宗教で読み解く世界
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イスラム教とアッラーの意味…キリスト教との関係と違い
宗教で読み解く世界(2)イスラム教の世界
橋爪大三郎(社会学者/東京工業大学名誉教授/大学院大学至善館教授)
イスラム教は唯一神アッラーを信仰し、預言者ムハンマドに下された神の啓示を記したコーランを第一の法律とする。そして、イスラムそのものが全ての一神教の中で一番格上と位置づけている。今回は日本人にとってなじみの薄いイスラム教を取り上げ、その理解を深める。(全5話中第2話)
時間:12分52秒
収録日:2019年1月21日
追加日:2019年5月25日
カテゴリー:
≪全文≫

●イスラムに関する理解度が低い日本


 橋爪大三郎です。今日は、イスラム教についてお話ししましょう。

 イスラム教はキリスト教に比べて、日本人にはなじみが薄いかもしれません。周りにイスラム教徒があまりいないからです。ですから、日本人はイスラム教になじみがなくても当たり前と思っていますが、でも、これは世界の常識と違うので注意してください。イスラム教徒は全部で15億人ほど、主にミドルイースト(中東)という場所にいますが、中央アジアやアフリカ、インドの両側や東南アジア、インドネシアに至るまで、世界中にいます。

 ヨーロッパは、イスラム世界と境を接していますから、ヨーロッパ人はいつもイスラムを意識しています。もう1000年以上意識しています。インドはイスラム世界と混じり合っています。ヒンドゥー教とイスラム教は、実はあまり仲が良くない面があるのですが、いつもイスラムを意識しています。

 中国は新疆ウイグルというところを清朝が占領して、中国の一部にしました。そこはウイグル族やカザフ族がいて、人口の大部分がイスラム教徒です。そこから中国中にいろいろな人が入り込んできていて、3,000万人ほどいると思うのですが、中国の都市だったら、必ずイスラムレストランがあったり、イスラムのコミュニティーがあったりします。ですから、中国の人たちはイスラム教をいつも意識しています。
 このように考えていくと、ロシアももちろんイスラムと境を接していますので、世界中でイスラムについてあまり興味と関心がなく、イスラム教徒もほとんどいないというのは、日本だけなのです。日本はそういう意味でイスラムの理解度が非常に低いので、基礎的なことをしっかり学ぶ必要があります。


●イスラムを考えていく順番とアッラーの意味


 さて、イスラムのことを考えていく順番についてお話しします。アッラーという神がいるのですが、アッラーとは何か。それから、預言者ムハンマドという人がいますが、ムハンマドとは何か。また、ムハンマドの聞いたアッラーの言葉、アッラーの啓示をまとめたコーラン(クルアーン)という本がありますが、コーランとは何か。さらに、イスラムの人々はどのように宗教生活を送り、日常生活を送る人々なのか。こういう順番で理解していくのがいいかと思います。

 最初にアッラーについてです。アッラーを神の名前だと誤解しないようにし...

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