健康経営ブランディングのすすめ
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健康経営銘柄に4年連続選出、丸井グループが成功する理由
健康経営ブランディングのすすめ(2)健康経営が機能するメカニズム
阿久津聡(一橋大学大学院経営管理研究科国際企業戦略専攻教授/DBAプログラムディレクター)
日本でも健康経営への注目が高まり、現在多くの企業で採用されている。その効果はすでに確認されているものの、十分な評価を得るためには、さらに時間をかけた検証が必要となっている。そこで今回は、健康経営が機能するメカニズムとその効果について、ジョンソン・エンド・ジョンソンの事例から解説するとともに、日本における健康経営の現状と今後の課題について、丸井グループの事例を挙げながら語っていく。(2021年7月29日開催日本ビジネス協会JBCインタラクティブセミナー<リモート講演>「健康経営を企業ブランディングの枠組みで実践する」より、全5話中第2話)
時間:13分42秒
収録日:2021年7月29日
追加日:2021年11月17日
≪全文≫

●健康経営のあるべき姿


 (健康経営は)そういう特徴を持った新しく出てきた概念であることが分かり、多くの企業の経営者の方々がぜひやろうという話になって、その取り組みが始まりました。

 その中でも、うまくいくところと、なかなかうまくいかないところが分かれてきました。そこで、うまくいっているところはどうやっているのかという研究が今、蓄積されつつあります。そこから見られる「健康経営が機能するメカニズムはどういうものなのか」を皆さんと共有したいと思います。

 ますは健康経営のあるべき姿ということで、上のスライドは、国として主導している経済産業省のヘルスケア産業課が出した「健康経営の推進について」という資料からの抜粋で、図は健康経営のあるべき姿です。

 基盤に「企業理念」がありますが、そこにはそもそも長期的なビジョンに基づいた経営があります。持続可能であることがきちんと意識されていることが、まず健康経営のあるべき姿として明示されているのです。

 そこに「人的資本に対する投資」をしていきます。従業員等への健康投資をしていくことによる企業への効果として、「従業員の健康増進、従業員の活力向上」から「経営課題解決に向けた基礎体力の向上」が挙げられています。そして、個々がそういう力を高めていけば、「組織の活性化や組織としての生産性の向上」につながります。そして、それはひいては「イノベーションの源泉の獲得や拡大」となり、それが「業績向上・企業価値向上」につながるということです。

 その中で、派生的に「社会への効果」があります。国民のクオリティ・オブ・ライフ(生活の質)の向上、ヘルスケア産業の創出、あるべき国民医療費の実現も可能となります。医療費が今、膨大になっているので、それを抑えることにつながるのです。病気になる前にそれを抑える、つまり病気にならないようにすることで、医療費を抑えていくという考え方です。

 そしてさらに、健康の直接的な効果だけではなく、優秀な人材を獲得し、人材の定着率を向上することで、企業の成長ポテンシャルを高めていきましょうという概念の説明があります。


●ジョンソン・エンド・ジョンソンにみる健康経営の効果


 ただ、これだけ見ても、どうやったらうまくいくのかがなかなか分からないと思います。そこで、...

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