定年後の人生を設計する
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定年後の人生を設計する(6)定年準備のための7か条<後編>
楠木新(人事・キャリアコンサルタント/著述家)
定年後の充実した人生は一朝一夕に手に入るものではなく、事前の準備が求められる。そこにはお金や時間だけでなく、意識の準備も含まれている。会社員時代とは異なった仕方で社会とつながる感覚を身につけ、自分に何ができるのか、自分は何がしたいかを今一度考えて、行動に移していくことが大切である。(全6話中第6話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:12分08秒
収録日:2021年8月25日
追加日:2021年11月2日
≪全文≫

●定年準備のための第4条:個人事業主と接触する


―― ありがとうございます。次に第4条ですが、「個人事業主と接触する」ということです。ここはどういうことですか。

楠木 先ほど社会とのつながり方という意味では、会社員は会社を通して社会と間接的につながっています。例えば、個人事業主でお金を稼いでいる人については、いろいろなパターンがあり、農業に従事している人、デザイナーさん、大工さん、理容師さん、写真家さん、芸人さんなど、いろいろな人がいます。自分一人で個人事業主としてやっている人は、社会と直接つながって対応(商売)している部分があります。会社員の人は、この商売感覚という部分で学ぶべき点が多いと思っています。

 私が取材した事例でいうと、会社員だった当時、芸人さんの取材をしました。芸人さんはやはり隙間があれば、自分の主張をどんどん入れ込んできます。しかし、会社に戻って、社内の会議に出てみると、そこでは自分の存在を隠すかのように(控えめに)発言する人もいます。ということで、社会に直接対峙している人たちから学ぶことはあると思っています。

 ではそういう人たちとどういうところで出会うかというと、例えば学生時代の同窓会や地域活動、あるいはPTA活動の場などがあります。そうした場で個人事業主さんがいれば、彼らと話をしながら、彼らがどのように社会と直接つながっているのかを学ぶことは結構意味があると思います。私自身もそうした活動の中で、いろいろ教えてもらったことがあったので、これを条文の一つに挙げさせてもらいました。

―― 例えば、個人事業主の人とお付き合いするにしても、どういう視点を持っているかで、当然見えてくるものが変わってきますね。

楠木 変わってきます。例えば、私が取材を受けたときのカメラマンで、知り合いになった50代の人がいました。そのときに感じたのは、会社の中の50代半ばの人と、同じ50代半ばのそのカメラマン(フリー)の人とでは、元気さや若さが全く違うので、その違いは何なのかということです。

 やはり会社の枠組みの中だけにいると、どうしてもその中でロートル(老頭児:中国語で年寄りの意味)だと思ってしまいがちです。しかし長い寿命で考えると、50代半ばのカメラマンやフリーランス、会社の人もそうですが、まだまだこれから時間もたくさんあり、働く時間もありますので、全然ロー...

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