ポスト国連と憲法9条・安保
この講義は登録不要無料視聴できます!
▶ 無料視聴する
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
国連改革は可能か…残されているのは「西側同盟」の可能性
ポスト国連と憲法9条・安保(2)有志多国籍軍と西側同盟の可能性
橋爪大三郎(社会学者/東京科学大学名誉教授/大学院大学至善館教授)
現行の国連には、常任理事国の「拒否権」に由来する構造的な問題がある。では世界平和の実現をより難しいものにしているその問題を克服する方法として、いったいどのような策があり得るだろうか。「第2国連」「有志多国籍軍」「西側同盟」など、多国間連携の可能性を探る。(全5話中第2話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:14分00秒
収録日:2023年11月1日
追加日:2024年1月2日
≪全文≫

●「第2国連」をつくっても国連の問題点は解決しない


―― 日本の周りも、中国、北朝鮮と、ロシアもそうですけれども、核保有国だらけというのはよくいわれるところであります。その中で日本はどうするかというところになるわけですけれども、その前提として1つあるのが、安保理改革ですね。

 実際、今、拒否権などで機能できなくなっているので、国連の安保理を変えたらいいのではないかというような議論も散々されていますけれども、ここについて、橋爪先生はどのようにお考えでしょうか。

橋爪 無理だと思います。

―― 無理。はい。

橋爪 まず、今いる安全保障理事会の常任理事国をやめさせないといけないのだけれども、やめるわけがないではないですか。特権にしがみついていて利益を得ているのですから。

―― はい。

橋爪 そうすると、唯一の方法は「第2国連」というものをつくることです。

―― なるほど。新しく国連をつくると。

橋爪 第1国連はそのままでもいいのです。第2国連をつくって、平和を求める主要な国々が、みんなそちらに加入するのです。そして第2国連のほうに実権を移していって、第2国連にも常任理事国か何かがあるかもしれないけれども、そこには戦争をやっている、やりそうな常任理事国は入れませんよというように言えばいいのです。

―― はい。

橋爪 そうするとどうなるかというと、第2国連には問題になる国家というものが入っていないわけだから、彼らの行動をコントロールする方法が全然ないですね。

―― まさに、先ほど先生がおっしゃった、(第二次世界大戦前の)「国際連盟」のときと同じ弱さになるということですか。

橋爪 そうです。だから彼らの暴れ放題になってしまう。第2国連をつくるといっても、一番大事な、問題のある国は入ってこないわけだから、彼らの行動にお墨付きを与えるような形になってしまうのです。だから、これも目的を達することができません。

―― なるほど。


●国連の機能不全を打開し得る「有志多国籍軍」


―― とすると、どうするべきかというところなのですが、どのようにお考えでしょうか。

橋爪 国連の目的は国連軍をつくることだったじゃないですか。

―― はい。

橋爪 今の常任理事国がある限り、国連軍は機能しません。

 だから、平和を愛好する国々が集まって、戦争主義、専制主義で困った国があったと...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
ポスト国連と憲法9条・安保(1)国連の構造的問題
核保有する国連常任理事国は、むしろ安心して戦争できる
橋爪大三郎
クーデターの条件~台湾を事例に考える(1)クーデターとは何か
台湾でクーデターは起きるのか?想定シナリオとその可能性
上杉勇司
日本の財政政策の効果を評価する(1)「高齢化」による効果の低下
高齢化で財政政策の有効性が低下…財政乗数に与える影響
宮本弘曉
中国共産党と人権問題(1)中国共産党の思惑と歴史的背景
深刻化する中国の人権問題…中国共産党の思惑と人権の本質
橋爪大三郎
過激化した米国~MAGA内戦と民主党の逆襲(1)米国の過激化とそのプロセス
トランプ政権と過激化した米国…MAGA内戦、DSAの台頭
東秀敏
外交とは何か~不戦不敗の要諦を問う(1)著書『外交とは何か』に込めた思い
外交とは何か…いかに軍事・内政と連動し国益を最大化するか
小原雅博

人気の講義ランキングTOP10
AI時代と人間の再定義(1)AIは思考するのか
AIは間違いが分からない…思考で大事なのは訂正可能性
中島隆博
歌舞伎はスゴイ(4)歌舞伎のサバイバル術(後編)
江戸時代の歌舞伎にも大波乱が…どうやって生き残ったか
堀口茉純
豊臣兄弟~秀吉と秀長の実像に迫る(序)時代考証が語る『豊臣兄弟!』の魅力
2026年大河ドラマ『豊臣兄弟!』秀吉と秀長の実像に迫る
黒田基樹
独裁の世界史~未来への提言編(1)国家の三つの要素
未来を洞察するために「独裁・共和政・民主政」の循環を学べ
本村凌二
「進化」への誤解…本当は何か?(6)木村資生の中立説
欧州では不人気…木村資生の中立説とダーウィンとの違い
長谷川眞理子
ChatGPT~AIと人間の未来(1)ChatGPTは何ができて、何ができないか
ChatGPTは考えてない?…「AIの回答」の本質とは
西垣通
過激化した米国~MAGA内戦と民主党の逆襲(2)MAGAの矛盾と内戦の現状
MAGA内戦勃発…なぜトランプがMAGAの敵になってしまうのか
東秀敏
大統領に告ぐ…硫黄島からの手紙の真実(2)翻訳に込めた日米の架け橋への夢
アメリカ人の心を震わせた20歳の日系二世・三上弘文の翻訳
門田隆将
「次世代地熱発電」の可能性~地熱革命が拓く未来
地熱革命が世界を変える――次世代地熱の可能性に迫る
片瀬裕文
葛飾北斎と応為~その生涯と作品(2)『富嶽三十六景』神奈川沖浪裏への道
『富嶽三十六景』神奈川沖浪裏のすごさ…波へのこだわり
堀口茉純