これからの社会と働くということ
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
一人の人間の弱さを知り、弱者の視点に学ぶ
これからの社会と働くということ(6)生きる基本<下>
経営ビジネス
古賀伸明(日本労働組合総連合会(連合)第6代会長/公益社団法人国際経済労働研究所 会長)
日本労働組合総連合会(連合)第6代会長の古賀伸明氏が「これからの社会と働くということ」について論じるレクチャーシリーズ。最終話は、働き・暮らし・生きる基本についての後編をお届けする。テーマは政策立案・実現能力の強化、意思決定のあり方とタイミングの重要性、行動・実践・アクションなど。最後は「漫然と迎える」から「主体性を持った新しい創造で築く」未来へ。古賀氏ならではの持論が開陳される。(全6話中第6話)
時間:10分38秒
収録日:2017年12月27日
追加日:2018年3月15日
≪全文≫

●一人の人間の弱さを知り、弱者の視点に学ぶ


 私たちがいつも気を付けなければならないことは、「一人の人間は弱い」ということです。

 社会や組織には、強い人もいますが、弱い人もいます。ふっと魔が差して、「あれ、この人がこんなことをする?」というような場面に立ち会ったことのある方もいらっしゃると思います。これが、一人の人間は弱いということです。

 加えて、組織や企業の中には、仕事がテキパキできる人もいれば、少し時間がかかる人もいます。それが組織や企業というもので、みんながテキパキする企業など、気持ち悪くて近寄れないですね。しかも、仕事ができる・できないというのは、ほとんどが相対評価です。もちろん、中には絶対評価できるような職種もありますが、たいていは相対評価で、「あの人に比べてできない」わけですから、「できない」人10人を切り捨てたとしても、また「できない」人が生まれてしまうのです。

 産業革命後の工業化社会は、企業の中でテキパキできる人がえらくて、そうでない人はダメだという評価で人の価値を測るようになりました。私は、これは非常に大きな罪だと思います。私たちは、人の価値を多面的に見なければなりません。そして、少し立ち止まって、弱い人や仕事ができない人、テキパキできない人の目線で組織や社会を見る。このことが非常に重要ではないかということを、私は多くの人たちから学びました。


●自己研鑽・自己革新に向かう二つのコツ


 それを行うためには、自分自身が自己研鑽し、自己革新しなければなりません。そして、私たち自身が政策を立案していくことも非常に重要です。「政策を立案」というと大げさですが、自分の考えを明確に持つということです。

 そのためには、自分自身に負荷を掛ける必要があります。筋肉でも、過度な負荷はダメージになるけれども、負荷を掛けなければ、なえていきます。入院した人は経験があると思いますが、1週間もベッドに寝ていたら、歩くためにはリハビリをしなければなりません。同様に私たちは、精神にも常に負荷を掛けておく必要があるのです。

 私は自己研鑽や自己革新をするためには二つのポイントがあると思っています。一つは、異分野や異質から学ぶことです。違う分野で活躍している人、あるいは自分とは違う異質な人から学ぶわけです。同質の協力は足し算にしかならないけれど、異質の協...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「経営ビジネス」でまず見るべき講義シリーズ
日本企業の弱点と人材不足の克服へ(1)膠着する日本経済の深層
日本経済の行き詰まりをもたらした2つの大きな理由とは
西山圭太
ストーリーとしての競争戦略(1)当たり前の重要さ
柳井正氏の年度方針「儲ける」は商売の本筋
楠木建
「重要思考」で考え、伝え、聴き、議論する(1)「重要思考」のエッセンス
重要思考とは?「一瞬で大切なことを伝える技術」を学ぶ
三谷宏治
重職心得箇条~管理職は何をなすべきか(1)時代に請われ、時代に応えた佐藤一斎
部下を育てるには、まず佐藤一斎に学べ!
田口佳史
行動経済学とマーケティング(1)「行動経済学」とは何か
人間はそれほど合理的ではない…行動経済学の本質に迫る
阿部誠
認知バイアス~その仕組みと可能性(1)認知バイアス入門
誰もが陥る「認知バイアス」…その例とメカニズム
鈴木宏昭

人気の講義ランキングTOP10
「アカデメイア」から考える学びの意義(4)学びの3つのキーワード
より良い人生への学び…開かれた知、批判の精神、学ぶ主体
納富信留
ヒトは共同保育~生物学から考える子育て(1)動物の配偶と子育てシステム
ヒトは共同保育の動物――生物学からみた子育ての基礎知識
長谷川眞理子
未来を知るための宇宙開発の歴史(7)米ソとは異なる日本の宇宙開発
日本の弾道ミサイル開発禁止!?米ソとは異なる宇宙開拓の道
川口淳一郎
「集権と分権」から考える日本の核心(1)日本の国家モデルと公の概念
日本は集権的か分権的か…地理と歴史が作る人間の性質とは
片山杜秀
編集部ラジオ2025(19)堀口茉純先生の「講義録」発刊!
著者が語る!『『江戸名所図会』と浮世絵で歩く東京』
テンミニッツ・アカデミー編集部
数学と音楽の不思議な関係(1)だれもがみんな数学者で音楽家
世界は数学と音楽でできている…歴史が物語る密接な関係
中島さち子
モンゴル帝国の世界史(2)チンギス・ハーンのカリスマ性
自由な多民族をモンゴルに統一したチンギス・ハーンの魅力
宮脇淳子
定年後の人生を設計する(1)定年後の不安と「黄金の15年」
不安な定年後を人生の「黄金の15年」に変えるポイント
楠木新
知識創造戦略論~暗黙知から形式知へ(1)イノベーションと価値創造
価値創造において重要なのは未来から現在を見るという視点
遠山亮子
日本のエネルギー政策大転換は可能か?(1)原発最大限活用の根拠と可能性
第7次エネルギー基本計画とは?原発活用方針の是非を問う
鈴木達治郎