「動くガンダム」に学ぶロボット工学と未来
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
アシモフの「ロボット三原則」では無理!? ロボット研究の今
「動くガンダム」に学ぶロボット工学と未来(5)脱人間中心主義のロボット研究
科学と技術
アシモフの「ロボット三原則」の考え方がある。それは完全に人間中心的な考え方だが、その考え方で進めている限り、大したことはできないと橋本氏は言う。ではどうすればいいか。 AIが急速に発展する状況の中、“固定観念にとらわれないロボット研究について、化学反応で動くロボット”の実験例を見ながら考える。(2024年2月18日開催「大人の学びフェス」講演〈「動くガンダム」から考えるロボット工学と未来〉より、全6話中第5話)
※本講義は期間限定配信となっております。(~2025年11月26日まで)
時間:8分14秒
収録日:2024年2月18日
追加日:2024年12月25日
≪全文≫

●固定観念にとらわれないロボット研究


橋本 そういうことで、ものを何かつくるとき、考える範囲をどこまでにするかということで、その人の考えられることが決まってしまうから、そんなものを外して考えればもっとできるだろうということで、1つ、これを見ていただくと分かります。

 これは化学反応で動くロボットといってしまうと変なゲル(ゼリー)なのだけれど、この中で化学反応が起きています。周期的に反応を繰り返します。ただそれだけなのですけれど、こういうものもロボットの1つと考えれば。

市川 そうなのですね。

橋本 このような材料を使った新しいタイプのロボットのつくり方です、この場合には温度をうまく管理しないとこれが動かないのですけれど、そういう環境をうまく管理して、種の薬品をうまく混ぜてというようなこととか、薬品と薬品がどうくっつくかということを制御するための遺伝子みたいな薬品をまた入れて、とかです。そういうことをやっていけばできるのではないかと思っているのです。

市川 すごい。

橋本 これをやった人は私のところで学位を取って、今、東京工業大学の先生になっています。まさにこういう研究を進めています。

市川 今、これは、ロボットの形に対してそもそもいろいろとらわれてしまっているところがあるということですね。こういうものを見ていると、生命とロボットの差がもう(分からない…)。化学反応で動き出すということで…。

 でも、人も化学反応で動いているわけですよね。

橋本 そういうことですね。それと科学物理的な電気信号が流れているのでしょう。

市川 はい。

橋本 そういう意味でいうと、まず次に問題になってくるのは、自分に寿命があるから、自分で材料を使って組み立てられるためには何をしたらいいかです。

 これは非常に簡単なゼリーのキューブの表面に工夫をして、グルグル震わせているうちにだんだん組になってくるという簡単な例ですけれど、こんなこともできるようになります。

 そういうものをうまく合わせれば、今とは違うもののつくり方があるだろうし、これが1000に1つできれば十分なわけですね。

 今の工業生産は、歩留まりが80パーセントないとダメだとかいうけれど、1000分の1だっていいので...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「科学と技術」でまず見るべき講義シリーズ
「海の哺乳類」の生き残り作戦(1)分類と海牛目の特徴
「海の哺乳類」が海の中で行った「生き残り作戦」とは
田島木綿子
ヒトの性差とジェンダー論(1)「性」とは何か
MLBのスーパースターも一代限り…生物学から迫る性の実態
長谷川眞理子
「宇宙の創生」の仕組みと宇宙物理学の歴史(1)宇宙の階層構造
「宇宙の階層構造」誕生の謎に迫るのが宇宙物理学のテーマ
岡朋治
培養肉研究の現在地と未来図(1)フェイクミート市場とリアルミート研究
食肉3.0時代に突入、「培養肉」研究の今に迫る
竹内昌治
知能と進化(1)知性と身体性
AI、ディープラーニングとは…知能と身体性は不可分か?
長谷川眞理子
本当によくわかる「量子コンピュータ入門」(1)量子コンピュータとは何か
「量子コンピュータ」はどういうもので、何に使えるのか
武田俊太郎

人気の講義ランキングTOP10
産業イニシアティブでつくるプラチナ社会(1)「プラチナ社会」構想と2050年問題
5つの産業で「資源自給・人財成長・住民出資」国家を実現
小宮山宏
クーデターの条件~台湾を事例に考える(1)クーデターとは何か
台湾でクーデターは起きるのか?想定シナリオとその可能性
上杉勇司
エンタテインメントビジネスと人的資本経営(2)日本人が知らない世界エンタメ市場
実は「コンテンツ世界収益ベストテン」に日本勢が5つも!
水野道訓
学力喪失の危機~言語習得と理解の本質(1)数が理解できない子どもたち
なぜ算数が苦手な子どもが多いのか?学力喪失の真相に迫る
今井むつみ
今こそ問うべき「人間にとっての教養」(1)なぜ本を読むことが教養なのか
『人間にとって教養とはなにか』に学ぶ教養と本の関係
橋爪大三郎
習近平中国の真実…米中関係・台湾問題(7)不動産暴落と企業倒産の内実
不動産暴落、大企業倒産危機…中国経済の苦境の実態とは?
垂秀夫
ショパンの音楽とポーランド(1)ショパンの生涯
ショパン…ピアノのことを知り尽くした作曲家の波乱の人生
江崎昌子
編集部ラジオ2025(24)「理解する」とはどういうこと?
学力喪失と「人間の理解」の謎…今井むつみ先生に聞く
テンミニッツ・アカデミー編集部
経験学習を促すリーダーシップ(1)経験学習の基本
成長を促す「3つの経験」とは?経験学習の基本を学ぶ
松尾睦
大谷翔平の育て方・育ち方(1)花巻東高校までの歩み
大谷翔平の育ち方…「自分を高めてゆく考え方」の秘密とは
桑原晃弥