2022年頭所感
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
超大学と逆参勤交代、各地に創造的な人材育成の場をつくる
2022年頭所感(2)創造的な人材育成のために
小宮山宏(東京大学第28代総長/株式会社三菱総合研究所 理事長/テンミニッツ・アカデミー座長)
日本各地で創造的な人材を育成していこうという動きが非常に強くなっている。軽井沢にある「軽井沢風越学園」や秋田の「AIU(国際教養大学)」など、国際性があり創造性あふれる若者を育てることを目標に、それぞれ独自の取り組みが行われている。また、「超大学」や「逆参勤交代」といった試みで人の流動化を促し、各地に創造的な人材育成の場をつくる動きも活発になっている。(全2話中第2話)
時間:7分45秒
収録日:2021年12月1日
追加日:2022年1月1日
≪全文≫

●創造的な人材育成への取り組みが全国的に広がっている


 そしてこれが最後ですが、第三に創造的な人材を育んでいく動きが非常に強くなっていることを感じます。教育が変わって、人が創造的に変わって、そして社会が変わっていくという循環が非常に顕著に生まれ出すのではないかという期待を抱いています。

 例えば、軽井沢という町に「軽井沢風越学園」という個人でつくった学園があります。自然に学び、創造的な子どもたちを育てようという思いで新しくできたのです。そういうところには吸引力があって、そこに子どもを行かせたいということで、人口の流入が起こり出しているという話を先月、軽井沢の町長さんから聞きました。軽井沢には他に、「ISAK(International School of Asia at Karuizawa)」と呼ばれる学校があります。やはりここも、国際性があって創造性のある若者を育てることを目標としていて、吸引力になっています。

 同じく先月、「AIU(Akita international University)」という、秋田にある国際教養大学のモンテ・カセム学長にお会いしました。一学年100人なのですが、全員が4年のうち1年は提携校である海外で学びます。いわゆる交換留学です。提携校からはAIUに来て、AIUの学生は提携校に行く。1年間海外で学び、海外から来た子どもたち、あるいは国内の子どもたちは視野を広げる。そして、彼らが社会課題の解決に参加することを目指しているということをカセム学長は明確に語っています。

 また、岐阜県の飛騨高山大学が2024年に開校する予定になっています。そこには今、慶應義塾大学の教授である宮田裕章先生という、40代の極めて素晴らしい方が行く予定です。大変ユニークな格好でテレビにもしばしば登場しています。ここでは、全国に10か所ほどの拠点をつくって、そこでその場の課題に対峙していきます。「地域から世界へ文化を発信する」ということをうたい文句にしています。今、地域は衰退しつつあり、これは未来の世界の姿でもあるのですが、「衰退するままでいいのか」という問いに対して「いや、そうではない。地方から新しい文化を発信する」という姿勢を持っています。これは素晴らしい試みだと思います。


●「人の流動化×創造的な人材養成の場」の掛け算で日本を変える


 また、大学がなくてもこうした取り組みは可能です。例えば種子島では、19の大学の人たちが出たり入ったり...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「科学と技術」でまず見るべき講義シリーズ
本当によくわかる「量子コンピュータ入門」(1)量子コンピュータとは何か
「量子コンピュータ」はどういうもので、何に使えるのか
武田俊太郎
発酵はマジックだ!
色を消し、脂を溶かし、水を分解―スゴすぎる発酵の力!
小泉武夫
進化生物学から見た「宗教の起源」(1)宗教の起源とトランス状態
私たちにはなぜ宗教が必要だったのか…脳の働きから考える
長谷川眞理子
「進化」への誤解…本当は何か?(1)進化の意味と生物学としての歴史
実は生物の「進化」とは「物事が良くなる」ことではない
長谷川眞理子
水から考える「持続可能」な未来(1)気候変動の現在地
最悪10メートル以上海面上昇…将来に禍根残す温暖化の影響
沖大幹
進化的人間考~ヒトの性質と異様な現代社会(1)進化のスパンと現在の人間生活
ヒトの進化史を文明の発展の時間軸から考える
長谷川眞理子

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2026(8)10分解説!第二の人生の仕事革命
年金の「働き損」解消時代!第二の人生を充実させる方法とは
テンミニッツ・アカデミー編集部
『孫子』を読む:地形篇(3)逆命利君の教えと絶対的勝利の条件
逆命利君か従命病君か――漢の時代から伝わる重要な戦略論
田口佳史
人生100年時代の「ライフシフト概論」(1)人生100年時代のインパクト
80歳まで現役でいるために大切なこと…人生100年時代の発想法
徳岡晃一郎
日本人とメンタルヘルス…心のあり方(5)SNS社会と「二宮尊徳的」時代の終り
「既読」への不安…SNS社会にみる日本社会の混乱の要因
與那覇潤
『還暦からの底力』に学ぶ人生100年時代の生き方(1)定年制は要らない
仕事をするのに「年齢」は関係ない…不幸を招く定年型思考
出口治明
大統領に告ぐ…硫黄島からの手紙の真実(2)翻訳に込めた日米の架け橋への夢
アメリカ人の心を震わせた20歳の日系二世・三上弘文の翻訳
門田隆将
定年後の人生を設計する(1)定年後の不安と「黄金の15年」
不安な定年後を人生の「黄金の15年」に変えるポイント
楠木新
これからの社会・経済の構造変化(2)経済的利益と社会課題解決の両立へ
利益か社会課題解決か…かつての日本企業の美点を取り戻せ
柳川範之
印象派の誕生~8人の主要な芸術家
マネ、モネ、ルノワール…芸術家8人の関係と印象派の誕生
安井裕雄
新撰組と幕末日本の「真実」(8)戊辰戦争~明治期の新撰組の魂
受け継がれる魂…戊辰戦争での奮戦と自由民権運動の情熱
堀口茉純