生活支援ロボットと人の共生
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
ロボットと共生する社会に必要なものとは?
生活支援ロボットと人の共生(9)近づく共生社会
村田知之(神奈川県総合リハビリテーションセンター 研究部リハビリテーション工学研究室研究員)
山海嘉之氏の「テクノピアサポート」という言葉が表すように、ロボットと人が融合した超スマート社会の到来に向けて、今後は「サポート」という言葉がキーワードとなるだろう。しかし、現実の動向はバラ色のものばかりではない。ロボットと共生する社会に必要なものとは、一体何なのか。(全9話中第9話)
※インタビュアー:谷口和弘氏(慶応義塾大学商学部教授)
時間:15分10秒
収録日:2018年12月6日
追加日:2019年7月29日
≪全文≫

●ロボットと人間の近未来像は「バラ色」で描けるか?


谷口 人間とロボットの近未来について神奈川県では動画を発信していますが、先生にもお話をうかがいたいと思います。ソフトバンクのPepper、トヨタのKIROBO miniなど、可愛らしいロボットが出ていて、なじみやすいインターフェースが大事にされているようです。

 これは非常に大事なことで、小学校の入口に置いておくと、自閉症の子どもがあいさつをするようになったとか。ロボットが貴重だからといって、柵などを作って入れておくと、なかなか近づけなくなりますし、人間とロボットの距離感は大事なのでしょうね。ロボットが人間の心理状態にどういう影響を及ぼすか、「HRI(Human Robot Interaction)」という分野で研究が進んでいるとも聞いています。

 HALを開発された山海嘉之先生(サイバーダイン社)は、「これからはロボットと人が融合した超スマート社会がくる」と言われていました。それは人とテクノロジーの相互作用によって支えられるものであり、「テクノピアサポート」という言葉も出されていたように、やはり「サポート」という言葉がキーワードになるようです。

 しかし、人間のロボットに対する理解が不十分だったり、「シンギュラリティ」になるとAIが人間を追い越してコントロールできなくなるといった話も聞くなか、人間とロボットの未来はそう簡単な問題ではないだろうと思います。

 少し前に、2015年のアメリカ映画『デッド・シティ2055(原題:Vice)』を観ました。主演のブルース・ウィリスが事業家で、富裕層向けのリゾート都市「Vice」をつくる。そのなかでは自分の欲求のままに人造人間を利用でき、彼ら相手の殺人さえ許されている。その施設内で特権的に振る舞うことを覚えた富裕層は、外の社会でも犯罪を犯すようになる。そこで、Vice閉鎖を目指す動きが始まるというストーリーでした。

 これがテクノロジー寄りの話だとしたら、われわれが生きている「資本主義」という経済システムについて、トマ・ピケティというフランスの経済学者が少し前に『21世紀の資本論』を提唱して注目を集めました。「資本主義は格差を引き起こす」ことが大発見で、われわれの信じていた「経済成長によって格差は縮まる」という思い込みがくつがえされてしまいました。

 そうだとすると、ロボットやAIなどのテクノロジーを富裕層が独占するように...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「科学と技術」でまず見るべき講義シリーズ
進化生物学から見た「宗教の起源」(1)宗教の起源とトランス状態
私たちにはなぜ宗教が必要だったのか…脳の働きから考える
長谷川眞理子
社会はAIでいかに読み解けるのか(1)経済学理論の役割
AIやディープラーニングによって社会分析の方法が変わる
柳川範之
生成AI・大規模言語モデルのしくみ(1)生成AIとは何か
10年で劇的な進歩を遂げた生成AIと日本の開発事情
岡野原大輔
Beyond5G・6Gで進む情報通信の民主化(1)情報通信の民主化と「協創」
6Gの研究開発を推進する情報通信の民主化
中尾彰宏
進化的人間考~ヒトの性質と異様な現代社会(1)進化のスパンと現在の人間生活
ヒトの進化史を文明の発展の時間軸から考える
長谷川眞理子
ブラックホールとは何か(1)私たちが住む銀河系
太陽系は銀河系の中で塵のように小さな存在でしかない
岡朋治

人気の講義ランキングTOP10
資本主義の再定義…哲学で考える(1)アダム・スミスの「市場と感情」
資本主義を哲学する…まずアダム・スミスの見えざる手と道徳感情論
中島隆博
日本人が知らない自由主義の歴史~前編(1)そもそも「自由主義」とは何か
消極的自由と積極的自由?…なぜ自由主義がわかりづらいか
柿埜真吾
徳川将軍と江戸幕府~井伊直弼編(1)桜田門外の変と井伊直弼の人物像
「桜田門外の変」の謎…井伊直弼の警護に問題はなかったのか
山内昌之
第2次トランプ政権の危険性と本質(1)実は「経済重視」ではない?
トランプ政権の極右ポピュリズム…文化戦争を重視し経済軽視
柿埜真吾
ヒトはなぜ罪を犯すのか(1)「善と悪の生物学」として
ヒトが罪を犯す理由…脳の働きから考える「善と悪」
長谷川眞理子
組織心理学とは何か~『武器としての組織心理学』と概論
なぜ組織に「心理学」が必要か?多様化と個の時代の処方箋
山浦一保
「三国志」の世界とその魅力(1)二つの三国志
三国志の舞台、三国時代はいつの・どんな時代だったのか?
渡邉義浩
日本人が知らない自由主義の歴史~後編(1)ニューリベラリズムへの異議
ハーバート・スペンサーとダイシー…20世紀の危機の予言者
柿埜真吾
中国史概説~『皇帝たちの中国』を読む(1)なぜ「中国史はつまらない」のか?
驚きの中国史~「中国史はつまらない」という通説の裏の波乱の真実
宮脇淳子
AI時代と人間の再定義(1)AIは思考するのか
AIでは「思考の三位一体」が成立しない…考えるとは?
中島隆博