第二次世界大戦とソ連の真実
この講義は登録不要で無料視聴できます!
▶ 無料視聴する
この講義の続きはもちろん、
6,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
スターリンが警戒したスパイの存在とその戦略的活用
第二次世界大戦とソ連の真実(2)スターリンの思想的特徴
福井義高(青山学院大学 大学院国際マネジメント研究科 教授)
レーニンの遺志を引き継いだスターリンは、ソ連の成立に向けて戦略的に歩みを進めていく。「平和の旗」を掲げつつ、戦争に向けた準備のために、容赦ない方法で国内の統一を強めていく。その方法とはスターリンが警戒したスパイの戦略的活用である。いったいどういうことなのか。(全5話中第2話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:7分36秒
収録日:2021年12月6日
追加日:2022年4月1日
≪全文≫

●レーニンの忠実な徒スターリン


―― では、(スターリンは)どういう手を打っていったのかですが、その前に、論者によってはよく、「レーニンまでは良かったが、スターリンで革命の路線が変わってしまった」、「本当にレーニンの路線をスターリンが継承したのか」という疑問を呈する人もいます。そこについて、先生ご自身はどう見ていますか。

福井 「共産主義は本当は良かったのに、スターリンが良くなかった」と言うのは、第二次世界大戦後の左翼の人の定番です。ソ連が崩壊してしまった後のレーニン(の評価)は極めて残酷な人だというものです。しかしスターリンは、われわれが思っているような単に残虐な、パラノイアに取り憑かれた人というよりは、大変な革命家であり、レーニンの忠実な徒であったというのが多くの人が主張する現在の考え方ではないかと思っています。

―― それは外国の研究者の見方がだいたいそちらに行っているということですね。

福井 はい。

―― では、そこを具体的に見ていきたいと思います。これはスターリン自身の言葉ですね。

福井 はい、これから基本的にスターリン自身の言葉を直接使ってご説明したいと思います。

 これは、レーニンが亡くなって、スターリンがまだただ1人の独裁者ではない、1925年の段階です。スターリンは、われわれは表向きには平和主義者であり、われわれの旗は「平和の旗」であると言っています。「しかし戦争がはじまれば、手をこまねいているわけにはいかない」ので、当然のり出すと。ただし、最後の最後で、もう資本主義諸国がヘトヘトになって疲れ切ったあとに、最後にのり出すと。最後の「決定的なおもりを」、すなわち、「相手かたを圧倒しうるようなおもりを、なげいれるためにのり出す」ということを、1925年の段階でスターリンは明言しています。

―― これは先ほどのレーニンの見方とまさに軌を一にしています。

福井 そうです。


●自国に潜むスパイへの強い警戒心と戦略的な活用


―― 続いて、次の文章です。「スパイを警戒するスターリン」ということですが、これはどういうことでしょうか。

福井 これはちょうど国内の大粛清を始める直前の1937年の演説です。ブルジョア国家は他のブルジョア国家に当然スパイを送り込んでいま...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「歴史と社会」でまず見るべき講義シリーズ
モンゴル帝国の世界史(1)日本の世界史教育の大問題
なぜ日本の「世界史」はいびつなのか…東洋史と西洋史の違い
宮脇淳子
家康の人間成長~戦略性をいかに培ったか(1)今川「人質」時代と今川義元の思惑
徳川家康の秘密…「辛抱」イメージとは異なる自由奔放な人質時代
小和田哲男
「武士の誕生」の真実(1)10世紀の東アジア情勢と「王朝国家」
武士は「お手本がない時代」だからこそ生まれた…武士誕生の真実と大唐帝国の解体
関幸彦
小澤開作と満洲事変・日中戦争(1)少年時代の苦労と五族協和の夢
満洲で「五族協和」に命を懸けた小澤征爾の父・小澤開作
小澤俊夫
古代中国の「日常史」(1)日常史研究とは何か
『古代中国の24時間』英雄だけでなく無名の民に注目!
柿沼陽平
概説・縄文時代~その最新常識(1)縄文時代のイメージと新たな発見
高校日本史で学んだ縄文時代のイメージが最新の研究で変化
山田康弘

人気の講義ランキングTOP10
ロシア人の見る「ロシアの歴史」(1)会ってみたプーチン…その実像
ロシア人の見る「ロシアの歴史」を知るとロシアがよくわかる・・・実際に会ってみたプーチンの印象とは?
上月豊久
「良き対話」とは?――哲学から考える(2)良き対話のための「問い方」の技法
良き対話のための「問い方」の技法とは?…ソクラテス流に「YES、NO」で答えさせ、お互いの考えを確認して進む
納富信留
伊福部昭で語る日本・西洋・近代(1)チェレプニン賞に輝いた無名の作曲家
映画『ゴジラ』の作曲家・伊福部昭が直面した「日本と東洋と西洋」そして「近代の超克」
片山杜秀
優れた経営者の条件(1)スキルとセンスの違い
経営者のセンスは担当者のスキルとは全く違う
楠木建
「満洲」から考える日本とアジア(1)「満洲」を知る意義とは
「満洲史」はなぜ現代日本でタブー視されるのか?…王道楽土の夢とアヘンなどの裏面から見えてくる現代への教訓
宮脇淳子
チームパフォーマンスを高める心理的安全性(1)心理的安全性が注目される理由
なぜ今「心理的安全性」なのか、注目を集める背景に迫る
青島未佳
編集部ラジオ2026(38)アメリカ中間選挙と民主主義
【10min解説】第2期のトランプ大統領と中間選挙を考える
テンミニッツ・アカデミー編集部
歴史から考える「ロシアの戦略」(1)ロシアの基本戦略と行動
なぜウクライナに侵攻?弱小国を狙ってきたロシアの歴史
山添博史
「重要思考」で考え、伝え、聴き、議論する(1)「重要思考」のエッセンス
重要思考とは?「一瞬で大切なことを伝える技術」を学ぶ
三谷宏治
高齢者のフレイル・認知症とその予防対策(1)老年病科と高齢者の疾患・病態の特徴
頻尿、低栄養、転倒、誤嚥、フレイル…増える老年症候群と高齢者の疾患・病態の特徴
小川純人