戦国合戦の真実
この講義シリーズは第2話まで
登録不要で無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
6,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
恐るべき「落ち武者狩り」…明智光秀と宇喜多秀家の明暗
戦国合戦の真実(7)落ち武者狩りと武士の命運
合戦での敵は相手だけではない。正規戦が終わる頃、戦場周辺では農民たちによる落ち武者狩りが始まるという。落ち武者狩りの一撃で命を落とす者もいれば、逆に落ち武者狩りに助けられ、生き長らえる者もいたりと、合戦後にも悲喜交々のドラマが展開されている。(全7話中第7話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:15分58秒
収録日:2019年11月6日
追加日:2020年1月19日
≪全文≫

●落ち武者の一突きで逝った明智光秀の最期


―― 決着がついた後、これまでも話が出てきましたけれども、「落ち武者狩り」が行われたわけですね。

中村 正規の戦が終わる頃から、戦っている軍団とはまったく関係のない第三者が、周辺でうごめき始めることがあるわけです。戦国時代は兵農分離以前ですから、普通は農民として暮らしているけれども、落ち武者が来たときには隠し持っている武器でそれを討ち止め、物を奪ったり、武器や鎧を剥ぎ取ったり、それを叩き売ってお金にしたり、それこそ上﨟(じょうろう)を捕まえるかもしれない。どんな悪さをするかも分からない、そういう人たちが、ライオンの狩りが終わった後に、ハイエナの群れが現れるように戦場に出てくる。

 その落ち武者狩りでやられてしまった例が、明智光秀です。竹槍でやられたと伝わっています。一揆のときに竹槍は武器になりますから、農民たちも竹槍の使い方をよく知っていて、先の方をよく焼いて、固めてあるのです。生の竹をスパンと斜めに切ったもので突こうすると、意外とクシャッとなるのですが、焼くことで余計な柔らかい繊維部分がなくなって、固いところだけ残るから、グッと入る。

 しかも、槍や刀の使い方を知っている人間は、急所を知っているのです。光秀も腋の下あたりをやられている。鎧も脇のところは空いていますから、そこを狙ったのだと思います。光秀の死は、あえない最期という感じがしますね。


●負け戦の果てにあった宇喜多秀家の数奇な人生


 それとはまったく対照的なのが宇喜多秀家で、関ヶ原の西軍の主力でした。西軍の中央で戦った福島正則率いる東軍最強の部隊と対峙しました。宇喜多も1万6500で西軍最大の部隊でした。

―― 宇喜多と福島ですね。

中村 押したり引いたりの大戦争をやったのですが、ついに、小早川秀秋の裏切りをきっかけに西軍が総崩れになります。そのとき、秀家は、関ヶ原の北にある伊吹山へとりあえず逃げ込んで、まず追跡を絶つ。そしてどこかで西に下っていけば京都、大坂へ行き着けると踏んだのでしょう。しかし、道を間違えて、だんだんと曲がって東の麓のほうへ向かっていくコースに行ってしまう。

 その辺りは春日谷というのですけれども、昔は粕川谷といわれていました。伊吹山は石灰岩の山なので、白濁した水が流れてくるのを「粕が流れてくる」と表現したのでしょう。今は春日...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「歴史と社会」でまず見るべき講義シリーズ
徳川将軍と江戸幕府~井伊直弼編(1)桜田門外の変と井伊直弼の人物像
「桜田門外の変」の謎…井伊直弼の警護に問題はなかったのか
山内昌之
徳川家康の果断と深謀~指導者論と組織論(1)率先し陣頭指揮する
徳川家康の「天下泰平」デザインとは?…陣頭指揮とカリスマ性
片山杜秀
中国春秋戦国時代と始皇帝(序)映画『キングダム』の中国史監修
中国古代史の真実と『キングダム』…史実がわかれば物語はもっと面白い
鶴間和幸
ロシア人の見る「ロシアの歴史」(1)会ってみたプーチン…その実像
ロシア人の見る「ロシアの歴史」を知るとロシアがよくわかる・・・実際に会ってみたプーチンの印象とは?
上月豊久
オスマン帝国とは何か~その繁栄と共生の秘密~
オスマン帝国とは何か?その繁栄の理由
山内昌之
「武士の誕生」の真実(1)10世紀の東アジア情勢と「王朝国家」
武士は「お手本がない時代」だからこそ生まれた…武士誕生の真実と大唐帝国の解体
関幸彦

人気の講義ランキングTOP10
伊福部昭で語る日本・西洋・近代(1)チェレプニン賞に輝いた無名の作曲家
映画『ゴジラ』の作曲家・伊福部昭が直面した「日本と東洋と西洋」そして「近代の超克」
片山杜秀
「良き対話」とは?――哲学から考える(1)対話とは何か――会話・説教との違い
「良き対話」のヒントを哲学から考える…「対話」の大前提とは、そして「会話」「説教」「場回し」とは何が違うのか?
納富信留
「満洲」から考える日本とアジア(1)「満洲」を知る意義とは
「満洲史」はなぜ現代日本でタブー視されるのか?…王道楽土の夢とアヘンなどの裏面から見えてくる現代への教訓
宮脇淳子
編集部ラジオ2026(38)アメリカ中間選挙と民主主義
【10min解説】第2期のトランプ大統領と中間選挙を考える
テンミニッツ・アカデミー編集部
ロシア人の見る「ロシアの歴史」(1)会ってみたプーチン…その実像
ロシア人の見る「ロシアの歴史」を知るとロシアがよくわかる・・・実際に会ってみたプーチンの印象とは?
上月豊久
高齢者のフレイル・認知症とその予防対策(1)老年病科と高齢者の疾患・病態の特徴
頻尿、低栄養、転倒、誤嚥、フレイル…増える老年症候群と高齢者の疾患・病態の特徴
小川純人
「重要思考」で考え、伝え、聴き、議論する(1)「重要思考」のエッセンス
重要思考とは?「一瞬で大切なことを伝える技術」を学ぶ
三谷宏治
生成AI「Round 2」への向き合い方(1)生成AI導入の現在地
生成AIの利活用に格差…世界の導入事情と日本の現状
渡辺宣彦
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎
小澤開作と満洲事変・日中戦争(1)少年時代の苦労と五族協和の夢
満洲で「五族協和」に命を懸けた小澤征爾の父・小澤開作
小澤俊夫