全高18メートルの巨大な「動くガンダム」――その開発プロジェクトであるGGC(GUNDAM GLOBAL CHALLENGE)のリーダーのひとりを務めた橋本周司氏は、いかにしてこのプロジェクトを引き受け、構想したのか。プロジェクトの根幹にある「感動を創造する」という理念を中心に、「動くガンダム」開発の端緒を、モデルの市川紗椰氏によるナビゲーションのもとで振り返る。(2024年2月18日開催「大人の学びフェス」講演〈「動くガンダム」から考えるロボット工学と未来〉より、全6話中第1話)
※本講義は期間限定配信となっております。(~2025年11月26日まで)
「動くガンダム」に学ぶロボット工学と未来
18メートルの「動くガンダム」、感動を創造する開発秘話
「動くガンダム」に学ぶロボット工学と未来(1)感動を創造する「動くガンダム」
科学と技術
時間:7分30秒
収録日:2024年2月18日
追加日:2024年11月27日
収録日:2024年2月18日
追加日:2024年11月27日
カテゴリー:
≪全文≫
●実物でこそ体感できる「動くガンダム」の迫力
市川 よろしくお願いします。市川紗椰と申します。
橋本 橋本でございます。よろしくお願いします。
市川 まず今回、軸となるテーマの「動くガンダム」なのですが、ご覧になったことのない方もいるとのことなので、映像で1度見るのがいいでしょうか。
橋本 そうですね。バンダイさんからビデオクリップいただきましたので、見ていただこうと思います。
市川 はい。
<ビデオ 「本物のガンダム」>
ナレーション:横浜で会える、本物のガンダム。全高18メートルのガンダムが繊細に動く。その迫力をリアルに体験せよ。
<ビデオ 横浜ガンダム紹介>
橋本 ありがとうございます。こんな感じのもので、実はもっといろいろな動きの映像もないわけではないのだけれど、これで見てもしょうがない。
市川 たしかに(笑)。
橋本 実物を見ないとダメだということです。
●「動くガンダム」開発のきっかけ
市川 そうですね。本当に大迫力のもので、私も見に行ったときは思っていた以上に動いていて、本当に驚きだったのですが、先生がそもそも動くガンダムに関わることになった経緯から伺ってもいいですか。
橋本 はい。だいぶ前に、お台場にガンダムの立像ができました。
市川 ええ。
橋本 それで半年ぐらいの間に400万人見に来たのだということらしいのです。
市川 私も行きましたよ。
橋本 あれはほとんど動かないのですけれど、それでこの“ガンダムのボス”の宮河(恭夫)さん(バンダイナムコエンターテインメント社長)という方がいらして、この次はどうしようかということで、「動かそう」と言われたのだそうです。
ただ、18メートルの高さがありますから、普通のロボット技術でこれを歩かせるというのはまず不可能なので、普通は聞いたらやめておいたほうがいいということになるのだろうと思うのですけれど、実はその関係者の中に私の研究室の卒業生がいて、「こういう話にあいつなら乗るのではないか」ということで、話をしに行ったらどうかということを言ったらしいのです。
私のところに、こういうことを考えているのだけれど、どうだろうかということがあって、私は、ロボット工学的に、実際に...
●実物でこそ体感できる「動くガンダム」の迫力
市川 よろしくお願いします。市川紗椰と申します。
橋本 橋本でございます。よろしくお願いします。
市川 まず今回、軸となるテーマの「動くガンダム」なのですが、ご覧になったことのない方もいるとのことなので、映像で1度見るのがいいでしょうか。
橋本 そうですね。バンダイさんからビデオクリップいただきましたので、見ていただこうと思います。
市川 はい。
<ビデオ 「本物のガンダム」>
ナレーション:横浜で会える、本物のガンダム。全高18メートルのガンダムが繊細に動く。その迫力をリアルに体験せよ。
<ビデオ 横浜ガンダム紹介>
橋本 ありがとうございます。こんな感じのもので、実はもっといろいろな動きの映像もないわけではないのだけれど、これで見てもしょうがない。
市川 たしかに(笑)。
橋本 実物を見ないとダメだということです。
●「動くガンダム」開発のきっかけ
市川 そうですね。本当に大迫力のもので、私も見に行ったときは思っていた以上に動いていて、本当に驚きだったのですが、先生がそもそも動くガンダムに関わることになった経緯から伺ってもいいですか。
橋本 はい。だいぶ前に、お台場にガンダムの立像ができました。
市川 ええ。
橋本 それで半年ぐらいの間に400万人見に来たのだということらしいのです。
市川 私も行きましたよ。
橋本 あれはほとんど動かないのですけれど、それでこの“ガンダムのボス”の宮河(恭夫)さん(バンダイナムコエンターテインメント社長)という方がいらして、この次はどうしようかということで、「動かそう」と言われたのだそうです。
ただ、18メートルの高さがありますから、普通のロボット技術でこれを歩かせるというのはまず不可能なので、普通は聞いたらやめておいたほうがいいということになるのだろうと思うのですけれど、実はその関係者の中に私の研究室の卒業生がいて、「こういう話にあいつなら乗るのではないか」ということで、話をしに行ったらどうかということを言ったらしいのです。
私のところに、こういうことを考えているのだけれど、どうだろうかということがあって、私は、ロボット工学的に、実際に...
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