〈続〉認知バイアス~その仕組みと可能性
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
B型は変わってる?深刻な「確証バイアス」に陥らぬために
〈続〉認知バイアス~その仕組みと可能性(4)思考のバイアス〈中編〉
鈴木宏昭(元青山学院大学 教育人間科学部教育学科 教授/博士(教育学))
第一印象、血液型判断など、私たちの思考において「確証バイアス」がかかる場面は少なくない。いったい確証バイアスとはどのようなものなのか。その1つ、「演繹推論」を明らかにするため、取り上げるのは「ウェイソンの選択課題」で、初歩的な論理の演繹ですら多くの人が間違えてしまうことが示されている。それがいかに日常的なバイアスであるか、解説する。(全5話中第4話)
時間:12分05秒
収録日:2023年1月23日
追加日:2023年4月28日
カテゴリー:
≪全文≫

●演繹推論に潜む認知バイアスを暴く「ウェイソンの選択課題」


 最初は、演繹推論です。問題が次に出てきます。

 これは大変有名な、半世紀くらい前につくられた問題で、「ウェイソンの選択課題」や「4枚カード問題」と呼ばれるものです。下に4枚のカードがあります。このカードの片面には数字、そしてもう片面(裏)には平仮名、あるいは片仮名が書かれています。さてこのカードは片面が奇数だったらその裏は平仮名になっています。そういうふうに作られているといわれています。本当にそうなっているかどうかを調べるためにはどのカードを裏返してみる必要があるでしょうか。何枚裏返してもかまわないのですが、必要最小限の枚数にします。もちろん、全部を裏返せば分かるわけですが、必要最小限というところもポイントです。

 さあ、ほんの少しだけですが考えてみてください。短い時間ですと、恐らく多くの人は「3」と「う」だと思うのではないかと思います。ただ、こういう認知バイアスという文脈で出ている問題だから、「3」と「う」と直感で分かる問題は出さないから、何かなと悩んで時間切れ、という感じになる方が多いのではないかと思います。

 ですので、正解は「3」と「う」ではありません。「3」と「キ」です。まず「3」についてです。奇数の裏は平仮名であると言っているのですから、奇数のカードは裏返して平仮名になっているかということを確かめなければいけません。これは間違いありません。「3」を選ばない人はほとんどいません。「8」はどうでしょうか。「8」を選ぶ人は少ないと思います。偶数の裏については何も言っていないのですから、偶数は別に裏返す必要はないということなのです。

 そして、問題の「う」です。これは裏返したくなるのですが、実は裏返した結果が偶数でも、奇数でもどっちでもいいわけです。奇数の裏だったら平仮名です。ほらそうでしょ、確かに、と言えると思うのですが、偶数だったら言ったことが間違いになっている、規則に反したカードになっているというわけではないわけです。どっちでもいいから裏返さなくていいわけです。

 一方、一番右の片仮名の「キ」のカードは、これは裏返さなければならないのです。どうしてか...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「経営ビジネス」でまず見るべき講義シリーズ
メンタルヘルスの現在地とこれから(1)「心を病む」とはどういうことか
なぜ「心の病」が増えている?メンタルヘルスの実態に迫る
斎藤環
ストーリーとしての競争戦略(1)当たり前の重要さ
柳井正氏の年度方針「儲ける」は商売の本筋
楠木建
プロティアン~最先端の自律的キャリア形成(1)変幻自在のキャリア論
なぜ第二の人生のためにキャリアの棚卸しが必要か~組織から自律へ
田中研之輔
運と歴史~人は運で決まるか(1)ソクラテスが見舞われた「運」
歴史における「運」とは?ソクラテスの「運」から考える
山内昌之
企業改革の核心は何か(1)組織の危機をいかに克服するか
V字回復のためには社員に「個人の痛み」を迫る覚悟を持て
三枝匡
ソニー流「人的資本経営と新規事業」成功論(1)人を真に活かす人事評価とは
ソニー流の「人材論」「新規ビジネス論」を具体的に語ろう
水野道訓

人気の講義ランキングTOP10
AI時代と人間の再定義(1)AIは思考するのか
AIでは「思考の三位一体」が成立しない…考えるとは?
中島隆博
こどもと学ぶ戦争と平和(2)「本当の平和」とは何か
「平和」には2つある…今の日本は本当に平和なのか?
小原雅博
ソニー流「人的資本経営と新規事業」成功論(4)新規事業成功のポイント
新規ビジネスの立ち上げ方、伸ばし方、見切り方の具体例
水野道訓
プロジェクトマネジメントの基本(10)大脳生理学によるモチベーション理論
論理的?計画的?社交的?冒険的?利き脳による4タイプ
大塚有希子
経験学習を促すリーダーシップ(1)経験学習の基本
成長を促す「3つの経験」とは?経験学習の基本を学ぶ
松尾睦
大統領に告ぐ…硫黄島からの手紙の真実(2)翻訳に込めた日米の架け橋への夢
アメリカ人の心を震わせた20歳の日系二世・三上弘文の翻訳
門田隆将
プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(1)史上最大の問題作
全米TOP10大学の必読書1位が『ポリテイア(国家)』
納富信留
これから必要な人材と人材教育とは?(2)AI時代に必要とされる能力
AI時代に必要なのは「問いを立てる能力」…いかに育成するか
柳川範之
「進化」への誤解…本当は何か?(1)進化の意味と生物学としての歴史
実は生物の「進化」とは「物事が良くなる」ことではない
長谷川眞理子
産業イニシアティブでつくるプラチナ社会(3)健康産業イニシアティブ実装に向けて
使えるデータで「健康のプラットフォーム」を実現しよう
小宮山宏