学の新たな挑戦
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
北京大学、清華大学…大学間連携と対話のチャネルの重要性
東京大学の新たな挑戦(4)大学間の交流と対話のチャネル
人材の交流を活発にすることと同時に、世界の大学とのグローバルな大学間交流を活発にすることも大切になる。東京大学は藤井総長のもとで大学間の行き来を積極的に行っていて、大学間連携がどんどん強化されているという。では具体的にどのような大学とどのような交流をしているのだろうか。その内容を見ていこう。(全5話中4話)
※インタビュアー:神藏孝之(テンミニッツTV論説主幹)
時間:12分45秒
収録日:2023年11月20日
追加日:2024年3月20日
カテゴリー:
≪全文≫

●中国の大学には大量のリソースが入っている


―― 先生、(2023年11月に)中国・北京を訪問され、北京大学、清華大学をかなりじっくりと見てこられましたね。

藤井 はい、私たち(東京大学)は北京大学、清華大学とは非常に長い間、密接な連携をしてきています。今回も、北京大学で「Beijing Forum」という国際会議が行われる(もう20周年になります)ということで、そこに呼ばれて行ってまいりました。

 まず北京大学も清華大学も、特に清華大学に関しては、その規模感と、それから新しいものをどんどんつくっている。そのぶんリソースも投入されていると思うのですが、この「どんどん新しいものをつくっている」という状況に非常に驚いたというのが第一印象です。

―― ものすごくお金をふんだんにかけますよね。

藤井 そうですね。それから、北京大学のほうも、私たちがずっと一緒に行ってきている連携の現場なども見させていただきました。ここはいわゆるカレッジで、学生たちがずっとそこに住んでいて、寮になっているのですが、そこに学びの場もある、という場所です。そこに東京大学の学生も少数ですが何名かが滞在して、一緒にリベラルアーツ教育の学びを進めている。その現場も見てまいりました。

 清華大学、北京大学を通して感じたのは、やはりリソースの投下の具合、その規模感が違うというのがまず第1点。例えば、Beijing Forumで話を聞いたのですが、スーパーコンピューティングのファシリティ、それから国内の情報ネットワークの整備について、かなり長期を見据えて、ものすごく資源を投下している。日本の今の感覚でいうと1000倍ほど速い情報通信網の整備の構想まで出ていて、相当に力を入れている。これには驚きました。

 今、日本ではおおよそ100ギガビット/秒(per second)、あるいは400ギガビット/秒(per second)という世界ですが、中国では100テラ/秒(per second)など、単位が1000倍違うような通信網の整備がプランとして語られているという状況でした。これにはびっくりしました。

―― 研究者の人数や体制などはいかがでしょうか。

藤井 私たちはよく言うのですが、日本の10倍規模というイメージです。これはもともとそうでした。ただ、一部は政府の資源投下も急激に伸びていたようですけれど、だんだんその伸びは止まってきています。私たちも一緒なのですが、大学自体もい...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「哲学と生き方」でまず見るべき講義シリーズ
西洋哲学史の10人~哲学入門(1)ソクラテス 最初の哲学者
ソクラテス:「フィロソフィア」の意味を問う最初の哲学者
貫成人
今こそ問うべき「人間にとっての教養」(1)なぜ本を読むことが教養なのか
『人間にとって教養とはなにか』に学ぶ教養と本の関係
橋爪大三郎
「50歳からの勉強法」を学ぶ(1)大人の学びの心得三箇条
大人の学び・3つの心得=自由、世間が教科書、孤独を覚悟
童門冬二
法隆寺は聖徳太子と共にあり(1)無条件の「和」の精神
聖徳太子が提唱した「和」と中国の「和」の大きな違いとは
大野玄妙
キリスト教とは何か~愛と赦しといのち(1)「イエス」とは一体誰なのか
「イエス・キリスト」という名前の本当の意味は?
竹内修一
楽観は強い意志であり、悲観は人間の本性である
これからの時代をつくるのは、間違いなく「楽観主義」な人
小宮山宏

人気の講義ランキングTOP10
内側から見たアメリカと日本(5)ヒラリーの無念と日米の半導体問題
大統領選が10年早かったら…全盛期のヒラリーはすごすぎた
島田晴雄
習近平―その政治の「核心」とは何か?(1)習近平政権の特徴
習近平への権力集中…習近平思想と中国の夢と強国強軍
小原雅博
熟睡できる環境・習慣とは(1)熟睡のための条件と認知行動療法
熟睡のために――認知行動療法とポジティブ・ルーティーン
西野精治
歴史の探り方、活かし方(1)歴史小説と史料探索の基本
日本は素晴らしい歴史史料の宝庫…よい史料の見つけ方とは
中村彰彦
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
今井むつみ
習近平中国の真実…米中関係・台湾問題(7)不動産暴落と企業倒産の内実
不動産暴落、大企業倒産危機…中国経済の苦境の実態とは?
垂秀夫
経験学習を促すリーダーシップ(1)経験学習の基本
成長を促す「3つの経験」とは?経験学習の基本を学ぶ
松尾睦
日本の財政と金融問題の現状(1)財政赤字の何が問題か
日本の財政は本当に悪いのか?将来世代と金利の問題に迫る
木下康司
戦争と暗殺~米国内戦の予兆と構造転換(1)内戦と組織動乱の構造
カーク暗殺事件、戦争省、ユダヤ問題…米国内戦構造が逆転
東秀敏
エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(4)全てをつなぐ密教の世界観
密教の世界観は全宇宙を分割せずに「つないでいく」
鎌田東二