宗教で読み解く世界
この講義シリーズは第2話まで
登録不要で無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
6,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
儒教の考え方…中国人の性格を形づくる政治学と家族道徳
宗教で読み解く世界(4)中国と儒教の世界
橋爪大三郎(社会学者/東京工業大学名誉教授/大学院大学至善館教授)
孔子が考えた儒教は、当時いろいろな考え方、やり方がある中で勝ち残っていく。では儒教が強かったのはどんな点なのか。儒教は中国社会でどのような役割を果たしているのか。現代の中国にも引き継がれている儒教の考え方について解説する。(全5話中第4話)
時間:9分21秒
収録日:2019年1月21日
追加日:2019年6月9日
カテゴリー:
≪全文≫

●中国の本質に関わる儒教・儒学


 橋爪大三郎です。今日は中国、そして儒教についてお話ししましょう。

 中国には、儒教の他に道教や仏教もあるわけですが、やはり、その中では何といっても儒教が一番大事です。昔は儒学といい、儒学が中国をつくった、あるいは中国が儒学をつくった、どっちともいえるのですが、中国の本質に関わるのが儒学だと、このようにいえると思います。

 さて、儒学についてですが、昔、孔子という人がいて、その孔子が元祖ですから、孔子がどういう人だったかということを少しお話ししましょう。それから、儒学が中国社会でどういう役割を果たすのかということをお話しします。


●時代は周王朝から春秋戦国時代へ


 最初に、孔子という人についてですが、実在した歴史上の人物で2500年ほど前にいたのではないかと思われます。当時は春秋戦国時代になりかかる頃です。その頃、周という王朝があったのですが、その末期です。周は中国の3つ目の統一王朝で、周の前に夏(か)、次に殷(いん)という国がありました。ただ、殷は中国では「いん」といわず、商(しょう)という国になります。

 そして、3つ目の王朝が周です。その周ですが、はじめは調子が良かったのが、だんだんだんだん盛り下がって、各地に王様のような人々、諸侯という人が出てきました。日本の戦国時代と似ているわけですが、天下統一をうかがって戦争するという時代になっていったわけです。そうした時代になりかかっていた頃のことです。


●青銅器から鉄器への転換が社会変化をもたらした


 ではなぜ、周の王朝の調子が悪くなり、各地に諸侯が出てきたのか。一言でいうと、戦争の仕方が変わったからです。周は青銅器時代にできた国で、刀とか甲冑とか、いろいろなものを全て青銅で造っていたのです。青銅は銅とスズの合金で、どちらも非常に希少な金属で値段が高いため、皆に行き渡らない。そこで、ごく一部の人が青銅(ブロンズ)で武装して、大体戦車という馬に引かせる車に乗って、平らな場所を走り回ります。これがすごく戦闘力があり、歩兵はやられてしまいます。歩兵はスピードが遅いので、ほとんど意味がなく、ごく一部の武装した人間が軍事力を独占し、ついでに政治力も握ることになります。これが青銅器時代なのですが、こうして出来上がる社会が貴族制になります。

 ところが、だんだんと鉄が普及して...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「哲学と生き方」でまず見るべき講義シリーズ
現代の小児科学と最高の子育て(1)現代の小児科学の役割
困難の克服と幸せな人生の獲得、それが小児科学の目的
高橋孝雄
『オデュッセイア』で読み解く神話の秘密(1)物語の構造を読み解くおもしろさ
『オデュッセイア』の面白さの秘密を神話の構造から読み解く…なぜ波乱万丈の神話が人間の創作の源泉になったか
松村一男
「自分をコントロールする力」の仕組み(1)自制心と目標の達成
自制心の重要性…人間は1日4時間も何かを「欲求」している
森口佑介
『還暦からの底力』に学ぶ人生100年時代の生き方(1)定年制は要らない
仕事をするのに「年齢」は関係ない…不幸を招く定年型思考
出口治明
今こそ問うべき「人間にとっての教養」(1)なぜ本を読むことが教養なのか
『人間にとって教養とはなにか』に学ぶ教養と本の関係
橋爪大三郎
おもしろき『法華経』の世界(1)法華経はSFだ!
法華経はSFだ!…心を元気にしてくれる法華経入門
鎌田東二

人気の講義ランキングTOP10
『万葉集』と律令社会~官僚の心得と歌宴(2)「出挙」と国司の仕事
地元の有力者の力を借りるために大伴家持が詠んだ歌とは?…今も奈良時代も変わらない中央官僚と地元有力者の関係
上野誠
『「甘え」の構造』と現代日本(1)「甘え」のインパクト
「甘え」は現代においてダメなものなのか…名著『「甘え」の構造』への2種類の誤解とは?
與那覇潤
現代人に必要な「教養」とは?(1)そもそも教養とは何か
教養とは…本質を捉える知、他者を感じる力、先頭に立つ勇気
小宮山宏
『オデュッセイア』で読み解く神話の秘密(1)物語の構造を読み解くおもしろさ
『オデュッセイア』の面白さの秘密を神話の構造から読み解く…なぜ波乱万丈の神話が人間の創作の源泉になったか
松村一男
高齢者のフレイル・認知症とその予防対策(5)サルコペニア・フレイル対策
認知症予防にはどんな食事がいいのか?鍵はビタミンDの充足
小川純人
「満洲」から考える日本とアジア(1)「満洲」を知る意義とは
「満洲史」はなぜ現代日本でタブー視されるのか?…王道楽土の夢とアヘンなどの裏面から見えてくる現代への教訓
宮脇淳子
小澤開作と満洲事変・日中戦争(1)少年時代の苦労と五族協和の夢
満洲で「五族協和」に命を懸けた小澤征爾の父・小澤開作
小澤俊夫
編集部ラジオ2026(36)宮脇淳子先生「満洲史」講義の要点
【10min解説】「満洲史」はタブー?…そこから見えてくる教訓とは?
テンミニッツ・アカデミー編集部
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎
進化的人間考~ヒトの性質と異様な現代社会(1)進化のスパンと現在の人間生活
ヒトの進化史を文明の発展の時間軸から考える
長谷川眞理子