生活支援ロボットと人の共生
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
歩行アシストロボットを活用したリハビリテーション
生活支援ロボットと人の共生(4)ロボットリハビリ
村田知之(神奈川県総合リハビリテーションセンター 研究部リハビリテーション工学研究室研究員)
ロボットを活用したリハビリテーションは、かながわリハビリロボットクリニックが掲げる2つ目のテーマだ。パワードスーツとして注目されるサイバーダインのHAL、安川電機が輸入したRewalkなど、最新鋭のロボットを用いたリハビリは、どこまで可能か。また、その問題点はどこにあるのだろうか。(全9話中第4話)
※インタビュアー:谷口和弘氏(慶応義塾大学商学部教授)
時間:6分33秒
収録日:2018年12月6日
追加日:2019年7月24日
≪全文≫

●イスラエル製のRewalkを日本人に合わせる工夫


谷口 前回のお話にも関わりますが、先ほど「Rewalk」を見せていただきました。この製品はもともとイスラエルでつくられたものですよね。

村田 そうです。

谷口 イスラエルの方と日本人では体型が違うので、技術導入された安川電機が日本人向けにアレンジされたとうかがいました。

村田 はい。Rewalkはもともとイスラエル製で、軍事用の背景があったと聞いています。それが、安川電機を中心としてアジア圏で展開するとなった今、体格差がどうしても問題になってきました。

 Rewalk自体は、剛体でできているので、伸縮はしません。装着したときにどのような不具合が起きるかというと、装着者の側にひずみが生じてきてしまいます。体が合ってない状態で装着すると、膝の曲がる位置がわずかにずれているだけで接触部分の皮膚がずれ、擦過傷を起こしてしまったりします。

 当院でも少しそういう状況になりかけたので、リスク管理をしっかりしています。肌の強さ、骨格などが違うことが、当院で試しているなかでかなり明らかになってきました。しかし、装置自体は完成されたものなので、変えることができません。安川電機は輸入販売する立場なので、日本用の改造はできなかった。ではどうするかというと、装着者とロボットの間に何か緩衝材をかませて不具合を緩和する方法をわれわれはとりました。動くことで体に生じるずれを、クッション材などを挟んで擦過傷を予防するといったことを、実際には行っています。

 ですから、海外で問題なく使われている製品、FDA(アメリカ食品医薬品局)の認証にも合格した装置として、何ら問題のないものであっても、環境などが違うことで不具合が生じるケースがあることを、非常に勉強させてもらいました。今は、そのあたりに気をつけて運用しているところです。


●Rewalkは補装具、HALは医療機器。その違い


谷口 ありがとうございます。私の質問が後先になったため、ロボットクリニックの役割の話から少しずれてしまいました。一度そちらの方へ戻していただこうと思います。前回、筋電義手のお話をいただきましたので、それ以外の役割を聞かせてください。

村田 筋電義手の処方や訓練のほかには、ロボットを活用したリハビリテーションがあります。当院では今、サイバーダインのHALや安川電機のRewalk、その他いくつか...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「科学と技術」でまず見るべき講義シリーズ
培養肉研究の現在地と未来図(1)フェイクミート市場とリアルミート研究
食肉3.0時代に突入、「培養肉」研究の今に迫る
竹内昌治
生成AI・大規模言語モデルのしくみ(1)生成AIとは何か
10年で劇的な進歩を遂げた生成AIと日本の開発事情
岡野原大輔
新しい循環文明への道(1)採掘文明から循環文明へ
2026年頭所感~循環文明の「三つの柱」…いよいよ実現へ
小宮山宏
進化生物学から見た「宗教の起源」(1)宗教の起源とトランス状態
私たちにはなぜ宗教が必要だったのか…脳の働きから考える
長谷川眞理子
水から考える「持続可能」な未来(1)気候変動の現在地
最悪10メートル以上海面上昇…将来に禍根残す温暖化の影響
沖大幹
ChatGPT~AIと人間の未来(1)ChatGPTは何ができて、何ができないか
ChatGPTは考えてない?…「AIの回答」の本質とは
西垣通

人気の講義ランキングTOP10
こどもと学ぶ戦争と平和(3)「小さな外交官」と少年兵の問題
外国が攻めてきたらどうすればいい?戦争と少年兵の問題
小原雅博
インフレの行方…歴史から将来を予測する(1)インフレの具体像を探る
270年の物価の歴史に学べ…急激な物価上昇期の特徴と教訓
養田功一郎
高市政権の進むべき道…可能性と課題(2)財政戦略3つの問題点
高市政権の財政政策の課題は…ポピュリズム政策をどうする?
島田晴雄
「Fukushima50」の真実…その素顔と誇り(1)なぜ日本人は突入できたのか?
福島第一原発事故…日本の危機と闘った吉田昌郎と現場の人々
門田隆将
逆境に対峙する哲学(10)遺産を交換する
ナイチンゲールの怒りから学ぶこと…逆境の中で考えるとは
津崎良典
AI時代と人間の再定義(4)自分と出会うチャンス
プロセスこそが貴重…AIにない「自分と出会うチャンス」
中島隆博
平和の追求~哲学者たちの構想(7)いかに平和を実現するか
国際機関やEUは、あまり欲張らないほうがいいのでは?
川出良枝
ソニー流「人的資本経営と新規事業」成功論(4)新規事業成功のポイント
新規ビジネスの立ち上げ方、伸ばし方、見切り方の具体例
水野道訓
おもしろき『法華経』の世界(9)「如来寿量品」と三身論
仏の寿命は無量で久遠に実在する…「如来寿量品」の神秘
鎌田東二
地政学入門 ヨーロッパ編(10)グリーンランドと北極海
グリーンランドに米国の軍事拠点…北極圏の地政学的意味
小原雅博