戦国合戦の真実
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
戦国時代、鉄砲の国産に成功した意外なきっかけ
戦国合戦の真実(5)変わり兜と鎧・鉄砲の伝来
武士が身につけるものに「兜」があるが、戦国時代には、トンボ、熊などを模したさまざまな「変わり兜」が制作された。これらは日本の武士のダンディズムの表れと考えられるが、一方で、戦国武将たちは、舶来物も重宝した。それが、ヨーロッパから持ち込まれた鉄砲、鎧、兜だ。(全7話中第5話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:8分28秒
収録日:2019年11月6日
追加日:2020年1月12日
≪全文≫

●変わり兜に表れた武士のダンディズム


中村 戦国時代というのは、金色のオオクワガタの兜など、日本的なダンディズムが発達した時代でもあります。

 変わり兜といって、熊の首の兜とか、鷲のくちばしの形の兜など、今あるようなヘルメットのデザインは、戦国から安土桃山時代にだいたい出そろっていますね。

―― 昆虫のもあるのですね。

中村 虫の場合、トンボが多いですね。トンボは鎧を着ているような虫だから、武士たちが非常に珍重するのです。戦国時代にトンボは「勝虫」、勝利の虫と書かれました。だから、トンボ模様の小袖が武士の娘たちには非常に喜ばれました。

―― 縁起がいいと。

中村 縁起物を非常に大事にするのです。

―― 鉄砲が入ってきて、鎧も形が変わってくるわけですね。

中村 そうですね。最初は「縅(おどし)」といって、太いしっかりした布で縫い合わせていたのですが、火縄銃が出てくると、貫通してしまうので危ないとなった。それで何かないかと言っていると、「キリシタン」「伴天連(バテレン)」といわれていたイエズス会士たちがちょうどゴア経由で西洋の甲冑を持ってくるわけですね。お金のある大名たちが喜んで着たのです。

 伴天連たちは、イソップ物語だけでなく、鎧も持ってきたのですね。特にドイツのニュールンベルク産の鎧は全部鋼でできています。「南蛮兜」「南蛮鎧」といって徳川家康も喜んでそれを買って、着用したものが残っています。南蛮鎧というのはカチャッと装着しまえば、顔面も全部安全です。最大の特徴は、モーターボートの底のように、胴の中央に縦に盛り上がっている「筋」です。これを「鎬筋(しのぎすじ)」と呼びます。

―― 刀の鎬(しのぎ)ということでいいのですね。

中村 そうです。円形になっているので、どう撃っても、ピュンと跳ねる。ストンとは入らない。どこから撃たれても反射角ができるようになっているのです。弾をはじく鎧だというので金のある人はみんなこれを欲しがった。先述した家康着用の鎧は試し弾といって試しに撃ってみたら貫通しなかった。ボコッと凹んだ凹みがよくわかる鎧が残っています。

 ところが、ニュールンベルク産の鎧というのはゲルマンの大男が着るもので、当時、日本人は160センチメートルもあったら大男という小柄な民族でしたので、大きすぎた。鎧を着ると、太もものあたりまでカバーしてしま...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「歴史と社会」でまず見るべき講義シリーズ
豊臣政権に学ぶ「リーダーと補佐役」の関係(1)話し上手な天下人
織田信長と豊臣秀吉の関係…信長が評価した二つの才覚とは
小和田哲男
天下人・織田信長の実像に迫る(1)戦国時代の日本のすがた
近年の研究で変わってきた織田信長の実像
柴裕之
近現代史に学ぶ、日本の成功・失敗の本質(1)「無任所大臣」が生まれた経緯
現代の「担当大臣」の是非は戦前の「無任所大臣」でわかる
片山杜秀
豊臣兄弟~秀吉と秀長の実像に迫る(序)時代考証が語る『豊臣兄弟!』の魅力
2026年大河ドラマ『豊臣兄弟!』秀吉と秀長の実像に迫る
黒田基樹
戦国合戦の真実(1)兵の動員はこうして行なわれた
戦国時代の兵の動員とは?…無視できない農民の事情
中村彰彦
「三国志」の世界とその魅力(1)二つの三国志
三国志の舞台、三国時代はいつの・どんな時代だったのか?
渡邉義浩

人気の講義ランキングTOP10
豊臣兄弟~秀吉と秀長の実像に迫る(7)領国経営と秀長の統治能力
想像以上に有能――領民に慕われた秀長のリーダーシップ
黒田基樹
「進化」への誤解…本当は何か?(5)ダーウィンの生物紀行
ダーウィン「進化論」執筆の背景…娘の死と信仰との決別
長谷川眞理子
逆境に対峙する哲学(10)遺産を交換する
ナイチンゲールの怒りから学ぶこと…逆境の中で考えるとは
津崎良典
歌舞伎はスゴイ(1)市川團十郎の何がスゴイか(前編)
市川團十郎の歴史…圧倒的才能の初代から六代目までの奮闘
堀口茉純
「幸福とは何か」を考えてみよう(1)なぜ幸せになりたいのですか
「幸福」について語り合う「哲学カフェ」を再現
津崎良典
禅とは何か~禅と仏教の心(1)アメリカの禅と日本の禅
自発性を重んじる――藤田一照師が禅と仏教の心を説く
藤田一照
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
今井むつみ
「次世代地熱発電」の可能性~地熱革命が拓く未来
地熱革命が世界を変える――次世代地熱の可能性に迫る
片瀬裕文
生き抜くためのチカラ~為末メソッドに迫る(4)人生の勝敗を考える
幸せの鍵「なにげなさ」とは何のことか
為末大
新しい循環文明への道(1)採掘文明から循環文明へ
2026年頭所感~循環文明の「三つの柱」…いよいよ実現へ
小宮山宏