定年後の人生を設計する
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
「自分を持っていく場所を探す」ためには場数を踏むこと
定年後の人生を設計する(6)定年準備のための7か条<後編>
楠木新(人事・キャリアコンサルタント)
定年後の充実した人生は一朝一夕に手に入るものではなく、事前の準備が求められる。そこにはお金や時間だけでなく、意識の準備も含まれている。会社員時代とは異なった仕方で社会とつながる感覚を身につけ、自分に何ができるのか、自分は何がしたいかを今一度考えて、行動に移していくことが大切である。(全6話中第6話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:12分08秒
収録日:2021年8月25日
追加日:2021年11月2日
≪全文≫

●定年準備のための第4条:個人事業主と接触する


―― ありがとうございます。次に第4条ですが、「個人事業主と接触する」ということです。ここはどういうことですか。

楠木 先ほど社会とのつながり方という意味では、会社員は会社を通して社会と間接的につながっています。例えば、個人事業主でお金を稼いでいる人については、いろいろなパターンがあり、農業に従事している人、デザイナーさん、大工さん、理容師さん、写真家さん、芸人さんなど、いろいろな人がいます。自分一人で個人事業主としてやっている人は、社会と直接つながって対応(商売)している部分があります。会社員の人は、この商売感覚という部分で学ぶべき点が多いと思っています。

 私が取材した事例でいうと、会社員だった当時、芸人さんの取材をしました。芸人さんはやはり隙間があれば、自分の主張をどんどん入れ込んできます。しかし、会社に戻って、社内の会議に出てみると、そこでは自分の存在を隠すかのように(控えめに)発言する人もいます。ということで、社会に直接対峙している人たちから学ぶことはあると思っています。

 ではそういう人たちとどういうところで出会うかというと、例えば学生時代の同窓会や地域活動、あるいはPTA活動の場などがあります。そうした場で個人事業主さんがいれば、彼らと話をしながら、彼らがどのように社会と直接つながっているのかを学ぶことは結構意味があると思います。私自身もそうした活動の中で、いろいろ教えてもらったことがあったので、これを条文の一つに挙げさせてもらいました。

―― 例えば、個人事業主の人とお付き合いするにしても、どういう視点を持っているかで、当然見えてくるものが変わってきますね。

楠木 変わってきます。例えば、私が取材を受けたときのカメラマンで、知り合いになった50代の人がいました。そのときに感じたのは、会社の中の50代半ばの人と、同じ50代半ばのそのカメラマン(フリー)の人とでは、元気さや若さが全く違うので、その違いは何なのかということです。

 やはり会社の枠組みの中だけにいると、どうしてもその中でロートル(老頭児:中国語で年寄りの意味)だと思ってしまいがちです。しかし長い寿命で考えると、50代半ばのカメラマンやフリーランス、会社の人もそうですが、まだまだこれから時間もたくさんあり、働く時間もありますので、全然ロー...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「経営ビジネス」でまず見るべき講義シリーズ
ストーリーとしての競争戦略(1)当たり前の重要さ
柳井正氏の年度方針「儲ける」は商売の本筋
楠木建
メンタルヘルスの現在地とこれから(1)「心を病む」とはどういうことか
なぜ「心の病」が増えている?メンタルヘルスの実態に迫る
斎藤環
エンタテインメントビジネスと人的資本経営(1)ソニー流の多角化経営の真髄
ソニー流「多角化経営」と「人的資本経営」の成功法とは?
水野道訓
マザーテレサとの出会い
人生を変えたマザーテレサの言葉…あの人たちはキリストだ
上甲晃
本質から考えるコンプライアンスと内部統制(1)「法令遵守」でリスクは管理できない
「コンプライアンス=法令遵守」ではない…実例が示す本質
國廣正
キャリア転換で人生を成功させる方法(1)2つの大きな潮流
なぜ40歳でキャリアについて一度考え直す必要があるのか
為末大

人気の講義ランキングTOP10
エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(1)サイバー・フィジカル融合と心身一如
なぜ空海が現代社会に重要か――新しい社会の創造のために
鎌田東二
熟睡できる環境・習慣とは(2)酒、コーヒー、ブルーライトは悪者か
ブルーライトは悪者か?近年分かった「第3の眼」との関係
西野精治
内側から見たアメリカと日本(7)ジャパン・アズ・ナンバーワンの弊害
ジャパン・アズ・ナンバーワンで満足!?学ばない日本の弊害
島田晴雄
歴史の探り方、活かし方(6)江戸時代の藩校レベルを分析
史料読解法…江戸時代の「全国の藩校ランキング」を探る
中村彰彦
習近平―その政治の「核心」とは何か?(1)習近平政権の特徴
習近平への権力集中…習近平思想と中国の夢と強国強軍
小原雅博
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
今井むつみ
経験学習を促すリーダーシップ(1)経験学習の基本
成長を促す「3つの経験」とは?経験学習の基本を学ぶ
松尾睦
習近平中国の真実…米中関係・台湾問題(1)習近平の歴史的特徴とは?
一強独裁=1人独裁の光と影…「強い中国」への動機と限界
垂秀夫
「集権と分権」から考える日本の核心(5)島国という地理的条件と高い森林率
各々の地でそれぞれ勝手に…森林率が高い島国・日本の特徴
片山杜秀
編集部ラジオ2025(29)歴史作家の舞台裏を学べる
歴史作家・中村彰彦先生に学ぶ歴史の探り方、活かし方
テンミニッツ・アカデミー編集部