経済学的発想とは何か
この講義シリーズの第1話
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
マルクス経済学と近代経済学の「意外と重要な違い」とは
経済学的発想とは何か(2)マルクス経済学の運命
50年ほど前には、日本の大学で主流にあったマルクス経済学が、近代経済学にその座を譲って久しい。なぜ、そうなったのだろうか。経済学の進歩と人類の発展は、果たして同期しているといえるのだろうか。(全3話中第2話)
※インタビュアー:神藏孝之(10MTVオピニオン論説主幹)
時間:5分58秒
収録日:2019年7月10日
追加日:2019年9月3日
カテゴリー:
≪全文≫

●マルクス経済学はなぜ主流から滑り落ちたのか


―― もう一つお聞きしたかったのが、僕らの年代ってまだマルクス経済が強かったんですよ、圧倒的に。あれって、一時期日本に来て、今もうほとんどなくなっちゃった、みたいな感じですが、マルクスの経済学ってどんな感じなんでしょうか。

柳川 僕は、実はほとんどマルクス経済学を勉強したことがないので、その真価を評価できる立場にないですし、現状がどうなっているかを正確には把握できていないので、フェアな判断ができているかどうか分からないのですが、僕なりに思うことはですね、やっぱりマルクス経済学がある意味で難しくなってしまった理由は、「マルクスという名前がついてしまったこと」なのではないかと思います。だから、結局マルクスが当時考えていたことから、あまり大きく抜け出すことができなくなってしまった。

 少なくともその当時にあって、マルクスが考えたことは最先端の話だったと思いますし、すごい思想だし、すごい理論だった。だけれども残念ながら、経済って生き物なので、環境も変わりますし、技術も変わります。マルクスが生きていた時と今とでは、例えば、グローバル化のことも全然違いますし、技術も違うわけなので、本質はあまり変わらないかもしれませんけど、それでも随分変わったものがあるんだろうということで、本当はそこに部分的にマルクスを否定するような、学問的な発展が必要だったのではないか、と思います。そこはやっぱり、「マルクス経済学」、という名前がついているがために、マルクスを否定することがなかなか難しかったのでないかと思います。



●今の経済学の面白さは思想体系の中で多面的に切磋琢磨が行われたこと


―― やっぱりマルクスが家元になってしまったのですね。

柳川 そうじゃないかな、と推測するだけですけど。だから、「近代経済学」と通常いわれている、マルクス経済学ではない経済学の方は、一人の思想の枠に捉われないで、ある意味で弱肉強食的な、戦国時代的なものだったので、誰か皇帝がいるというようなことにはならなくて、「これはダメだ」となれば別のモデルを使う、という感じで、ある意味節操もないですね。そういう意味では、一時期では「ケインズ経済学」ということが割と言われていて、確かケインズが考えていたことがぴったりフィットした時代もあったと思うんですけど、もし、ケ...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
これからの社会・経済の構造変化(1)民主主義と意思決定スピード
フラット化…日本のヒエラルキーや無謬性の原則は遅すぎる
柳川範之
過激化した米国~MAGA内戦と民主党の逆襲(1)米国の過激化とそのプロセス
トランプ政権と過激化した米国…MAGA内戦、DSAの台頭
東秀敏
こどもと学ぶ戦争と平和(1)私たちに必要な想像力と戦争体験
なぜ戦争が起こるのだろう…大切なのは想像力と生の声
小原雅博
本当によくわかる経済学史(1)経済学史の概観
経済学史の基礎知識…大きな流れをいかに理解すべきか
柿埜真吾
日本の財政政策の効果を評価する(1)「高齢化」による効果の低下
高齢化で財政政策の有効性が低下…財政乗数に与える影響
宮本弘曉
会計検査から見えてくる日本政治の実態(1)コロナ禍の会計検査
アベノマスク、ワクチン調達の決算は?驚きの会計検査結果
田中弥生

人気の講義ランキングTOP10
こどもと学ぶ戦争と平和(1)私たちに必要な想像力と戦争体験
なぜ戦争が起こるのだろう…大切なのは想像力と生の声
小原雅博
新撰組と幕末日本の「真実」(序)『ちるらん』の魅力と史実の絶妙さ
新撰組と『ちるらん』…群像劇としての魅力の源泉に迫る!
堀口茉純
「Fukushima50」の真実…その素顔と誇り(6)日本人の現場力のすごさ
日本は助かる運命にあった…わが国は現場力で保っている国
門田隆将
インフレの行方…歴史から将来を予測する(6)高市政権誕生の影響
ポイントは財政悪化よりインフレ?…高市政権でどうなるか
養田功一郎
ドンロー・ドクトリンの台頭(3)脱地政学論と日本への影響
ドンロー・ドクトリンの正体は脱地政学論…日本の進む道は
東秀敏
これから必要な人材と人材教育とは?(1)人手の供給不足とマクロ経済への影響
ごく一部の人手不足が「致命的」になる…Oリング・セオリー
柳川範之
進化生物学から見た「宗教の起源」(2)宗教の機能とメンタライジングの次元
毛繕いを代行!?脳の大型化が可能にしたメンタライジング
長谷川眞理子
編集部ラジオ2026(4)門田隆将先生「Fukushima50」の真実
【10分解説】福島第一原発事故…吉田昌郎氏と現場の底力
テンミニッツ・アカデミー編集部
AI時代と人間の再定義(1)AIは思考するのか
AIでは「思考の三位一体」が成立しない…考えるとは?
中島隆博
「進化」への誤解…本当は何か?(6)木村資生の中立説
欧州では不人気…木村資生の中立説とダーウィンとの違い
長谷川眞理子