これからの社会と働くということ
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「働く」ことはどういうことかを考える
これからの社会と働くということ(3)“働くこと”<上>
古賀伸明(日本労働組合総連合会(連合)第6代会長/公益社団法人国際経済労働研究所 会長)
日本労働組合総連合会(連合)第6代会長の古賀伸明氏が「これからの社会と働くということ」について論じるシリーズレクチャー。今回から2回にわたり「働く」という大命題について考えていく。古賀氏は「働くことにつながる5つの橋を架けるべきだ」と言う。5つの橋とはどういった橋なのか。(全6話中第3話)
時間:13分42秒
収録日:2017年12月27日
追加日:2018年2月27日
≪全文≫

●「働く」という営みを考える


 さて、次に働くことそのものを考えてみたいと思います。

 働くということは、「何のために生きるのか」という問いの答えを絶えず出そうと探究する営みである。もっといえば、働くことは自分が生きている証を刻み込んでいく、そのようなものではないかと私は思っています。私たちは働くことを通じて社会の一員に成長し、そして、多くのことを次の世代に引き継いでいく、そんな役割も持っているわけです。

 加えて、働くことはもちろん生活の糧を得ること、あるいは生産性を上げ、効率性を上げ、自分の組織や企業を発展させることではありますけれども、当然それだけではないと私は思います。働くことを通じて人と人がつながる。人と人がつながれば、その組織や企業は社会や地域とつながっていく。社会や地域と組織や企業がつながれば、社会の課題を解決していく。こういうことが働く営みではないか。もっといえば、新しい価値を創造していく。そのようなことが働くことの大きな一つの価値ではないかと私は思います。


●ブリッジをつくる、よりどころとなる


 そのように、働くことはブリッジ、橋を造っていくということに置き換えられるかもしれません。その過程の中で私たちは自分の成長を促したり、あるいは自己実現ができれば、なお一層働くことに価値が生まれると思います。

 そして、何よりも重要なことは、さまざまな困難を抱えていて働きたくても働けない、そのような状況に陥ったときでも、尊厳を持って社会の中で自立をしていけるように、みんなで支え合い助け合うことです。そういった行為も私は働くことに含まれると思っています。

 また、働くという場は単なる仕事をする場ではなく、自分の存在を確認するよりどころ、居場所ではないかと思います。昨今、企業も組織も余裕がなくなり、よりどころ、居場所がだんだんとなくなっているのかもしれません。しかし、人生の大半を占める仕事を行うところはぜひよりどころ、居場所であってほしいと思います。


●働くことは尊厳を持った「ディーセント・ワーク」


 そのように、働くことは重要ですから、尊厳が非常に求められます。つまり労働の尊厳です。前回紹介しました国際労働機関(ILO)のフィラデルフィア宣言が第1に採択したのは、「労働は商品ではない」ということです。私たち一人一人は労働力A、労働力B、労...

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