経営者としての激動の人生
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なぜ「200年住宅」をつくろうと考えたのか
経営者としての激動の人生(5)200年住宅
三澤千代治(株式会社MISAWA 取締役会長/ミサワホーム創業者)
ミサワホーム退任後も、創業者の挑戦は続いている。平成20(2008)年に成立した「長期優良住宅の普及促進」は、「200年住宅」の提言がヒントになった。日本の家は、この先どう変わっていくのか。(2018年10月2日開催日本ビジネス協会JBCインタラクティブセミナー講演「経営者としての激動の人生」より、全5話中第5話)
時間:11分10秒
収録日:2018年10月2日
追加日:2019年8月13日
≪全文≫

●日本の家の耐久性と「200年住宅」


 会社を辞めた後、私はしばらく頭を冷やしていました。2年ほどして気が付いたのは、日本の家の耐久性が短いことです。平均で26年といわれていますが、アメリカが45年、イギリスはたしか75年ぐらいだったと思います(出典は平成8年「建設白書」)。

 いいかえれば、日本の家は20年たつとタダになってしまうということです。中古で入手するともっとひどく、10年でタダになることもあるわけです。これは一般論ですから、ミサワホームとしてはそうならないように作ってきました。しかし、これは是正しなければいけないところです。

 住宅の寿命を長くするにはどうすればいいか。200年を基準にして全国で調べてみると、200年以上の古民家はまだまだ健在で一番古いものは神戸の「千年家」で、ダム建設のため移築されていますが、ほぼ1000年経っています。200年住宅自体は全国のどこにでもある。つまり、そういう技術は確立されていたということです。

 海外でも調べてみましたが、海外にもやはり古民家が多く残っています。一番古いのがフランスで、築700年の家がありました。イギリスでは500年、ドイツでは350年ぐらいの家がたくさんあります。歴史がないといわれるアメリカにも200年住宅はありました。

 このように、やればできるということが分かったものですから、私は「200年住宅」を標榜して仕事を始めました。


●自民党の『200年住宅ビジョン』と「長期優良住宅」


 ちょうどご縁があって裏千家の初釜式にうかがったところ、当時まだ官房長官だった福田(康夫)氏にお会いしました。初釜が始まる前には、なんとなく名刺交換などでぶらぶらする時間があるので、「200年住宅で耐用年数の長い家を作ろうと思う」という話を福田氏にすると、「ああ、それはいい。国民が豊かになる話ですね」と言われました。それはその通りで、家がどんどん償却してしまうにつれ、持ち主は貧乏になります。福田氏は「国民が豊かになる」と賛成してくれました。

 その後しばらくして福田氏は総理大臣に就任されました。就任演説に「200年住宅が必要だ」という言葉が入りましたので、お礼を言うと「アメリカ歴代大統領の就任演説には、必ず住宅政策のことが入っている。日本の総理大臣就任演説には入っていなかった」という言葉が返ってきました。福田氏はアメリカでの生活経験がありますから...

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