これからの社会と働くということ
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
「コンシャス・キャピタリズム」という欧米の潮流
これからの社会と働くということ(4)“働くこと”<下>
古賀伸明(日本労働組合総連合会(連合)第6代会長/公益社団法人国際経済労働研究所 会長)
日本労働組合総連合会(連合)第6代会長の古賀伸明氏が「これからの社会と働くということ」について論じるレクチャーシリーズ。今回は“働くこと”後編をお届けする。技術革新への対応、経済性・競争・効率と社会性・協働・共生、企業(労使)の社会的責任、コミュニティの再生と身近な民主主義の再構築について、古賀氏はどうとらえているのだろう。(全6話中第4話)
時間:14分41秒
収録日:2017年12月27日
追加日:2018年2月28日
≪全文≫

●技術革新の中で「心を込める」働き方を守るには


 “働くこと”を考える上では、「技術革新への対応」も非常に重要です。昨今はIoTやAIなど、非常に速いスピードで技術革新が起こっています。重要なのは、技術革新によって人が振り回されるのではなく、人間がその技術をどう使うか。つまり人が主体の技術であることを、もう一度みんなが確認し合うことだと私は思います。

 それには、何といっても人が活きる仕組みが重要です。能力開発や人材育成において、AI、IoTにどう対応できる人をつくっていくかが、非常に大きな問題です。

 日本人は、働くことに心を込めています。それが、日本の働くことに対する誇りだと、私は思っています。アウトプットは同じ製品やサービスかもしれませんが、日本の場合、それに携わった人びとの心が込もっているのです。どんなに技術が発達しても、働くことに心を込める精神は、日本の変わることのない大きな特徴として持ち続けていきたい。私はそんな思いでいます。


●コンシャス・キャピタリズムの潮流


 私は、経済性・効率・競争などを決して否定しません。それらがなければ、社会は発展しないと思います。しかし、それらの概念だけで突き進む社会は、やはりおかしい。社会性が必要です。共につくっていく協働、共に生きていく共生などがバランスよく配置された社会や組織でなければならないと思います。

 2008年のアメリカの金融危機に端を発した世界同時不況以降、欧米の人たちと話をしたり、あるいは訪問した時に、「コンシャス・キャピタリズム(Conscious Capitalism)」という言葉をよく聞くようになりました。「コンシャス」の意味合いは難しいのですが、「思慮深い資本主義」とでも訳すのでしょうか。短期利益を追求するだけではなく、社会全体のステークホルダーの価値を上げていくような資本主義や市場経済が求められているのではないかという議論です。

 私もよく経営者の皆さんと話をしますが、その時、「四半期決算経営なんてやめた方がいい。ああいうものがあるから、数カ月間の利益が上がったり下がったりしたことで、エコノミストやマスコミに評価される。それを気にするから、数カ月以内で利益を上げなければならない。そのような短期で物事を見るのではなく、もっと中期的に見るべきだ」ということを、よく経営者の皆さんには言っています。現に欧米の企業で...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「経営ビジネス」でまず見るべき講義シリーズ
認知バイアス~その仕組みと可能性(1)認知バイアス入門
誰もが陥る「認知バイアス」…その例とメカニズム
鈴木宏昭
「逆・タイムマシン経営論」で磨く経営センス(1)人口問題の本質
「逆・タイムマシン経営論」は本質を見抜くための方法論
楠木建
生成AI「Round 2」への向き合い方(1)生成AI導入の現在地
生成AIの利活用に格差…世界の導入事情と日本の現状
渡辺宣彦
ハラスメント防止に向けた風土づくり(1)ハラスメントの概要
増え続けるハラスメント…その背景としての職場の特徴
青島未佳
メンタルヘルスの現在地とこれから(1)「心を病む」とはどういうことか
なぜ「心の病」が増えている?メンタルヘルスの実態に迫る
斎藤環
ソニー流「人的資本経営と新規事業」成功論(1)人を真に活かす人事評価とは
ソニー流の「人材論」「新規ビジネス論」を具体的に語ろう
水野道訓

人気の講義ランキングTOP10
仏教とキリスト教が照らし出す日本の宗教(2)教義の宗教と覚りの宗教
キリスト教は教義の宗教、仏教は覚りの宗教…仏教はなぜ普遍宗教か
橋爪大三郎
徳川将軍と江戸幕府~井伊直弼編(1)桜田門外の変と井伊直弼の人物像
「桜田門外の変」の謎…井伊直弼の警護に問題はなかったのか
山内昌之
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎
編集部ラジオ2026(28)自由喪失の危機に考えるハイエク-1
斎藤幸平氏に物申す…自由喪失の危機に読みたい自由主義の近現代史
テンミニッツ・アカデミー編集部
資本主義の再定義…哲学で考える(1)アダム・スミスの「市場と感情」
資本主義を哲学する…まずアダム・スミスの見えざる手と道徳感情論
中島隆博
地政学入門 歴史と理論編(1)地政学とは何か
地政学をわかりやすく解説…地政学の「3つの柱」とは?
小原雅博
中国春秋戦国時代と始皇帝(序)映画『キングダム』の中国史監修
中国古代史の真実と『キングダム』…史実がわかれば物語はもっと面白い
鶴間和幸
徳川家康の果断と深謀~指導者論と組織論(5)持続可能な天下泰平の制度設計
関ケ原はトップ官僚・石田三成と中央集権体制をつぶす戦い
片山杜秀
AI時代にリベラルアーツがなぜ必要か(1)AIに置き換わる仕事と人間がやる仕事
AI時代にリベラルアーツがなぜ必要か…人間がやるべきこととは?
橋爪大三郎
もののあはれと日本の道徳・倫理(1)もののあはれへの共感と倫理
本居宣長が考えた「もののあはれ」と倫理の基礎
板東洋介