睡眠と健康~その驚きの影響
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
シフトワークによる脱同調に要注意…時差ボケへの対策は?
睡眠と健康~その驚きの影響(5)時差ボケと脱同調
西野精治(スタンフォード大学医学部精神科教授、株式会社ブレインスリープ創業者 兼 最高研究顧問)
シフト勤務者にとって避けて通れない問題がある。それは、時差ボケによる睡眠のリズムである。現在、日本では労働者の何割かがシフトワークに就いているが、この働き方では睡眠のリズムが崩れ、健康を大きく害する危険がある。ではシフトワークの労働者はどのように生活すればいいのか。今回は、昼夜逆転生活を送っているときに体に何が起こっているのか、健康への影響を最小に抑える方法は何かなど、シフト生活へのアドバイスを提示する。(全5話中第5話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:13分21秒
収録日:2025年3月5日
追加日:2025年7月3日
カテゴリー:
≪全文≫

●シフト勤務者は、いわば「時差ボケ」状態


―― 続きまして、睡眠の問題の中で、今までは比較的、病気にまつわるものでした。仕事に付随して睡眠のリズムが変わってしまうというケースに、1つはシフトワークの事例があります。日勤・夜勤を繰り返していく中で睡眠が徐々に難しくなっていくこともあろうかと思います。ここはどのように考えればよろしいでしょうか。

西野 これは非常に大きな問題です。正確な統計はないのですが、3割弱の方が日本でも何らかの形でシフトに就かれているのです。製造業でも、サービス業でも、それから警察・消防署、医療もそうで、これは今避けて通れないのです。

 実際に非常に不自然な、自然に反した生活を送っているということで、何が起こっているかというと、まったく一緒ではないのですが、時差ボケに近いのです。

 一番の問題は睡眠のリズムです。昼間に働いて夜は寝るという体内リズムが人間にはあるのです。24時間周期で動くものが多いので「サーカディアンリズム」(概日リズム)といったりします。例えば、体温(体の中の温度)は、昼間に高くて夜が低い。だから、昼間は覚醒度が高いし、パフォーマンスも高い。逆に、夜は体温が下がらないと良い睡眠が取れません。体温が高いままだと寝つきが悪い、または中途覚醒する。高齢者の場合は体温調整が悪くなって、そういったことが増えるのです。

 そういった状況は分かりやすくいうと、時差ボケです。生活、睡眠と体温など他のリズムがズレてくる。例えば、日本からアメリカ西海岸のサンフランシスコに飛行機で旅行するとします。昔、船で旅行していたときは、徐々に動くものだから時差ボケなどは起こりませんでした。時差ボケは時差のある場所に短時間で移動すると起こります。

 どういうことが起こるかというと、東京からサンフランシスコにジェット機で移動して、夜の便が多いのですが、朝10時頃に現地に着くとすると、東京時間では午前3時です。一番体温が下がっていて、もっとも眠い時間です。ところが、サンフランシスコでは朝10時だから「仕事だ」「観光だ」となる。眠いのだけれど興奮しているから、なんとか起きて観光して、食事もして、さあ夜に寝ようと思ったら東京では昼間の時間帯だから、体温が高くて寝られない。これが時差ボケです。

 最終的にはサンフランシスコのリズムに同調してくるのですが、そのズ...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「健康と医療」でまず見るべき講義シリーズ
うつ病治療最前線(1)うつ病の身体症状と治療の実際
隠れたうつ病を確定診断するポイントとは
渡部芳德
飽食時代の「選食」のススメ(1)選食の提唱と「食の多様性」
肥満、認知症、低栄養…飽食の時代に大事な「選食力」3カ条
堀江重郎
驚異の味噌パワー
味噌で免疫力向上、がん抑制、放射能除去…発酵食品の効果
小泉武夫
生活習慣病予防に~健診結果の正しい読み方(1)データから生活習慣を考える
内臓脂肪がなぜ増えた?データから考えるリスクファクター
野口緑
睡眠:体、脳、こころの接点(1)睡眠とは?
なぜ睡眠は生きるために必要?脳にある覚醒中枢と睡眠中枢
尾崎紀夫
オートファジー入門~細胞内のリサイクル~(1)細胞と細胞内の入れ替え
ノーベル賞受賞「オートファジー」とは?その仕組みに迫る
水島昇

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2026(22)「中国古代史」特集紹介!
【10min解説】「中国古代史という知の宝庫」特集の各話紹介
テンミニッツ・アカデミー編集部
中国春秋戦国時代と始皇帝(序)映画『キングダム』の中国史監修
中国古代史の真実と『キングダム』…史実がわかれば物語はもっと面白い
鶴間和幸
老子の神髄(6)無為と矛盾のススメ
無為とは緊張感を持って見つめること…なぜ矛盾を大歓迎すべきか
田口佳史
日本の財政の真実を検証する(3)金利上昇の深刻な影響
金利が上昇した未来を10年スパンで見てみると…何が起きるか?
宮本弘曉
中国史概説~『皇帝たちの中国』を読む(1)なぜ「中国史はつまらない」のか?
驚きの中国史~「中国史はつまらない」という通説の裏の波乱の真実
宮脇淳子
AI大格差~最新研究による仕事と給料の未来(1)最新研究から見えてくる未来像
AI大格差…なぜ日本の雇用環境では「ショックが大きい」のか?
宮本弘曉
AI時代と人間の再定義(1)AIは思考するのか
AIでは「思考の三位一体」が成立しない…考えるとは?
中島隆博
第二次世界大戦とソ連の真実(1)レーニンの思想的特徴
レーニン演説…革命のため帝国主義の3つの対立を利用せよ
福井義高
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
今井むつみ
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(7)ポグロムとホロコースト
歴史の中のユダヤ人大量虐殺…ポグロムとホロコーストの違い
鶴見太郎